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ビートルズのドキュメンタリー作品2本がAmazonプライム入り、ファンは絶対見ておこう!

2016年11月22日

アンソロジーにすら入ってない貴重な映像集

Amazonビデオ

ビートルズのデビュー前から解散まで、豊富な映像や写真、そしてメンバーや関係者のインタビュー映像で構成されているファン必携アイテムとも言えるドキュメンタリー映像集が『アンソロジー』。

1995年12月31日の大晦日にテレビ朝日系列で5時間30分のビートルズ特番を放送したのとほぼ同じ映像集でDVD5枚組の大作。これを見ればビートルズの歴史をほぼ掴める内容となってます。

また今年(2016年)はビートルズ公式の劇場公開作品として46年ぶりとなる映画『EIGHT DAYS A WEEK』が公開され、ビートルズファンにとっては大変嬉しい年でもありました。

今年がビートルズの来日&武道館コンサート50周年にあたるのもあり、日本限定の映画宣伝ポスターは日本武道館のステージに上がるビートルズの写真が使用されていました。Blu-rayやDVDはいろんな特典付きで2016年12月にリリース予定となってます。

映画『EIGHT DAYS A WEEK』で使用された映像の大半は『アンソロジー』でも見ることが出来るので、古くからのファンには特に物珍しい映像はありませんでした。それでも映画は面白かったですけどね。

繰り返しになっちゃいますが、『アンソロジー』を押さえておけばビートルズ関連の有名な映像の大半は見ることができます。(ただコンサート映像や出演映画そのものは、その単独映像集を見ないといけませんけどね)

しかし、その『アンソロジー』にも全く収録されていない貴重な映像の数々が公開されている映画作品がありまして、当ブログでも以前に映画情報で紹介したことがあります。

そのドキュメンタリー映画2本が、現在Amazonプライムビデオ入りしており、プライム会員であれば無料で鑑賞することができます。

その2作品を簡単な解説付きで紹介します。どちらの作品も私はAmazonビデオで無料鑑賞済みです。

ジョージ・ハリスンの生涯を体感しよう

ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド

【監督】マーティン・スコセッシ【出演】ジョージ・ハリスン、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、エリック・クラプトン、オノ・ヨーコ【公開】2011年プライム会員無料Amazonビデオ 字幕版

2011年に劇場公開された『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』。確か2週間限定くらいで劇場公開されたんじゃなかったかな。私がよく行く映画館では上映してくれませんでした。

監督はマーティン・スコセッシ。『ディパーテッド』でアカデミー賞監督賞を受賞し、最近はレオナルド・ディカプリオ主演の作品を多数制作しています。過去にローリング・ストーンズやボブ・ディランのドキュメンタリー映画を制作した実績もある巨匠。

ジョージは2001年11月29日に亡くなっているので、映画の中で収録されているジョージのインタビューは当然ながら生前のものであり、特にビートルズ時代を回顧するシーンは『アンソロジー』の際に撮影したものが使用されています。『アンソロジー』を持っているファンであれば「あ、これ見たことある」となるでしょう。

『アンソロジー』はビートルズ解散までしか収録されていませんが、『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』はジョージの生涯を通してのドキュメンタリーなので、解散以降についても多数の時間が割かれています。

またビートルズ時代のジョージを語る証人として、『アンソロジー』には登場しなかったキーマンとなる人物が幾人も出演していて驚きました。

◆クラウス・フォアマン(ブーアマン、ボアマン)
◆アストリッド・キルヘヒア(キルヒャー)
◆パティ・ボイド
◆エリック・クラプトン
◆オリヴィア・ハリスン
◆ダーニ・ハリスン

上の名前でカッコ内に書かれてるのは別の読み方です(メディアによって名前の書き方が異なるので)。古くからのファンであれば上記の人物全員ご存知のはずですが、知らない方々のために解説します。

まずクラウスとアストリッドはビートルズがメジャーデビューする前、ドイツのハンブルクで修行中にビートルズと知り合ったキーマン。ライヴハウスで演奏中のビートルズをクラウスが気に入り、恋人のアストリッドをライヴに誘ったことで交流が始まっています。

クラウス・フォアマンはデビュー後のビートルズとも深くかかわっており、ビートルズのアルバムジャケットをデザインしたり、ビートルズ解散後にジョンやジョージのバックでベースを弾いたりしています。

アストリッド・キルヘヒアはビートルズの初期メンバー、スチュワート・サトクリフと恋愛関係に発展し、ビートルズの髪型や写真の撮影技法などで初期ビートルズに多大な影響を与えています。

クラウスとアストリッドについては映画『バック・ビート』でも詳しく描かれており、当ブログでもエントリーを書いてるので詳細は今回割愛しますね。書きたいけど長くなるので。

映画の中でアストリッドは、スチュワート急死の直後にツアーでハンブルクに到着したビートルズのメンバーに訃報を告げ、ジョンとジョージがスチュワートのアトリエを訪れた際の写真を初公開し、エピソードを語っています

パティ・ボイドはジョージの最初の奥さん。ビートルズ初の主演映画『ア・ハード・デイズ・ナイト』にパティが出演したことで知り合い、1966年に結婚。

若い頃は超絶美人で、ジョージと結婚後もいろんなミュージシャンたちに口説かれてたというウワサのパティも、映画撮影時は60歳目前。現在のパティを初めて見ましたが、さすがに年取ったなあ。

エリック・クラプトンは言わずと知れた有名ミュージシャンですね。ビートルズ後期にジョージと仲良くなり、後にクラプトンはパティに恋心を抱き始めたと映画の中で語っています。

ジョージは妻パティへの想いを「サムシング」という名曲に込め、クラプトンもまたパティへの想いから「いとしのレイラ」「ワンダフル・トゥナイト」という名曲を生み出しています。

ジョージとパティは1974年に離婚し、クラプトンとパティは1979年に結婚しています(その後パティはクラプトンとも1989年に離婚)。

まだジョージがパティと結婚中に一度、ジョージ、パティ、そしてクラプトンの三角関係による修羅場があったそうで、その時の様子が映画の中でパティ本人の口から語られています。

オリヴィア・ハリスンは1978年にジョージと結婚した奥さん。ジョージが亡くなる2001年に最期を看取り、今作のプロデューサーも務めています。

1998年にジョージはガンの治療中であることが公表され、翌年の1999年(=亡くなる2年前)の早朝、闘病中のジョージとオリヴィアが住む自宅を変質者が襲撃し、邸内に侵入した犯人にジョージがナイフで刺され重傷を負うという痛ましい事件が発生しました。その時の一部始終をオリヴィアが克明に語っており、なんとも言えない哀しい気持ちにさせられます。

ダーニ・ハリスンは、ジョージとオリヴィアの長男。ジョージの遺作となったアルバム「ブレインウォッシュド」は父ジョージの死後にダーニがプロデューサーとして残りを仕上げ、リリースすることが出来ました。

他にもジョージにまつわるエピソードが多数収録されています。元F1ドライバーであるジャッキー・スチュワートとの交流、ビートルズ時代から師事していたインド音楽のラヴィ・シャンカールとの映像、バングラデシュでのチャリティー・コンサートの模様など。

ボブ・ディランやロイ・オービソンたちと結成したユニット「トラベリング・ウィルベリーズ」の話も貴重で、シングル発表直後にロイ・オービソンが急死した際にジョージが語った言葉も考えさせられます。

またジョージが亡くなる直前、ポールとリンゴがお見舞いに駆け付けた時の話をリンゴ本人が語っています。ポールがお見舞いに行って握手とハグをしたというのはニュースで流れていたので知ってましたが、リンゴも同席してたとは知りませんでした。

その際、リンゴとジョージが生前最期に交わした会話の内容をカメラの前で語るのですが、リンゴは耐えきれず泣いてしまい、私も彼等の様子を想像して貰い泣きしてしまいました。

いろいろ書いてきましたが、映画は3時間27分と結構長いです。しかしビートルズファンには初めて知るエピソードや写真も多数あり、とても見応えがありますので、ぜひジョージの生涯を体感していただきたいです。

50年間も沈黙を守り続けた秘書

愛しのフリーダ

【監督】ライアン・ホワイト【出演】フリーダ・ケリー【公開】2013年プライム会員無料Amazonビデオ 字幕版

ジョージのドキュメンタリー作品は3時間半ありますが、こちら『愛しのフリーダ』は1時間26分なので短めです。

上で紹介した、今年公開の映画『EIGHT DAYS A WEEK』では、エンドロールで1963年のファンクラブ会員向けレコードに収録されたビートルズ4人のメッセージ音声が流され、全く同じものが『愛しのフリーダ』のオープニングでも流れます。

そのメッセージ中、4人のメンバーが声を揃えてフリーダの名前を叫ぶ箇所があり、彼女がビートルズの面々に愛されていたことが良く分かります。

フリーダ・ケリーという女性の名前を、ビートルズが現役で活動中にリアルタイムでファンだった方々であればご存知なのかもしれません。

私はギリギリでリアルタイムから外れてることもあり、この映画が制作されたと知るまでフリーダの名前や存在を全く知りませんでした。

それもそのはず、このエントリーで何度も書いてる『アンソロジー』にもフリーダは出演していませんし、その他の全てのドキュメンタリー作品やインタビューにも彼女は一切出てきません。彼女の名前を第三者が語る場面すら、他の映像集には全くありません。

ただのファンだったフリーダが、マネージャーに就任したばかりのブライアン・エプスタインに勧誘されて秘書として働くようになったのが17歳の時。まだビートルズはメジャーデビューしておらず、ドラム担当はリンゴ・スターではなくピート・ベストだった頃です。

ファンクラブ運営を任され、1970年のビートルズ解散後もファンのために会報を送り続け、自身の結婚&妊娠のため運営に携わることが困難となり、1972年にファンクラブが解散してからは表舞台から去り、それ以降ずっと沈黙を守り続けてきたそうです。どうりで知らないわけです。

ビートルズの秘書として活動中もメディアから度々取材を受けていたものの(ポールとフリーダの結婚報道まで当時はあったんだそうです。全然知らなかった)、ビートルズにとって不利益となる話題については一切何も語っておらず、50年も秘密を守り続けたフリーダ

そのフリーダが、なぜ今になってビートルズの秘話を語る決心をしたのかは映画の中で本人の口から語られています。ただフリーダ本人は「今回限り、もう二度と語らない」と言ってます。

中には有名なエピソードもあるのですが、大半はフリーダ本人とビートルズ、彼等の家族、関係者、そしてファンとの思い出話ですので、古くからのファンですら知らないエピソードがワンサカあります。とても貴重ですよ。

ブライアン・エプスタインを「エピー」と呼び、リンゴを本名の「リチャード」と呼ぶ。リンゴのお母さんを実の母親のように慕い、ジョージのお父さんとは一緒にバーで酒を飲みに行き、リンゴの最初の奥さんだったモーリーン(=彼女もまた一般人のファンでした)から相談を受けるなど、メンバーの家族とも深く交流し、信頼され愛されていたフリーダ。

一方でファンクラブの運営時に規律を守らなかった部下を許せず全員を解雇したり、あの気難しいジョン・レノンと口論した挙げ句にジョンをひざまずかせて謝罪させるという気の強さ。あのジョンに口ゲンカで勝っちゃうんですからスゴいことですよ。

そして若きフリーダのなんとも愛苦しい笑顔。様々な人々がフリーダを愛し、絶賛し、信頼を置いていたことが映画を見ていて分かります。

個人的に好きだった場面は、ビートルズが成功をおさめてリバプールから首都ロンドンへと拠点を移す際、フリーダも喜んで引っ越しするはずが、厳格な父親に反対されてリバプールに残ることを決意したエピソード。

それまでファンクラブの仕事としてメンバー4人から大量のサインを書いてもらってたのに、自分自身はサインを一度も書いてもらってなかったフリーダが、「もうお別れだし、最後だから」ということで自分のサイン帳をファンの手紙の中にコッソリ紛れ込ませてサインをもらおうとします。

それに気付いたジョージがフリーダに対してどういうリアクションを取ったか、そしてジョージがどういう行動に出たかは実際に映画の中で皆さん確認してください。なんともジョージらしいし、とても心温まるエピソードです。

あと、フリーダがビートルズ制作のテレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー』に出演してたのも知りませんでした。映像を確認してみたら確かにツアーバスの中にフリーダがいる。ビックリしちゃった。

ビートルズの面々に無理矢理引きずり込まれて撮影に付き合ったんでしょうけど、彼女は2週間予定されていた撮影期間の半分、7日目でロケ地から帰ったんだそうです。「撮影がハード過ぎて自分には限界だった」と、映画のプロモーションで来日した際のインタビューで語っていました。

ビートルズと一緒の時間を共有できて映画にも出演できるのに何とモッタイナイ、と後からいろんな人に言われたらしいのですが、誰よりもビートルズの面々と濃い時間を過ごしてきた彼女ですから、そんなの全然気にならなかったんだろうなあ。

りくま ( @Rikuma_ )的まとめ

Amazonプライムビデオは突然「プライム会員見放題」の対象から外れることもありますので、視聴する際は念のためプライムビデオかどうかをご確認ください。プライム対象外の場合はプライム会員でも視聴が有料となります。

プライム会員ではない方々は「Amazonプライムの30日間無料体験」もあります。無料体験期間中でも全てのプライムビデオを視聴できますので、1ヶ月だけ無料登録してみて2本とも見ちゃう方法もアリです。その価値は十分あります。

私自身ビートルズのファン歴は長いですが、今回紹介した2作品では知らなかったエピソードが沢山ありました。貴重なドキュメンタリー映像集ですので、ファンは見ておいて損はないし、満足できる内容ですよ。

ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド

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