去年も夏だった
「Day One」というiOSの日記アプリを愛用してるんですけどね。
このアプリ、「◯年前の今日に何があったか・何を記録したか」というのを見せてくれる機能があるんです。Facebookにもありますが、あれとほぼ同じ。
今年の7月末、「Day One」を眺めていたら、昨年の同じ日に「尿管結石の激痛でのたうちまわった」という記録が表示されました。
ああ、あれは去年の今日だったか。20年ぶり2回目の尿管結石で、ものすごく痛くてトイレの中で悲鳴をあげて悶絶して大変だったなあ、ってのを懐かしんでたんですよ。
まさかその数週後に悲劇が再びやってくるとも知らずにね。
それは軽い腰痛から始まった
8月10日の朝、何か物を取ろうと前屈みになった際、腰に軽い痛みを感じました。
「痛い!」っていう大げさな痛みではなく、「あれ、ちょっとヒネった?」程度だったので、あんまり気にしてなかったんです。
私はギックリ腰を3回経験したことがあるので、毎日「腰痛体操」をやってます。
5年前からウォーキングを趣味として楽しんでますが、ウォーキングは腰痛防止にも良いらしいんですよ。(ただ、準備運動を十分にせず10km前後の距離を高速ウォーキングしたら筋肉痛っぽい腰痛にはなりますけどね)
他にも仕事がデスクワーク中心なので、定期的に休憩を取って腰のストレッチをやるよう心掛けてたり、とにかく腰痛には気を遣ってるのです。そういった諸々のおかげで10年以上ギックリ腰にはなっていません。
ところが、8月10日の朝に発生した腰の痛みは、その日何度かストレッチや腰痛をしても改善しないまま夜になっても軽く痛み続けました。
ここでもう一つの疑惑が生じます。「これは腰痛ではなくて、尿管結石の前触れじゃねえか?」と。
尿管結石は過去に2回経験してます。1回目は20年ちょっと前、そして2回目は前述した通り昨年の夏。
「過去2回の尿管結石」は、いずれも最初に軽く腰が痛み、その痛みがどんどん激しくなって遂には耐えられなくなり病院に行った、というものでした。発症してから激痛になるまでの所要時間はいずれも2〜3時間くらい。
しかし8月10日は、朝に痛みが発生し、12時間以上が経過した夜になっても痛みがそれほど激しくはならなかった。
なので今までの経験から「これは尿管結石ではないな」と判断しました。尿管結石ならもっと早く激痛が来てるだろう、と。
一方のギックリ腰に関しても、たぶん違うだろうなと判断したのです。ギックリ腰も過去3回やってますけど、いずれの時も12時間以上が経過して「軽く痛い」程度では済まず、発症して数時間後には痛すぎて歩くことさえ出来なかったので。
今回は夜になっても「軽く痛い」程度だったので、原因は分からないけど腰を少し捻挫したんだろうな、と判断。湿布などもせず、そのまま就寝。
翌日の8月11日になっても症状は同じ感じでした。何度か腰痛体操やストレッチをした程度で、他は特に何もしてません。
3日目、突然「それ」はやって来た
腰が痛み始めてから3日目の8月12日。
午前10時頃、それまで軽かったはずの腰の痛みが、次第に強くなってきました。
腰痛体操をしたけれど、痛みは治まらないどころか徐々に強くなってくる。「あれ、また何かヘンな体勢にでもなってヒネったか?」と記憶を辿ったけど、そんな記憶もない。
この日、嫁は仕事。子供たちは夏休み中でしたが、友達と遊びに出掛けたり習い事があったりで全員不在。自宅には私一人だけ。
ひとまず病院に行こうと考えたものの、どこに行けばいいんだろうと悩みました。ギックリ腰なら整形外科か整骨院。尿管結石なら泌尿器科。どっちに行くべきか。
尿意が来たのでトイレに行ったのですが、尿がちょっとしか出ない。
ここである程度判明しました。これはギックリ腰のほうじゃねえな、尿管結石だな、と。
それまで腰全体が痛いような気がしていたのですが、痛みがどんどん激しくなるにつれて、明らかに腰の後方、左側だけが痛い。1年前の尿管結石と同じ症状です。
どんどん痛みが激しくなってきたので、これ以上ヒドくならないうちに泌尿器科へ行こうと考え、1年前お世話になった泌尿器科まで車を運転して行こうとしたのですが、8月12日ってお盆期間だったんですよね。8月11日が「山の日」で祝日になっちゃったから。
念のため確認しよう、と1年前の泌尿器科に電話したら案の定「お盆期間のため休診」。
他に幾つか知ってた(自宅から比較的近い)泌尿器科に電話したら、全部「休診」。
痛みはどんどん激しくなり、耐えられなくなってきました。我慢してもうなり声が出てくる状態。やばい。
嫁の携帯に電話したけれど、仕事が忙しいのか、何度掛けても不通。いよいよ困った。
ウーとかアーとか痛みで呻きながらネットで泌尿器科がないかを探し続けつつ、救急車を呼んだほうがいいんだろうかと悩んでた頃、着信に気付いた嫁からようやく電話が掛かってきました。
腰の痛みが尿管結石っぽいこと、泌尿器科がどこもお盆期間で休診であることを嫁に告げると、
「私も泌尿器科を探してみるから待ってて!」
と言って電話を切られちゃった。いや、待てんのだ……痛くて……。
約5分後、嫁から再び電話。今日診察してくれる泌尿器科を見つけたとのこと。車で約30分の距離。嫁は忙しくて帰宅できないので「タクシー呼んで! 絶対に自分で運転したらダメよ!」と何度も言われました。
言われた通りタクシー呼んで、教えてもらった病院に行き、吐き気がするのでしばらくベッドで横にさせてもらい、レントゲンを撮ってもらったら、
「左側の腎臓が腫れてる」
「尿管に石が見えるでしょ(とレントゲン写真の箇所を指差されたけど分からなかった)」
「間違いなく尿管結石ですわ」
との診断結果でした。整骨院に行かなくて良かった。
今回は症状が長引いている
過去2回の尿管結石では、いずれも「石が出たのか出てないのか、自分では分からなかった」んです。
1回目(20年前)の時は痛みで気絶してしまい、そのまま入院したのですが、翌日には痛みが消えてました。翌日のレントゲン写真には石が映っておらず、「石、出たのかな?」と医者も首を傾げる状態で退院。そのまま再発もせず。
昨年の2回目は、最初のレントゲン撮影では石がハッキリ映ってたのに、1週間後に再び受診してレントゲンを撮ってもらったら、またしても石は消えてたのです。
医者:「石が出た感覚みたいなの、ありました?」
りく:「いや、ぜんっぜん無かったです」(トイレでは意識してたけど分からなかった)
というやり取りで、結局2回目も「石、出たのかもね」というハッキリしない結論のまま終わってしまいました。
石が出る時は痛いよ〜(石の大きさにもよりますが)という話は聞くのだけど、その「出る痛み」を経験してないんですよ。今回最初に受診した時、レントゲン写真に映ってた石は結構デカいらしく(私はどれが石なのか判別できなかったけど)、
「さすがに今回は石が出る時に分かりますよ、こんだけデカいから」
と医者に脅されました。めっちゃ恐怖だけど、出たと判別できたほうが逆にスッキリしていいかな、とも思いました。
あとは過去2回とも、受診した日は猛烈に痛かったけど、1回目の時は翌日に痛みが消えたし、2回目の時も数日で痛みが消えたので、「薬さえもらえば痛みはすぐ消える」と楽観視してたんです。
ところが今回は症状が長引いてしまいました。受診した翌日に1回、それから3日後に1回、かなりの激痛に襲われてしまい、病院で処方してもらった座薬を入れて痛みは治まったものの、
「過去2回の時と違うぞ…。大丈夫なのか俺…」
と現在も不安な状態が続いてます。(幸いなことに痛みはなくなりました)
最初の受診から約1ヶ月が経過し、先日病院で再びレントゲンを撮ってもらったのですが、
「石、まだ残ってるね」
と言われました。前回のレントゲンではデカかったとされる石は、現在「3個ほどに分裂」した状態になってるそうです。今回もレントゲンで「ココと、ココと、あとコレ」と指差されたけど、よく分からなかった。
分裂したことで1つ1つのサイズは小さくなったらしく、「出る時はあんまり痛くないかもね」とのことなんですが、出るタイミングが1回じゃなくて3回に増えたってことでしょ。一括払いが良かったのに、なんで分割払いにすんのよ。
いずれにせよ、これを書いてる現時点でまだ石は1個も出ていません。例によって痛みはないからいいんですけど。いいんかいな…。
水分の摂り方を間違えていたらしい
今回教えてもらったのですが、1年前の尿管結石エントリーでは「石を出すためにひたすら水分を摂った」と書きまして、今回も最初に病院に行く前にそれを懸命にやったんですけど、これ、ダメらしいです。
今回受診した医者の話では、
「尿管に石が詰まって尿が出なくなって痛いところに、更に水などをゴクゴク飲んだらどうなると思います? 腎臓に逆流しちゃう水分がもっと増えちゃうんだから、痛みはもっとヒドくなりますよ」
と言われました。いや、だって前の医者には「積極的に水分を摂れ」って言われたんやもん…。
正しくは、
◆痛みがある時は水分を摂っちゃダメ!
だそうです。皆さんもお気を付けて。
りくま ( @Rikuma_ )的まとめ
1年前の尿管結石エントリーでも書いたのですが、特にギックリ腰を経験したことのある人の場合、尿管結石の症状が出た時にギックリ腰だと勘違いする可能性があります。
◆尿意はすごくあるのにオシッコが出ない
上のような症状だった場合は、尿管結石の可能性があることを頭に入れておいたほうがいいです。もちろんギックリ腰の可能性もありますので一概には言えませんが、
◆肥満、メタボ
◆生活習慣病を持つ、あるいは予備軍と呼ばれた
上記に当てはまる方々は尿管結石になる可能性が高いです。症状が出た場合は十分お気を付けください。
ということで、2年連続で尿管結石になってしまいました。
来年の夏、「Day One」を眺めながら、ああ去年も尿管結石で大変だったなあ、と懐かしんだ矢先に3年連続とならないことを祈らずにはいられません。ほんと勘弁して。
特に夏の暑い時期は体内水分が減り気味になるため、尿管結石持ちの人は尿管が詰まりやすくなる確率は高いのだそうです(医者から言われました)。やはり適度な水分補給を日々心掛けておくことが尿管結石の予防にもなるとのことです。