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【ロンドン五輪】スコアに表れない所で詰め切った女子バレーの最終戦

2012年8月12日

バレーボール


via:London2012.com

◆女子 3位決定戦

日本 3 - 0 韓国 → 銅メダル獲得!

【感想】

銅メダル、おめでたいけど最初にこれだけは言いたい。

サーブミス多過ぎ! 男子バレー見てるかと思たわ。木村だけでも3本ミスったのか?

あと実況アナは日本がサーブをミスる度に「攻めてます」「攻めた結果」ってそれはフォローじゃなくて現実逃避って言うんです。

まあ勝ったからいいとして、本題。

おそらくバレーファンの方々ならお分かりの通り、韓国は超ワンマンチーム。

あの10番は確かにスゴイ。ブロックの上から打ってくる。10番にトスが回ったらもう7割はあきらめないといけない。あきらめるって表現が悪いなら、「次のプレーに切り替える」。

しかし逆に言えば、10番さえ封じればこれほど攻略しやすい相手もいないわけで。

前哨戦では韓国にボロクソやられたけど、あれは韓国10番が途方もなく絶好調だったのもあるんです。今回も10番は別に調子悪いわけじゃなかった。ただムラがあった。

日本は韓国10番が後衛に回ったら、サーブを10番に当てていけばいい。そうすれ10番がバックアタックを打ってくる選択肢が8割は消える。

10番が前衛に来た時も、前述の通りブロックで飛んでも止まらない可能性が高いので、攻略するには10番に打たせないこと、つまり「10番にトスを上げさせないように考えて攻める」。

極端な言い方ですが、10番以外の韓国選手がスパイクを打っても、3割ほどは決められちゃうけど、残り7割はレシーブで取ることが出来るか、あるいは勝手にスパイクをミスしてくれてアウトになっちゃうんです。

解説の大林も繰り返し言ってたけど、韓国の誰か一人、背番号忘れちゃったな、一人だけ同情しちゃうほど調子悪い選手がいましたね。

日本のブロックはそれほどスゴイわけでもないので、バシバシとブロック止められたわけじゃないけど、調子悪い彼女のスパイクはことごとく拾うことができた。

そうなると日本はラクチン。10番以外の誰かが打てば、極端なこと言えばブロック飛ばなくてもレシーブで拾える可能性が高い。あるいはミスするのを待ってればいい。で、事実その通りの展開になった。

10番以外の選手が下手って意味じゃないですよ。攻撃力が平均的だというだけ。10番のスパイクと他の選手のスパイク、高さはもちろんだけど速度が全然違う。リベロ佐野あたりの反射神経なら問題なく拾う。

それでも今回、セットカウント3-0のストレートで勝利したとはいえ、各セットは「点数の上では」接戦だった。これは韓国も日本もミスだらけだったから。

最初にも書いた通り、日本は今回「いったいどうしたの?」ってくらいサーブミス連発。目も当てられなかった。それでもセットを取っていけたのは、韓国の調子悪い選手がずっとヤラカシ続けてくれたから。

2セット目の途中から、韓国10番は明らかにイライラしてましたね。味方に対して威嚇するような表情になってたり。(いつもそうなんかもしれんが)

スパイクが連続で決まって機嫌良くなると味方を鼓舞するけど、失点が続くとイライラが表情に出る。

2セット目、あと数点で日本がセットを取れるけど大接戦という状況で、韓国10番がサーブ。彼女はジャンピングサーブですが、いつもなら確実に入れてくるタイプのサーブなのに、その時は強烈なドライブをかけて「決めにきた」。

ボールは相手コートにすら届かずネットにぶつかって自分のコートに落ちた。あれは一番やっちゃいかんプレーだと私は思ってる。もう完全に10番の一人舞台。「私が得点取らないとダメじゃん」という気持ちがあのプレーに象徴されてた。

大量リードしてるってんならともかく、あんな接戦で、しかも日本がリードしてる時にやるプレーじゃない。とにかく日本はあれで助かったし、味方の士気は下がった。

3セット目になると日本はサーブやチャンスボールのリターンの大半を10番に集めた。よく日本の対戦相手が木村にボールを集めてくるのと全く同じ作戦ですね。

10番も特別レシーブが下手ってわけじゃないけど、どうしてもレシーブさせられてしまうと攻撃バリエーションが削られる。

日本のサーブレシーブは、パーフェクトには遠い出来だったけど、ブラジル戦に比べれば格段に良かった。セッター竹下が全く動かなくてもトスを上げられる位置にボールが帰る、というシーンが何度もあった。

そうなると竹下のトスが活きるし、木村や迫田にいいトスが上がれば、アタッカー陣は確実に決めてくれる。そして10番がどんどんイライラしてくる。何度も審判に抗議し始めるし。

日本がブラジル戦でやられた「詰め将棋」的な展開を今回韓国にやることが出来た。日本のミスがなければ、もっと一方的な試合展開になってたはず。

迫田は身長ないのにジャンプはバツグンですね。ただ、まだ「チカラ技!」って感じで、1枚ブロックにおもいっきりズドンと止められたり、フェイントが素直すぎて全然決まらなかったり、その辺はこれから上手くなっていくんでしょう。

かつてキューバの女子バレーにルイスという「鳥人」と呼ばれた選手がいたけど、迫田はルイスを目指して欲しいな。彼女が木村と並ぶエースになれば日本はさらに強くなりそう。

最後はみんな泣いてましたね。サッカー男子と一緒で、正直に言えば女子バレーも予選ギリギリ通過だったせいもあって今回あんまり前評判は高くなかった。それが銅メダルですよ。

28年ぶりのメダルってことは、1984年だからロサンゼルス五輪でしょ。私は高校生で、まさにバレーボールを現役でやってる頃でした。バレーボールの大ブームだった頃ですよ。女子は江上がいて三屋がいて、小さなエースの大谷がいて、中田久美がまだ若手だった。

あのチームに実績で並んだんだから素晴らしい。銅メダルおめでとう。

ボクシング

◆男子ミドル75kg級 決勝

村田諒太 14 (判定勝ち) 13 ファルカン(ブラジル) → 金メダル獲得!

陸上

◆男子50km競歩

・森岡紘一朗 … 10位
・山﨑勇喜 … 失格
・谷井孝行 … 途中棄権

◆女子20km競歩

・渕瀬真寿美 … 11位
・川﨑真裕美 … 18位
・大利久美 … 37位

◆男子やり投げ 決勝

・ディーン元気 … 10位

◆男子400mリレー 決勝

・日本(山縣亮太、江里口匡史、高平慎士、飯塚翔太) … 5位

サッカー

◆男子 決勝

・メキシコ 2 - 1 ブラジル → メキシコが金メダル

レスリング

◆男子フリースタイル60kg級 湯元健一

・2回戦 ○ 判定勝ち(2-2、2-0)
・準々決勝 × 判定負け(0-1、2-2)

自転車

◆女子マウンテンバイク

・片山梨絵 … 20位

カヌー

◆スプリント男子カナディアンシングル200m 決勝

・阪本直也 … 8位

近代五種

◆男子 富井慎一

・フェンシング … 11位
・水泳 … 6位
・馬術 … 25位
・射撃・ランニング … 29位 

8月12日開催の注目競技

◆陸上

・男子マラソン 藤原新、山本亮、中本健太郎(19:00) NHK総合

◆レスリング

・男子フリースタイル66kg級 米満達弘(XX:XX) NHK-BS1、TBS
・男子フリースタイル96kg級 磯川孝生(XX:XX) NHK-BS1、TBS
※決勝はNHK-BS1

◆新体操

・団体決勝(21:30) NHK総合

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