グループD トルコvsクロアチア
大会3日目、まずはトルコ(FIFAランキング18位)と、クロアチア(FIFAランキング27位)の対戦。
▲ クロアチアは、レアル・マドリード所属の10番モドリッチ、バルセロナ所属の7番ラキティッチ、インテル所属の4番ペリシッチ、ユベントス所属の17番マンジュキッチなど、ヨーロッパ主要リーグで活躍中のタレントを揃えています。
▲ トルコは2008年大会で3位になったことがあります。今回の予選ではグループリーグを3位で通過し、なんとか本戦出場を果たしました。
ちなみにトルコは今までクロアチアに勝ったことがないんだそうです。
前半途中、クロアチア5番チョルルカがヘディングで競り合った際、相手のヒジを頭部に喰らって大流血。
包帯を巻いてその後も出場を続けましたが、ポジションがDFなのもあってヘディングする場面が多く、その度に大流血して試合が何度かストップしていました。それでもメゲずに試合を続ける根性が素晴らしい。
▲ 前半40分、ゴール前の混戦からトルコがクリアしたボールはフワーリと宙へ。その落下地点に走り込んだクロアチア10番モドリッチがダイレクトボレー。
まるでキャプテン翼のドライブシュートみたいな弾道でゴール左側にドスン! これはブッたまげた! モドリッチの度肝を抜くスーパーゴールでクロアチア先制。
この1点を守ってクロアチアが初戦を勝利で飾りました。
グループC ポーランドvs北アイルランド
続いては、ポーランド(FIFAランキング27位)と、北アイルランド(FIFAランキング25位)の対戦。
▲ ポーランドはこれまでEUROで未勝利。しかし今大会の予選では出場全チームで最多となる33得点を決め、圧巻の攻撃力を武器としています。
ドルトムント時代に覚醒し、バイエルンに移籍してブンデスリーガ得点王にも輝いた9番レヴァンドフスキは今回のEURO予選でも13得点と大暴れ。予選での最多得点者となりました。
▲ 北アイルランドはEURO初出場。国際大会に出場するのも30年ぶりなんだそうです。選手の大半が2部リーグに所属しているものの、今回の予選は1位で通過。
前半はポーランドが猛攻。大半の時間をポーランドが攻め続けました。しかし最後のところで決めきれず。北アイルランドも必死の守備でゴールを割らせません。
前半のシュート本数はポーランドが10本、北アイルランドは0本。
▲ 後半5分、ポーランド16番ブワシュチコフスキがサイドからクロス。これをゴール正面で受けた7番ミリクが股抜きシュートを決めてポーランド先制。
これが決勝点となり、ポーランドは嬉しいEURO初勝利。
レヴァンドフスキはそれほどシュートチャンスがありませんでした。王者ドイツとの直接対決ではどうなるか。
敗れた北アイルランドは試合を通してシュート数が2本。枠内シュートが0本という散々な結果で、まともに攻撃できた場面がほとんどありませんでした。
グループC ドイツvsウクライナ
グループCのもう1つ、ドイツ(FIFAランキング4位)と、ウクライナ(FIFAランキング19位)の対戦。
▲ ドイツは2014年ワールドカップ・ブラジル大会の優勝国。そのW杯を最後に前主将ラーム、W杯最多得点記録を持つクローゼ、不動のセンターバックと称されたメルテザッカーが代表を引退。
今大会で活躍が期待されていたロイス、ギュンドアンといったドルトムント勢がいずれも負傷のため代表辞退。同じくドルトムント所属のフンメルスは代表入りしたものの負傷中のため出場は難しいと報じられています。
さらに大会直前にはリュディガーが練習中にヒザの靭帯を負傷して代表から離脱。呪われてんのか? ってくらい離脱者が続出しています。
そんな中でも「グラウンドの半分は俺のもの」で有名なGKノイアーを始め、ミュラー、クロース、エジル、ゲッツェ、シュヴァインシュタイガーといったW杯優勝メンバーは健在。
▲ ウクライナは前回の2012年大会が開催国だったため予選免除で出場。予選を突破してのEURO本戦出場は今回が初めて。
英雄シェフチェンコが前回大会で現役を引退し、今大会ではコーチとして代表チームに帯同しています。試合中も国際映像で何度か映されていました。
▲ 前半19分、ドイツのフリーキック。18番クロースの蹴ったボールにヘディングで合わせた2番ムスタフィが決めて、ドイツ先制。
負傷したフンメルスの代役として先発したものの、ドイツ国内での戦前評価があまり高くなかったらしいムスタフィ。これで評価が変わるか。
前半36分、ドイツ陣内でゴール前の混戦から最後はウクライナ10番コノプリャンカが完全フリーでシュート。
GKノイアーも逆をつかれて反応できなかったボールをドイツ17番ボアテングが寸前で身を投げ出してクリアするビッグプレー。
ここからウクライナは猛攻。何度か決定的チャンスを作ります。
しかしドイツ守護神ノイアー、再三のピンチを涼しい顔して堅守。反射神経がハンパない。
両チームともゴールキーパーのスーパーセーブがあり、緊張感のある攻防で前半終了。
後半41分、スルーパスに抜け出したドイツ8番エジルがペナルティーエリア内に切り込み、キーパーと1対1の状況でシュート。しかしウクライナGKピアトフが見事に阻止。
その直後、今度はウクライナがゴールキック1本で最前線へボールを供給。ドイツ2番ムスタフィはヘディングでバックパスを選択。しかしGKノイアーはペナルティーエリアの外に飛び出していたため、ボールはノイアーの上を越えて無人のゴールへ宙を舞う。
あわや同点オウンゴール、しかし17番ボアテングの対応でクリアー。殊勲の先制点を決めたムスタフィ、危うく自分で試合をチャラにしてしまうところだった。
後半45分、アディショナルタイム突入前にドイツは19番ゲッツェに代えて7番シュヴァインシュタイガーを投入。交代1分後の後半46分、ウクライナのコーナーキックをクリアーしたドイツのカウンター攻撃。
▲ 左サイドを独走した8番エジルが反対サイドにクロスを上げ、右サイドに俊足を飛ばして走り込んでいた7番シュヴァインシュタイガーがダイレクトで蹴り込む。ドイツ2点目。
交代していきなり結果を出したシュヴァインシュタイガー。さすがやなあ。
ドイツが2点差としたところで試合終了。今大会、ここまで引き分けの試合を除く全ての試合が1点差での決着でしたが、この試合で初めてドイツが2点差での勝利となりました。
▲ グループCは1試合目を終えてドイツとポーランドが勝ち点3を獲得。グループDはクロアチアが上々のスタートを切りました。残すスペインとチェコは大会4日目に対戦します。
6月13日の試合予定
大会4日目、6月13日に予定されている試合は以下の通り。
◆グループE 「アイルランド vs スウェーデン」
◆グループE 「ベルギー vs イタリア」
EURO史上初の3連覇を目指す前回王者のスペインがいよいよ初戦を迎えます。W杯で不甲斐ない成績に終わったスペインの復活なるか。
「死の組」グループEの2試合も行われます。ベルギー対イタリアの好カード、そして「暴君」イブラヒモビッチもいよいよEUROに降臨しますよ。
ではでは、大会3日目のEUROレビューでした。