2016年、私の心を震わせたが聞かなかった事にしたい社長の名言集
退職したけど繋がっている
毎年、年末年始に中身のないエントリーを書いております。そして今年も大晦日がやってきました。
2014年の年末に、勤務していた会社の社長が発した珠玉の名言たちを紹介する、というエントリーを書いてます。
今年2月に会社を退職して独立、フリーランスとなりました。それまで務めていた会社は私の業務の「取引先」となり、社長ともこれまでと変わらぬお付き合いが続いております。
以前は「雇う人(社長)と雇われる人(私)」という関係が、現在は「社内業務システム保守を委託する人(社長)と開発保守する人(私)」という関係になり、ボケ担当とツッコミ担当という関係にもなりました。ああ、これは以前からですね。
思わぬところで拾っていただいた
2年前の年末に書いたエントリーのことをすっかり忘れていたのですが、思わぬところで拾っていただいてました。
ブログメディア「アシタノレシピ」の記事にて、BECKさん(@beck1240)が当ブログを「好きなブログ」として挙げてくださいました。ありがとうございます。
その記事内で、BECKさんが個人的に好きな当ブログの記事として前述した社長の名言集エントリーを挙げてくださいまして、自分の記憶から喪失しつつあった悪夢思い出が突如蘇り、懐かしさが込み上げてきました。
そういうわけで今年も書くことにします。
ツイートで振り返る2016年の社長
社長の名言はTwitterにて時々ツイートしてるのですが、2016年も幾つか呟いてましたので紹介しましょう。
そういえば昨日、社長が「人生山あり谷あり、風ばっかり吹くわけじゃないぞ」と、冷静に聞くとサッパリ意味分からん言葉で激励してくれました
▲ 2月3日のツイートなので、私が当ブログでフリーランス宣言をした当日のことですね。当然ながらそれよりも前に社長を始め職場の皆さんには退職&独立のことを告げており、激励の言葉をいただいてました。
その中で社長が私にかけてくれた含蓄のある名言。「噛めば噛むほど味が出るスルメのような」という比喩がありますけれども、上の言葉は噛めば噛むほど意味分かりません。
社長から「人生は縄跳びのようなものだ。前回りもあれば後ろ回りもある」という全く理解不能な名言をいただきました。
— りくま (@Rikuma_) 2016年2月19日
▲ このあと「二重跳びや交差跳びもある」と懲りずに続けたので、どんだけ跳んでいたいんだ、と感服したものです。
社長からメールが来てた。最後に「追試」と書かれてて、「追伸」の入力ミスと気付くまで10秒ほど悩まされた。時間返せ。
— りくま (@Rikuma_) 2016年2月24日
▲ 2月に退職したものの引き継ぎ作業が残っていたので、2月中旬くらいまでは毎日のように以前の会社に顔を出してました。
その引き継ぎ作業も終了し、他の取引先企業に行くことが多くなってきた2月下旬、「次回来社する時にお願いしたいこと」という内容で社長からメールが来たんですよ。そのメールに関するツイートですね。
私が開発した社内システムのことや、引き継ぎ作業の内容などを褒めちぎってくれて、その直後に「追試」と来たから、持ち上げるだけ上げといて突き落とすんかい、と脱力したけど結果的に社長の入力ミスでした。
社長の自由自在な人心掌握術はサスガとしか言いようがありません。
社長「寂しいからおいでよ」「体調悪いと言ったら気になる?」ってアンタは恋に落ちた女子校生か
— りくま (@Rikuma_) 2016年2月25日
▲ 1つ前の「追試メール」が来た翌日のツイート。しばらく行けないと前日言ったのに「会社に来ない?」と電話で社長が発した気持ち悪い言葉。その無邪気な童(わらべ)のような純情な感情に心打たれました。
でもそれから2週間くらい行かなかったですけどね。体調悪いと言ったら心配して来てくれる? って俺も忙しいんだよ。
燦然と輝く2016年社長の名言
ツイートで社長の名言に触れてたのは上の4つだけでした。
今年2月までは毎日のように顔を合わせていた社長ですが、フリーランスになってからは月に1〜2回しか訪問していないので、社長の名言に感激して涙を流す機会が激減してしまいました。
社長の名言は「朝礼の挨拶」で飛び出すことが多かったんですよ。なんかイイこと言ってやろう、と張り切って空回りするんでしょうね。あ、私もそういうとこあるから気を付けなきゃ。自戒自戒。
私は退職してから朝礼に出なくなったので、おそらく私の知らないところで名言は連発されたに違いありません。
そんな2016年、数少ない中で聞くことが出来た社長の名言を紹介しましょう。
世界に一つだけの悩み
2016年5月26日〜27日にG7首脳会議(サミット)が三重県伊勢志摩で開催されました。
その少し前、5月1日〜2日には北九州市小倉北区でG7エネルギー大臣会議が開催されたんですよ。北九州市では大きな話題になり、市の職員が選ぶ北九州市の2016年10大ニュースで第1位に選ばれてました。
市の職員と市民が選ぶ10大ニュースには大きな乖離がありますけどね(普通に考えたら第1位はスペースワールド終了だろ)って毒吐いてもしょうがない。
ちょうどその頃、5月に発した社長の名言をまず紹介しましょう。
同じ時期に某アイドルグループが事務所を辞めるとか辞めないとか解散するとかしないとか、いろんなニュースが飛び交っていて情報が錯綜していたせいもあるんでしょう。社長がこんなことを言ってました。
いや区別しろよ。そこ区別しなきゃダメだろ。
EU議長とイギリス首相が「くじけずにがんばりましょう〜♪」とハモって歌い始めたらシャレにならんぞ。
あ、もしかして、経済問題や紛争で頭を悩ませる各国首脳を激励するという意図が込められた発言なのかもしれませんね。そう考えると深い。
オヤジギャグかよ
時事問題も社長の名言には欠かせません。
今年は東京都知事が辞職して選挙、そして新知事が誕生したかと思えば、東京五輪の会場や予算問題、そして豊洲市場の盛り土(もりど)問題などが連日ニュースで報道されていました。
そんなニュースに喰い付いた社長が、ある日の朝礼で社員一同を前に発した名言。
社長のことを常日頃から尊敬して止まない私ですが、さすがにこの時は何を言い始めたのか察することが出来ず「社長、本当にアホなんじゃなかろうか」と思いました。あるいは社長の真意を即座に悟れない私がアホになったのか。
社員一同の反応があまりにも薄いため焦ったか、
「もりど、いずみに〜、かあこ〜まれて〜、って歌がね」
と社長が歌い始めてようやく私を含む数名はオチを理解。
「ジャッキー吉川とブルー・コメッツ」が1967年にヒットさせた名曲「ブルー・シャトウ」の歌詞の一節でした(森と泉に囲まれて、静かに眠るブルー・シャトウ)。1967年って俺も生まれてねえわ。
私でさえ生まれてないんだから(曲は知ってるけど)、ブルー・コメッツもブルー・シャトウも知らなかったらしい後輩の男性社員(20代)は全く意味が分からずポカーンとしてました。安心しろ。社員全員お前と同じ表情してたから。
従業員の気持ちを一つにすることはトップに立つ者の使命ですからね。サスガです。
相変わらず流行には乗っかる
2014年年末のエントリーでも登場した、私の在籍時に隣の席だった優子さん(仮名)という年上の女性社員がいます。
その優子さんとお互い仕事が一息ついて雑談をしていたら、いかにもヒマを持て余していそうな社長がやって来て(仕事しろよ)、我々の雑談に加わりました。
で、優子さんがPPAPの話を始めたんですよ。動画を見て笑ったとか、優子さんの甥っ子(4歳)がその動画にハマってて、いつも真似して歌い踊るのが可愛くて仕方ないとか。
しかし当時、私はPPAPが何なのかを知らなかったのです。PPAPと聞いて「は?」と答えたんですけど、同時に横で聞いてた社長も「は?」と。
初めて私と社長の心が通じ合った瞬間でした。
「ペン・パイナップル・アップル・ペン」の頭文字でPPAPだと優子さんは更に説明してくれたけど、余計に何のことやら分からない。ボケ担当とツッコミ担当がまたしても同時に「はあ?」って。
私はそのあともしばらくPPAPについて何も調べることなく時を重ねてたんですけど、さすが企業の頂点に立つ社長。抜かりなく情報収集を済ませていました。
翌週、再び会社に行って優子さんと仕事に関する話をしていると(雑談じゃなくて仕事)、やけに嬉しそうな様子で社長が近寄ってきました。
最初にPPAPの話を聞いた日の夜、お孫さんからPPAPを教えてもらった、と社長。歌も踊りも教えてもらって完璧に覚えた、りく君に見せてやろう、とドヤ顔で語ります。いや、私たち真面目に仕事中なんですけどね。
お構いなしに社長は歌い踊り始めました。仕事しろっつうの。
完璧に覚えたと豪語しながら序盤にして微妙にオリジナリティーがあふれ始めています。「私はリンゴが好きです」言うてるし。
妙なステップを踏みながら社長は歌と踊りを続け、この時点でPPAPのことをまだ全く知らない私は「何やってんだこの人」と眺めてたのに、隣りの優子さんは大爆笑してました。優子さん、いつもはそんなに大声で爆笑しない人なんですけど。
想像してみてください。齢六十を超えた小太りのジジイが企業トップに君臨する気品漂う老紳士が、交互に足をピョンピョン跳ね上げながら奇妙に踊ってる姿を。入門したばかりの力士が四股踏んでるのかと錯覚しますよ。
で、最後に決めるところがあるじゃないですか。ドヤ顔で「ペンパイナッポーアッポーペーン」っていうところ。ここで決めなきゃいつ決めるんだ! っていう最も重要な曲のキモとなるべき箇所ですよ。
社長、ドヤ顔でポーズを決めながら最後に言い放ちました。
なんだそれ。公衆電話か。あんたがアッポッポーだよ。
元ネタを知らないのもあり私はちっとも笑えなかったのですが、優子さんは腹を抱えて笑ってました。さらに、その隣りで一緒に社長の滑稽なショーを見物していた別の女性社員も大爆笑。
ええ? そんなに面白いネタなの? 社長の歌と踊りはそんなに完成度が高かったんですか?
優子さんに聞くと「本物と全然違うけど面白かった〜!」と、純粋に社長のPPAPを楽しんでた様子。
同じく爆笑してた別の女性社員にも同じ質問を投げると、
「いえいえ、珍しく大爆笑していた優子さんと、その隣りで冷め切った氷の表情しながら能面のように眺めてたりくさんと、2人のリアクションが違い過ぎて(笑)」と引きつり笑いしながら教えてくれました。だって俺は元ネタ知らないんだもん。
社長のPPAPはそれ以来お目にかかってませんが、今なら歌も踊りも上達してるかもしれません。見たくはないけど。
りくま ( @Rikuma_ )的まとめ
今年は社長と関わる頻度が減ってしまったこともあり、あんまり数を思い出すことが出来ませんでした。まあ覚えておく必要もないんですけど。
来年も前職の会社とは取引がありますので、今後も社長の名言は聞くことになるでしょう。何か苦笑する発言があれば再び年末にでも取り上げてみます。
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