好みの曲なのにタイトルが分からないもどかしさ
この曲好きだけどタイトル分からない、なんて曲だろう、とヤキモキした経験、皆さんはあるでしょうか。
テレビやラジオで曲が流れていて、「お、この曲いいな」と思って曲名やタイトル名を確認しようと思ったら、もう次の曲に進んでたり、タイトルを聞きそびれたという経験、私はしょっちゅうあります。街の中を歩いてる時にBGMで流れてる曲なんかもそうですね。知りたいけど確認のしようがない。
現在はインターネットという便利なものがありますので、なんだかんだと調べて曲名に辿り着ける可能性は昔に比べれば高まったと思います。ラジオの番組サイトを見たら放送した曲名が載ってる、なんてこともある。
私が10代20代の頃はインターネットなんてありませんでした。ラジオを毎日のように聴いてたんですけど、特に洋楽は英語発音が聞き取りづらくて分からないことが多かったんですよ。
そういった「好きなんだけど未知の曲」の正体を知るためには、もう運頼りなわけです。幸運な偶然のおかげで曲名に辿り着けたという事は、頻度としてはとても少ないんですけど、過去に何回かありました。
美容院で顔を剃ってもらってる最中にテレビのMTVから曲が流れて、「あ、あの曲だ!」と曲名を確認しようとして起き上がり、片方の眉毛がなくなりそうになったりもしました。危険ですから動くのは止めましょう。
なんという奇跡!と感動した1曲
神が降臨したかのような瞬間って体験、皆さんにはありますでしょうか。
ほら、街を歩いてると前方に超ミニスカートの女性が歩いていて、おおっ、と思ったその瞬間に突風が吹く。
そこから「神風」と呼ばれるようになったんですってね。ウソだけど。
それはともかく、曲のタイトルが分からなかったのに、ある日ある時、突然それが分かった時は本当に嬉しいものです。
今でも「あれはスゴかったな」と覚えてる1曲は、最初にラジオで聴いたんですけど、アーティスト名も曲名も聞き逃してしまい、分からなかった。
8ビートでリズムの速い洋楽。コード進行がBOOWYの「NO NEW YORK」とほとんど同じ感じ。
NO. NEW YORK
BOOWY大好きだったこともあって、その曲の正体がどうしても知りたかった。でも知る術がない。
ある日、CDショップに行きました。当時、月に10枚前後は音楽CDを買い漁るのが趣味で、ラジオを聴いて気に入った曲やアーティストはメモしたり記憶したりして片っ端から買ってたんです。
その日は特に狙ってるCDがなかった。でも何か新しいCDを仕入れたかったので、初めて「ジャケ買い」をすることにしました。アルバムのジャケットだけ見て、いいなと思ったのを買うというやつ。
どんな曲が入ってるか全く知らないまま、名前も知らないアーティストのアルバムを2枚買いました。そのうちの1枚がグリーン・デイの「ドゥーキー」ってアルバム。リリースされたばかりの新譜。グリーン・デイなんて名前すら聞いたこともなかった。
アルバムを1曲ずつ順番に聴き、7曲目が流れ始めて私は飛び上がった。あの曲やん!
Basket Case
グリーン・デイの「バスケット・ケース」という曲。
ものすごい偶然だったので、鳥肌立ちました。この偶然はもう運命だな、と。
今調べたら、「ドゥーキー」のリリースは1994年とのことで、今から20年前。グリーン・デイのメジャーデビューとなったアルバムです。バンドを組んでた時にライヴで演奏したこともあるし、とても思い入れのある1曲。
彼女は本当に楽しそうに踊り、とても可愛らしく熱唱した
ずーっと昔、まだ私が学生で、福岡に住む前、実家のある鳥取県で生活してた頃の話です。
私は鳥取県の米子市というところに住んでて、当時もラジオ大好き少年でした。現在も80年代や90年代の洋楽は大好きで良く聴きますが、その大半はラジオで知りました。まだお金ないからレコードなんてジャンジャン買えないし、ひたすらラジオを聴いて、カセットに録音して、それを聴く毎日。
ある夜、録音せずにラジオ番組を聴いてて、「お、なかなかイイね」という曲が流れたんですけど、これまたアーティスト名も曲名も分からなかったんです。当時売れてた曲だったみたいで、何度かその曲を聴いたんですけど、曲名がずっと分からなかった。
結局、アーティスト名も曲名も分からないまま時間が少しだけ流れまして、今から26年前の1988年。
何をしてたのか正確には覚えてないのだけど、何かの列に並んで順番待ちをしていて、私のすぐ前に外国人の女性が並んでました。
1988年の時点で私は身長183センチを超えてたのですが、彼女も180センチ近くあったんじゃないかな。細身で長身の女性でした。年齢は10代後半か20代前半で、たぶん私と同じくらい。髪の毛は金髪。
80年代後半の鳥取県米子市。超がつく田舎町ですから、「金髪の女性」なんて存在しないに等しい。しかも私と同じくらい長身の外国女性ですから、物珍しくてずっと眺めてました。こう書くとストーカーみたいだな…。並んでる間、後ろ姿をボーっと眺めてただけ。
その彼女、ウォークマンで何かの曲を聴いてました。耳に刺したイヤホンからシャカシャカと音が漏れてくる。ただ何の曲かまでは分からない。
ノリの良い曲なのか、次第に彼女は曲に合わせて身体を動かし始め、やがて踊り始めた。上半身を揺らしたり、腕を上下に動かしてリズム取ったり、お尻フリフリしたり、どんどんアクションが派手になっていく。
女性がそんな風にノリノリで音楽を聴いてる光景なんて初めて目撃するので、最初は仰天しながら後ろで眺めてた私も、なんだか微笑ましくなってしまいました。外国人らしい天真爛漫さというか、その開放的な感じがいい。
彼女が曲を聴きながら楽しそうに踊り続けるのを5分ばかし眺めてたんですが、突然彼女、曲のサビと思われるフレーズを大声で熱唱したんです。それをサビが来る度に3回、4回と繰り返し熱唱。
最初に叫んだ時はビックリしたんですけど、「あ!あの曲だ!」と彼女の熱唱で気付きました。少し前、ラジオで聴いて気に入ったものの曲名が分からなかった、あの曲。
「LOVE」という単語が歌詞に含まれてるというのは、彼女の熱唱で分かりました。でも他のフレーズは分からない。
ふと気付くと、彼女が後ろを見てました。たぶん、自分が熱唱してることを突然自覚して、恥ずかしくなって周囲を確認したのかな。そんな表情してました。
すぐ後ろに並んでた私も彼女の視線に気付いて、目が合う二人。「ハーイ」と照れ隠し気味に彼女は笑顔で言いました。
私も「ハーイ」と真似して返そうかと思ったんだけど、彼女の「ハーイ」がすごくキュートで、というか自分の熱唱がよほど恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にしてモジモジしながらのハーイだったので、ツボにハマってしまった私はつい「プッ」と吹いてしまった。
私が吹き出すのを見て彼女、「オーウ!」と叫び、それから同じくゲラゲラ笑いつつ私の肩をポンポンと2回叩いた。「やめてー! 恥ずかしいから笑わないでー!」みたいな感じで。
それが嫁との出会いでした。ウソだけど。(嫁はコテコテの福岡県人だった)
彼女はすぐ前を向き、また音楽鑑賞モードに戻り、順番が来て彼女は去っていきました。
あれから約25年の歳月が過ぎ、昨日のことです。『エリザベスタウン』という映画のDVDを見てたんですよ。
エリザベスタウン
この映画、もう10回くらいは見てるのですが、映画の中で25年前の彼女が歌い踊ってた「あの曲」が使われてました。
その曲が流れてきたとき、「ええええー!」って叫んじゃった。もう10回くらい見てるはずなのに、1回も気付かなかった。アレンジが少し違ってたのもあるけど、それにしてもナゼ気付かなかったのか自分でも不思議。
Big Love
Fleetwood Mac(フリートウッド・マック)というバンドの「Big Love」という曲でした。フリートウッド・マック、恥ずかしながら知らなかった。ちなみに映画の挿入歌はバージョンが違います。1987年リリースで、ウィキペディアによればイギリスのシングルチャートで最高9位までいったそうです。
約25年前、彼女が熱唱してたサビは動画の0分32秒から。歌詞は「Looking out for love」でした。
あの時、私が英語ペラペラだったら我々は恋に墜ちたのだろうか。
りくま ( @Rikuma_ )的まとめ
ちなみに、iPhoneのアプリで「Shazam」ってのがありまして、テレビやラジオなど流れてる曲に「Shazam」を起動してiPhoneに聴かせてやると、その曲名を教えてくれるんです。私、持ってますけど全然使ってませんでした。
今回、映画を観て「あの曲だ!」と気付いてから、ネットで映画のサイトを見たり、ウィキペディア見たり、最後はAmazonでアルバムの収録曲を見たりしてようやく曲名が判明したんですけど、そんなことをせずともShazam使えばあっという間やったやん、と自分自身にガックリ。
で、そのShazam機能がiPhoneの新OS「iOS8」のSiriに標準機能として搭載されました。
▲ Siriに質問したら5秒で答えてくれました。これは便利だけど、私の苦労はいったい何だったんだろう。
私がビリー・ジョエルを好きになったのは中学2年生のとき。「ナイロン・カーテン」というアルバムに収録されてる「アレンタウン」という曲が大好きでした。この曲には一人の女の子との思い出が詰まっています。 1987年12月24日、BOOWYのツアー最終公演として開催された東京・渋谷公会堂でのライヴ映像ドキュメント作品「1224」。私自身のBOOWYに関する思い出と共に、彼等4人が解散宣言をするに至るまでの過程や当日のセットリストなどを紹介します。 サッカーW杯のアジア最終予選がいよいよ開幕。ホーム2連戦を終えて勝ち点6の単独首位に躍り出た日本代表。いよいよ翌日に迫ったアウェーのオーストラリア戦を前に、スポーツにも詳しいiPhoneのSiriさんにお話をうかがってみました。約25年の歳月を経て、彼女が歌い踊ってた曲のタイトルをようやく知った
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