スペースワールド跡地、観覧車の解体始まる【閉園4ヶ月後:2018年4月】
SNSで解体作業を知る
北九州市八幡東区のテーマパーク「スペースワールド」は、2017年12月31日で閉園した。
最後の営業日となった2017年大晦日は夜遅くまでイベントが開催され、私の友人知人も数名が現地を訪れ、長年愛されたテーマパークの最後を惜しむ様子がSNSに写真で流れていた。同じ頃、私は自宅で紅白歌合戦を観ていた。
閉園してからスペースワールドはどうなったのか。それはずっと気になってた。1ヶ月したら見に行こう。2ヶ月したら、3ヶ月したら、そしてズルズルと4月になった。
先日、「スペースワールドの観覧車が解体されてる」という写真付きの投稿がSNSで拡散されてるのを見た。観覧車の上半分が既に解体されてる姿に「これはヤバい、早く行かないとスペースワールドが完全消滅する」と焦った。
解体作業は進んでいた
▲ スペースワールド跡地に行ったのは4月下旬。前述した「観覧車解体」のSNS投稿を見た2日後。
▲ 解体工事は想像以上に進んでいた。SNSで写真を見た時は、外輪の上半分が撤去されようとしてる状態だったが、それから2日経って外輪は下半分のみになってる。
▲ ゴンドラは全て撤去され、中央部と脚の部分、それから外輪の下半分が残ってる状態。この数日後に外輪部分も全て撤去されたらしい。
▲ 観覧車の横にあるスペースシャトル。スペースワールドが開園した時から存在する、シンボルともいえる存在。
遊具の幾つかは他の遊園施設に売却や譲渡などが決まったという報道も見たが、このスペースシャトルは行き先が現在も決まっていないらしい。最悪、廃棄処分になるんだとか。
▲ スペースワールド跡地の周囲をグルリと一周してみることにした。
駅名はしばらく変わらない
▲ JRスペースワールド駅。
▲ 開園当初は最寄り駅が少し離れたJR枝光駅で、徒歩では少し距離があって不便なことから急きょスペースワールド前の高架下に造られた駅。
スペースワールドが閉園したあともしばらくは駅名を変更しない、ということが発表されている。
▲ 駅前の歩道橋を上ると、スペースワールド正面入口まで最短距離で行ける通路がある。
スペースワールドの閉園が発表されて以降、週末になると歩道橋から正面入口までビッシリと入園待ちの人々で埋め尽くされていた。とても驚く一方で、「これだけの人数が定期的に訪れていたら閉園はなかったのかな…」とも思った。
▲ 歩道橋から正面入口までの通路は現在封鎖されている。歩道橋を下りて、スペースワールド駅前から続く歩道を進めば同じ場所に辿り着ける。
▲ 正面入口横の広場。現在も西鉄バスのバス停は機能しており、複数台のバスが待機していた。
▲ 正面ゲート。
▲ 遊びに来た時はいつも賑やかだったのに、今は誰一人いない。
▲ 閉園以降に訪れたと思われる人々の落書きが柱のあちこちに。
▲ 「27年間たくさんの感動をありがとう」。27年前、自分は大学生だった。北九州に移住してきて3年目か4年目。
スペースワールドが開園する前は製鉄所の広大な私有地だったため、東田エリアに一般市民は入ることが出来なかった。スペースワールドが完成し、オープンして初めて東田エリアに足を運んだのは覚えている。
▲ 「イヤダ」。分かる。
▲ 「ドアを開けてー」。少し怖い。
「ザターン」は消滅していた
▲ 正面ゲート前の歩道橋から見たスペースワールド。
▲ 正面ゲート北側の敷地に重機が入っている。
▲ 確かこの辺り、絶叫系乗り物「ザターン」があったところか。
▲ 「ザターン」は既に消滅していた。
▲ ここは「惑星アクア」だったか。大勢がボートに乗って川下りみたいなことをするアトラクション。
▲ スペースワールドにはプールもあったような気がする。このエリアには数年来てないから詳しく覚えてない。
▲ スペースワールドで最初にお目見えしたジェットコースター「タイタン」。
▲ 絶叫系が大嫌いな私だが、タイタンには2回乗った。あの時ほど死を覚悟したことはない。
▲ 以前は「北九州八幡ロイヤルホテル」という名称だったが、今回行ったらホテルの名前が「Active Resorts 福岡八幡」と変わっていた。
いつから変わったんだろ、と調べたら2018年4月からとのこと。つい最近だった。
ちなみにここ、ホテルが建つ以前は旧八幡製鉄所の本事務所があった。世界遺産になった場所の「旧本事務所」が初代で、ここの本事務所が2代目。
だから本事務所が世界遺産に認定された時、「ん? 今ホテルになってるところ?」と不思議に思った地元の人が結構いたらしい(世界遺産に認定された当日、現地で聞いた)。上にも書いたが世界遺産になったのは「初代」の本事務所。
▲ ホテルの前は以前、スペースワールドまで歩道橋(連絡橋)のような橋が架かっていたような気がする。現在は途中で切断されたような形状。
▲ 旧・北九州八幡ロイヤルホテルには両親と我々家族で1回宿泊したことがある。今から16年ほど前。
今年1月に亡くなった父が、当時3歳か4歳だった長男をダッコして、ホテルの部屋の窓からタイタンが轟音を立てながら走る様子を眺めながら「こわーい!」と大げさに叫び、それを長男が笑ったり真似したりしていた。
2人ともすごく楽しそうで、その時に撮影したニコニコ笑ってる父と長男の写真は今も仏壇に飾られている。スペースワールドに来るといつも思い出す光景。
▲ スペースワールドの向こうには北九州都市高速が見える。両親とホテルに宿泊した時には存在しなかった。2001年に大谷から枝光まで延伸・開通している。
▲ タイタンの横を歩いて、スペースワールド跡地のグルリと一周完了。
スペースワールド閉園により東田エリアは少しだけ寂しくなってしまったが、商業施設は他にも多数あるし、跡地に新たな巨大商業施設が建設されるという話も聞く。今後どうなっていくのか、今後もここに足を運んでみる。
▲ 近くには世界遺産の「官営八幡製鉄所旧本事務所」もあるので、是非足を運んでみて欲しい。
▲ 今なら眺望スペース、あんまり人もいないよ。
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