今回が通算7回目のアカデミー賞授賞式エントリー
今年も遂にやってまいりました。映画ファンが待ち焦がれる年に1度の祭典、第87回アカデミー賞授賞式。日本時間の2015年2月23日(月)、アメリカ・ロサンゼルス市ハリウッドにあるドルビー・シアターで授賞式が開催されました。
このブログは2012年に開設したのですが、2009年開催の第81回から他のブログにてアカデミー賞授賞式のエントリーを書いており(開設以前の過去エントリーは全て当ブログに移行しました)、今回が通算7回目の授賞式エントリーとなります。
では早速2015年アカデミー賞の結果について、私自身の感想も含めつつまとめてみます。
作品賞
◆『アメリカン・スナイパー』
◆『6才のボクが、大人になるまで。』
◆『グランド・ブダペスト・ホテル』
◆『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
◆『グローリー/明日への行進』
◆『博士と彼女のセオリー』
◆『セッション』
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
今回作品賞にノミネートされたのは8作品。下馬評では『6才のボク』『バードマン』『グランド・ブダペスト』が三つ巴の闘い、と言われてました。オスカーを獲得したのは『バードマン』。
俳優の個人賞は1つも獲れなかったものの、マイケル・キートン、エマ・ストーン、ナオミ・ワッツなどの主要キャストもステージに上がり、監督やスタッフと喜びを分かち合っていました。
アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督はメキシコからの移民。スピーチの冒頭では「来年からメキシコ人に賞を与えるなと言われたらどうしよう」などと冗談言ってましたが、最後では「アメリカに住むメキシコ人たちが公平な扱いを受けられますように」と訴えていました。
今回の授賞式ではイニャリトゥ監督だけでなく、他にも随所に人種差別や不平等な扱いを問題視した発言が多く、昨今のアメリカにおける政治的な不安定さや、黒人が標的とされた幾つかの事件に対する危機意識が多く含まれていたような気がします。
監督賞
◆ウェス・アンダーソン – 『グランド・ブダペスト・ホテル』
◆リチャード・リンクレイター – 『6才のボクが、大人になるまで。』
◆ベネット・ミラー – 『フォックスキャッチャー』
◆モルテン・ティルドゥム – 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
(主演のマイケル・キートンが劇中で履いていた)白いブリーフを自分も履いてたら受賞できたよ、幸運のグッズだよ、と秘策をバラしたイニャリトゥ監督。キツくて臭かった、とも言ってました。
主演男優賞
◆スティーブ・カレル – 『フォックスキャッチャー』
◆ブラッドリー・クーパー – 『アメリカン・スナイパー』
◆ベネディクト・カンバーバッチ – 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
◆マイケル・キートン – 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
博士と彼女のセオリー
今回のアカデミー賞授賞式で最大のサプライズは、この主演男優賞だったのではないでしょうか。
メディア予想では圧倒的な本命が『バードマン』のマイケル・キートンでした。エディ・レッドメインを本命に挙げる人もいましたが、どちらかと言うと「獲って欲しい」という願望に近い予想であり、アカデミーは若手よりもベテラン俳優に賞を与える傾向がこれまでも強かったため、マイケル・キートン本命という声が多かったんです。
なのでプレゼンターのケイト・ブランシェットがエディの名前を叫んだ時は会場が歓喜と驚愕で大興奮。当の本人・エディはステージに近付くまで信じられないといった表情。ステージ上ではケイト・ブランシェットとおもいっきりハグ(この2人、『エリザベス ゴールデン・エイジ』で共演してたんだそうです)。
WOWOWの現地レポーターを務めた斎藤工がエディの演技を大絶賛し、「2年前のジェニファー・ローレンスのように若手がオスカーを獲って風向きを変えて欲しい」と願っていました。難病・ALSに苦しむ科学者、ホーキング博士という実在の人物を熱演したエディ。おそらく今後の重要な作品にどんどんオファーが来ることでしょう。
ブラッドリー・クーパーは今回が3年連続のノミネートだったのですが、残念ながらオスカー獲得ならず。毎年ライバルが強すぎるってのもあるんですけどね。
主演女優賞
◆マリオン・コティヤール – 『サンドラの週末』
◆フェリシティ・ジョーンズ – 『博士と彼女のセオリー』
◆ロザムンド・パイク – 『ゴーン・ガール』
◆リース・ウィザースプーン – 『わたしに会うまでの1600キロ』
アリスのままで
主演男優賞がサプライズで大騒ぎとなった一方、主演女優賞はメディア予想がジュリアン・ムーアで一色になってました。こんだけ圧倒的な大本命ならサプライズはないだろう、と落ち着いて見てたらその通りの展開に。
54歳という年齢にはとても見えない若さと美貌のジュリアン・ムーア。今回が通算5回目のノミネートで、遂に念願のオスカー獲得。ステージに上がってからも喜びなのか緊張なのか笑いが止まらず、その笑顔が逆に彼女の長い苦労を感じさせました。
「オスカーを獲ったら寿命が5年延びるという話を聞いたけど、私の夫は年下だから助かるわ」とスピーチの冒頭で笑わせてました。
少し前、長いこと獲れなかった悲願の主演女優賞を獲得した女優さんが受賞直後に実生活で離婚してしまうという「恐怖のジンクス」がありました。
第81回に『愛を読むひと』で獲得したケイト・ウィンスレットと、第82回に『しあわせの隠れ場所』で獲得したサンドラ・ブロック。2年連続で離婚ですからね。二人とも大好きな女優さんですから(特にケイトは受賞の瞬間に私も泣いた)、ただの偶然なんでしょうけど、そんな風に話題になるのが気の毒でもありました。
しかし第83回、『ブラック・スワン』で主演女優賞を獲得したナタリー・ポートマンが幸せオーラ全開(新婚&妊娠中の受賞)でジンクスを打ち消してくれたので、ジュリアン・ムーアも全く心配は要らないでしょう。余計なお世話です。
助演男優賞
◆ロバート・デュヴァル – 『ジャッジ 裁かれる判事』
◆イーサン・ホーク – 『6才のボクが、大人になるまで。』
◆エドワード・ノートン – 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
◆マーク・ラファロ – 『フォックスキャッチャー』
セッション
主演女優賞のジュリアン・ムーアと同じく、助演男優賞もメディア予想はJ・K・シモンズが圧倒的大本命でした。助演男優賞はいつも授賞式の最初に発表されるのですが、特に誰の異論もない雰囲気で、J・K・シモンズが初受賞。
劇中では主演のマイルズ・テラーをビンタしまくるなど、狂気ともいえる迫力でドラマーの若者を指導する役だったシモンズも、ステージ上では温和な笑顔。
スピーチで映画のことには全く触れず、奥様と子供に感謝の言葉を伝え、全世界の若者たちに「お父さんお母さんに連絡してあげなさい、メッセージやメールじゃないぞ、電話するんだ、そして愛してると伝えてあげなさい」と伝え、拍手喝采を浴びていました。
助演女優賞
◆ローラ・ダーン – 『わたしに会うまでの1600キロ』
◆キーラ・ナイトレイ – 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
◆エマ・ストーン – 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
◆メリル・ストリープ – 『イントゥ・ザ・ウッズ』
6才のボクが、大人になるまで。
下馬評の高かった『6才のボクが、大人になるまで。』は、今回6部門にノミネートされていたのですが、オスカーを獲得できたのは助演女優賞の1つのみという残念な結果となりました。
主人公の少年が6歳だった頃に撮影を開始し、12年間もの長い期間、その少年の母親役を演じ続けたパトリシア・アークエットも今回が初受賞。
スピーチでは冒頭から大きな用紙に書いた原稿を読み続けるというガックリ感あふれる展開でしたが、最後に「アメリカの女性たちは平等な賃金をもらうべきだ」と女性差別に関する発言をして、観客席にいたメリル・ストリープやジェニファー・ロペスが立ち上がって「その通り!」と賛同し拍手する様子が映っていました。
メリル・ストリープは今回が通算19回目のノミネートで、アカデミー賞史上最多記録を毎年更新しています。1回ノミネートされただけでも名誉でありスゴイことなのに、毎年キチンと何かの役で評価されてるのがメリルの本当に素晴らしいところ。
今回プレゼンターを務めたジャレッド・レト(昨年『ダラス・バイヤーズクラブ』で助演男優賞を獲得)が紹介スピーチの冒頭で「今回ノミネートされたのは4名の女性たち、そしてカリフォルニア州法に従ってメリル・ストリープ」とジョークをかまして、メリル本人を含む会場を爆笑させてました。(今のギャグ緊張したわー、とジャレッドは直後に怯えてました。州法ですからね)
各部門賞の結果まとめ
◆脚色賞 – 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
◆長編アニメ映画賞 – 『ベイマックス』
◆外国語映画賞 – 『イーダ(原題)』
◆長編ドキュメンタリー映画賞 – 『シチズンフォー(原題)』
◆短編ドキュメンタリー映画賞 – 『クライシス・ホットライン(原題)』
◆短編実写映画賞 – 『一本の電話』
◆短編アニメ賞 – 『愛犬とごちそう』
◆作曲賞 – 『グランド・ブダペスト・ホテル』
◆歌曲賞 – 「Glory」(『グローリー/明日への行進』)
◆音響編集賞 – 『アメリカン・スナイパー』
◆録音賞 – 『セッション』
◆美術賞 – 『グランド・ブダペスト・ホテル』
◆撮影賞 – 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
◆メイクアップ&ヘアスタイリング賞 – 『グランド・ブダペスト・ホテル』
◆衣裳デザイン賞 – 『グランド・ブダペスト・ホテル』
◆編集賞 – 『セッション』
◆視覚効果賞 – 『インターステラー』
◆名誉賞 – 宮崎駿、ジャン=クロード・カリエール、モーリン・オハラ
日本人関連では、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』が長編アニメ映画賞に、堤大介&ロバート・コンドウの『ダム・キーパー』が短編アニメ賞にそれぞれノミネートされていましたが、受賞はなりませんでした。『かぐや姫』は相手が強すぎた。『ベイマックス』ですから。
ノミネート数は、
9部門 … 『グランド・ブダペスト・ホテル』
8部門 … 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
6部門 … 『アメリカン・スナイパー』
6部門 … 『6才のボクが、大人になるまで。』
上記5作品、特に『バードマン』『グランド・ブダペスト』『6才のボク』の3作品が賞レースの軸となるだろう、というのが戦前のメディア予想でしたが、最終的な結果は
9部門中4部門受賞 … 『グランド・ブダペスト・ホテル』
5部門中3部門受賞 … 『セッション』
8部門中1部門受賞 … 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
6部門中1部門受賞 … 『アメリカン・スナイパー』
6部門中1部門受賞 … 『6才のボクが、大人になるまで。』
5部門中1部門受賞 … 『インターステラー』
5部門中1部門受賞 … 『博士と彼女のセオリー』
となりました。『バードマン』と『グランド・ブダペスト』は順当。『6才のボク』は助演女優賞の1つのみと、明暗クッキリ。
『セッション』が5部門ノミネートのうち3つを獲得する大躍進で、今後に劇場公開が予定されている各国ではプロモーション的に相当な追い風となるでしょう。
『アメリカン・スナイパー』は少し前までそれほど評価は高くなかったらしいのですが、本国アメリカではクリント・イーストウッド監督作品として過去最大の興行成績となる大ヒットを記録しており、これは大穴なのではないかと直前になってメディアの評価が急上昇してました。
ただ、興行成績が必ずしもアカデミー賞の評価と結び付かないことは過去にも多々あり、かつての『アバター』や『ソーシャル・ネットワーク』も完全にこのパターンでした。『アバター』には『ハート・ロッカー』、そして『ソーシャル・ネットワーク』には『英国王のスピーチ』という強力すぎるライバルがいたのも大きいんですけどね。
昨年は『ゼロ・グラビティ』が10部門ノミネート中7部門でオスカー獲得するという素晴らしい結果を残し、宇宙のSFモノが毎回評価低いって訳じゃないんだなと感じたのですが、今年の『インターステラー』は1部門のみの受賞に終わりました。私は映画館でボロボロ泣いたけどなぁ。
あの手のファンタジー系な脚本、アカデミー会員の皆さんは評価しないだろうなと予想はしてましたが、案の定でした。かつてスティーブン・スピルバーグ監督もそうでしたけど、クリストファー・ノーラン監督の作品はどうもアカデミー賞に縁がありません。『インセプション』が8部門中4部門を受賞したことはありましたけど、もうちょっと評価してあげてもいいんじゃないかなぁ。ノーラン信者による愚痴ですけども。
その他の見どころダイジェスト
◆今年の授賞式で司会を務めたのはニール・パトリック・ハリス。歌やダンスも上手く、手品が特技というエンターテイナーで、笑いも取ってはいたものの、昨年の司会を務めたエレン・デジェネレスが、授賞式の最中にピザを注文したり俳優陣と写真を自撮りしたり好き放題やってたのと比較したら少々おとなしかった印象。
◆その司会者ニール、授賞式冒頭の挨拶で「白人による授賞式、あ、違う」みたいなブラックジョークをいきなりカマして、見てる私のほうが肝を冷やす。
◆外国語映画賞を受賞した『イーダ』の監督さん、スピーチの制限時間を超えてもお喋りが止まらず。
◆会場を散策する司会者ニール。ステージ出演などで一時的に空いた座席を埋める「席埋め係」があるんだよ、と紹介。2名の女性に声を掛けた後、「キミも席埋め係かい?」と声を掛けた3人目はスティーブ・カレル(助演男優賞にノミネート)。今日見たかったセレブは誰? と質問されたカレル、「エドワード・ノートン! すぐそこにいるよ!」と嬉しそう(エドワードも助演男優賞にノミネート)。
◆『LEGOムービー』は長編アニメーション映画賞のノミネートから漏れた際、SNSにて「これがあるからいいのさ」とレゴで作ったオスカー像の写真をアップしていたが、歌曲賞にノミネートされたため主題歌を大勢で熱唱した際、司会者や俳優陣にレゴ製オスカー像を配りまくる。司会者ニールも大富豪オプラも絶賛。
◆司会者ニール、楽屋のドアにガウンを挟んで開閉不能となり、着替えも出来なくて仕方なく白ブリーフ1枚だけの格好でステージに登場するという寸劇を披露。白ブリーフ姿は『バードマン』のパロディー。
◆長編ドキュメンタリー賞を受賞した『シチズンフォー』は元CIAで現在は国外逃亡しているエドワード・スノーデンの「事件」をベースに描いた作品。司会者ニール、「スノーデン氏は本日、なぜか会場にはいません」。
◆昨年、アナ雪の主題歌をステージで大熱唱したイディナ・メンゼルを「アデル・ダズィーム」と大間違いの名前で紹介してしまい、それ誰! と世界中から爆笑&大批判されたジョン・トラボルタ。今年はそのイディナが「紹介しましょう、私の最愛の友人、グロム・ガジンゴ!!」と盛大に叫び、みんなが「誰???」となった所で出てきたのがトラボルタで会場大爆笑。「イディナ、1年前のリベンジを果たす」と映画系メディアが一斉に報じる。
◆そのトラボルタ、今年はイディナの名前を間違えず正確に言えたことでイディナは手を叩いて爆笑。一方、苦笑しながら「そう言われるのは仕方ないよね」と反省しつつ、至近距離でイディナの顔を触りまくるトラボルタは再び怒られるかもしれないと司会者ニールにからかわれる。
◆そのトラボルタ、ノミネート発表や受賞者発表を「キミに任すよ」とイディナに全て振り、自分の発言ミスで自信喪失したことをネタに笑いを取るが仕事はせず。
◆イギリスなまりの英語だとジョークがスベらない、という謎の仮説を熱弁する司会者ニール、英国人のデヴィッド・オイェロウォを指名。自分の考えたジョークを発音してみてくれ、と紙を渡し、読み上げるデヴィッド。「今年度は幾つかのシリーズ作品が終わることになりました。ホビット、ナイトミュージアム、そして、アニー」。ほらね!と喜ぶ司会者ニール。しかし会場は爆笑まで行かず。困惑するデヴィッドに「早く座りなさい」と冷たく言い放つ司会者ニール。
◆歌曲賞ノミネート曲「Glory」のパフォーマンスで、映画『グローリー/明日への行進』のクライマックスにもなったキング牧師たちによるセルマ橋のデモ行進を大勢の黒人シンガーたちで再現。場内スタンディング・オベーションで、デヴィッド・オイェロウォやクリス・パインは感動で大粒の涙を流す。
◆歌曲賞を受賞した「Glory」のジョン・レジェンドがスピーチで最近またクローズアップされてきている黒人差別について言及し、拍手喝采を浴びる。
◆追悼コーナーでは、昨年死去したロビン・ウィリアムズなど2014年度に亡くなった映画関係者を偲ぶ映像が流れる。追悼ソングを熱唱したジェニファー・ハドソンは昨年に続いて今年も見事な歌声を披露。
◆直前まで観客席で風変わりな衣装を着て目立たず静かにしていたレディー・ガガ。1965年の映画『サウンド・オブ・ミュージック』公開50周年メモリアルコーナーで映画の挿入歌を歌うスペシャル・パフォーマーとしてステージ登場。衣装をゴージャスなドレスに着替え、いたって真面目な髪型で往年の名曲をいたって真面目に熱唱し、完全に裏をかかれて感動する私。
◆レディー・ガガが歌い終わった直後、『サウンド・オブ・ミュージック』の主演女優ジュリー・アンドリュースが登場し、ガガと熱い抱擁。ガガの熱唱に感極まるジュリー・アンドリュースと、ジュリーの登場に驚き感動する観客席の面々。少々異様な雰囲気に。
◆司会者ニール、授賞式の開始直後に「今日の結果を予言して紙に書いた」と、一通の封筒を箱に入れてカギを掛ける。その箱に誰も近付かずカギも開けないことを観客席にいる女優オクタヴィア・スペンサーに監視させ、公式サイトで視聴者にも監視させる。
◆授賞式のクライマックス、作品賞の発表前に司会者ニールが予言の封筒を開ける。「J・K・シモンズのスピーチ後、みんなが両親に電話する」「ポーランド人の監督は制限時間を超えても喋りまくる」「イディナの顔に触りすぎたトラボルタは来年も謝りに来る」「ジュリアン・ムーアとエディ・レッドメインは最高のオスカーを手に入れる」など、受賞結果だけでなく授賞式でのエピソードも全て的中。お見事。
りくま ( @Rikuma_ )的まとめ
WOWOWでは朝9時からアメリカの生放送に合わせてライブ放送をして、この時は同時通訳で受賞者などのコメントを翻訳してくれます。翻訳はありがたいのだけど、俳優たちのナマの声はあんまり聞こえないというデメリットも。
夜9時からは日本語字幕付きで、しかもアメリカでのCMタイム(日本では司会者やゲストによるおしゃべりタイム)をすべてカットしてリピート放送してくれます。俳優たちの声をシッカリ聞けるし、何を言って笑いを取ってたかも確実に理解できます。ただし本番開始前、レッドカーペットでの映像は夜のリピート放送では全てカットされ、朝9時からのリアルタイム放送でしか見ることはできません。
受賞結果だけ知りたいのなら午前の部で十分ですが、受賞者たちが何をスピーチで語ったのかも知りたい映画ファンなら夜の部も必見。結果的に私は朝も夜も全部見ました。
アカデミー賞授賞式の放送は終わりましたが、見逃してしまった方々もご心配なく。WOWOWメンバーズオンデマンドで字幕版の視聴がしばらく可能なようです。WOWOW加入者であればメンバー登録するだけで無料視聴できます。
昨年の授賞式で「Let It Go」が初披露されたことがキッカケとなって『アナと雪の女王』の人気が爆発したように、授賞式の影響力は今も絶大なものがあります。映画の祭典というだけでなく、壮大なエンターテインメント・ショーとしても楽しめます。オンデマンドで字幕版も視聴できますから、興味のある方々はぜひチェックしてみてくださいね。
その他、主な受賞作品&ノミネート作品
★『グランド・ブダペスト・ホテル』
4部門(作曲、美術、メイクアップ&ヘアスタイリング、衣裳デザイン)を受賞。
グランド・ブダペスト・ホテル
★『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
脚色賞を受賞。
イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
★『アメリカン・スナイパー』
音響編集賞を受賞。
アメリカン・スナイパー
★『インターステラー』
視覚効果賞を受賞。
インターステラー
★『グローリー/明日への行進』
歌曲賞を受賞。
Glory (From the Motion Picture Selma)
グローリー/明日への行進
★『ベイマックス』
長編アニメ映画賞を受賞。