[Я]ビートルズ英会話#5:イエスタデイ

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簡単な歌詞解説

今回のお題は、1965年にリリースされた5枚目のアルバム『ヘルプ!』(邦題:4人はアイドル)に収録されている「イエスタデイ(Yesterday)」。

さすがにこの曲を知らないって人はいないですよね。最低でもタイトルくらいは知ってるんじゃないかと。

Yesterday
アーティスト:ザ・ビートルズ
リリース年:1965年
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Yesterday 歌詞

この曲の歌詞はポール・マッカートニーが作ってます。

先頭から。

Yesterday all my troubles seemed so far away
(昨日、全ての苦しみは遠い向こうにあると思えた)

Now it looks as though they’re here to stay
(今その苦しみは、まるでこの場所にとどまっているかのようだ)

Oh I believe in yesterday
(僕は昨日を信じている)

いい歌詞ですよね。深い歌詞といえばジョン・レノンというイメージが強いけれど、ポールもなかなかどうして、すごく深い歌詞の曲がたくさんあります。

「far away」は「すごく遠く」という意味。ファーラウェー。

「as though」は「as if」と同じ表現で、「まるで~かのようだ」という意味。

「believe in」は「~を信じる」という、受験英語に必須のイディオムですね。虫食い問題でよく出るんですよ。「believe ●●」の●●を埋めろって問題ね。

toとかonとかatじゃないですからね。inですよー。子供さんに教えてあげてください。「believe in」でセットですから。

My father believes in Santa Claus.
(俺のオヤジはサンタクロースを信じてる)

こういう使い方をします。しないか。

Bメロの歌詞も私は好きだなぁ。

Why she had to go
I don’t know she wouldn’t say
(なぜ彼女は行かねばならなかったのか。僕には分からない。彼女は言おうとしなかった)

「had to」は「~しなければならなかった」。「have to」の過去形ですね。「have to」は「~する必要がある」「~しなければならない」。mustと同じですね(ニュアンスは少し違いますけど)。

「would」は「will」の過去形。ここでのwillは未来を表す使い方ではなく、人の意志や気持ちを表す時のwillです。

その過去形のwouldなので、「~するつもりがなかった」「~しようとしなかった」という感じ。

なんだか学習塾の授業みたいなエントリーになってきてますねー。一応「ビートルズ英会話」のエントリーは、

「パパやママがお子さんに英語を教える時に、少しでもドヤ顔してもらいたい

というコンセプトもあるので、時々はクソ真面目に英文法の解説もしますよ。

続き。

I said something wrong
Now I long for yesterday
(僕は何か間違ったことを言った。そして今、僕は昨日が恋しい)

「long for」は、このブログでも何度か登場してます。長いという意味のlongではなく、「切望する、恋こがれる、懐かしがる」という意味のlongです。私はビートルズを好きになってから、このlongを覚えました。

これも「long for」という風にセットでよく使われますので、覚えていて損ナシ。

Bメロ後のAメロ。

Yesterday love was such an easy game to play
(昨日、愛とはたやすいゲームだった)

Now I need a place to hide away
(今、僕は隠れる場所が欲しい)

Oh I believe in yesterday
(ああ僕は昨日を信じている)

「easy game」だけでも「簡単なお遊び」という意味になりますが、後ろに「to play」と続けてるのは、その後の歌詞「away」「yesterday」と韻を踏ませるため。全部「エイ」という発音で韻を踏んでます。

恋のゲームだから、日本風に言うと「火遊び」ですか。オレに触るとヤケドするぜ。

この曲での「昨日を信じる」ってのは、要するに荒井由美(ユーミン)の「あの日にかえりたい」と同じコンセプトなんですよ。昨日に戻れたらどれほどイイか、って感じですね。

この曲に関する余談・エピソード

この曲は当初シングルカットの予定もなく、ただのアルバム収録曲でした。

基本的にロックンロールで売ってたバンドが、初めて弦楽四重奏団とポールのギターだけの演奏で録音した異質な楽曲なので、ビートルズとしてはある意味「チャレンジ」だったんだと思います。

それもあってシングルの予定が当初はなかったんじゃないかと。

ところがライブで披露するうちに評価がどんどん高まり、後にシングルで発表されています。

アメリカや日本では1965年にシングルでリリースされてますが、本国イギリスでシングルがリリースされたのはビートルズ解散から6年後の1976年。

曲を作ったのはポール。寝ている時に夢の中でメロディーと歌詞が浮かんだ、とポール本人は言ってます。

いつかどこかで聴いたことのある「誰かの曲」なんじゃないかと思い、周囲の人々に聞いたら「そんな曲知らない」とみんな言うので、これはボクが生み出したメロディーなんだな、ラッキー、って思ったんだとか。

ただ、作った当初の歌詞は、

Scrambled Eggs, oh my baby how I love your legs?
(愛しのスクランブルエッグちゃん、キミの脚はなんてカワイイんだい)

という内容で、曲のタイトルも当初は「スクランブルエッグ」だった、ってのは有名な話。

そんなタイトルだったら音楽の教科書に載らなかったかもね。

この曲のレコーディングに、ポール以外のメンバー(ジョン、ジョージ、リンゴ)は参加していません。ポールと、プロデューサーのジョージ・マーティン、そしてゲスト参加した弦楽四重奏団、これだけ。

ジョージ・マーティンはビートルズを担当する前にクラシックのジャンルも扱っていたため、ポールの作った原曲を聴いてクラシック調のアレンジを提案したけれど、ポールは当初それを拒否。

そこで折衷案としてシンプルな弦楽四重奏をマーティンが提案し、ポールが了承。レコーディング中にチェロのアレンジをポールが提案するなど、最終的にはポール自身もノッた状態で完成したようです。

90年代後半以降、ポールはクラシック作品もリリースしてますし、元々クラシックの才能もあったんでしょうね。

ライブでは、レコーディング時と同様にポール一人で弾き語りする時もあったり、他の曲と同じくメンバー全員で演奏したり、いろいろパターンがあったみたいです。

1966年の日本武道館公演では、ポールはアコースティック・ギターではなくベースを弾き、ジョンとジョージがギター、リンゴもドラムを叩くという全員参加バージョンで披露しています。単に他の3人が引っ込むスペースがなかったからなんだろうな。

ビートルズ解散後、ポールとジョンの仲は険悪になり、互いのソロ楽曲で中傷合戦を繰り広げます。

発端は、ポールが1971年にリリースしたソロアルバム『ラム』に収録した「トゥ・メニー・ピープル(Too Many People)」という曲。

この曲の歌詞でポールはジョンを暗に批判。

これを「挑発」と受け取ったジョンは、直後に自身がリリースしたソロアルバム『イマジン』に収録した「ハウ・ドゥ・ユー・スリープ?(How Do You Sleep?)」という曲で反撃。

ポールの曲は、意識しなければジョンへの批判と取れないボカシ方になってますが、ジョンの曲はモロにポールへの悪口のオンパレード。誰が見てもポールの悪口だと分かるストレートな歌詞になってます。

そもそも曲のタイトルからして、ビートルズ時代に目の大きなポールをからかう際に使ってた「お前どうやって眠ってんの?」というフレーズを持ってきてます。あからさま。

レコーディング風景は「ギミ・サム・トゥルース」というドキュメント映像集として発売されてます。私はVHS版を持ってました。

ビートルズの解散直前、むしろジョン以上にポールとの仲が険悪だったジョージ・ハリスンもレコーディングに参加。

歌詞の中で「イエスタデイ」もオチョクリの対象として登場してます。

The only thing you done was yesterday
And since you’re gone you’re just another day
(オマエがやった唯一のことは「イエスタデイ」。それが消え去った今、オマエはただの「アナザー・デイ」だ)

「アナザー・デイ」というのは、1971年にポールが初めてソロでリリースしたシングル曲。

長年ずっと親や兄弟以上に親しく、片時も離れず一緒に過ごした仲間だっただけに、いったんコジれるとヤヤコシイんですね。

ちなみにジョンとポールは70年代終わりにはプライベートで和解してたと、ジョンが亡くなる直前のインタビュー記事を編集した「ジョン・レノンPlayboyインタビュー」という本でジョン自身が語ってます。

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