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バレーボール・リオ五輪最終予選、出場権獲得条件を確認しておこう

2016年5月14日

いよいよバレーボール最終予選

Beogradska Arena, the court
Beogradska Arena, the court / George M. Groutas

バレーボールのリオ五輪世界最終予選がいよいよ5月14日から開幕します。

この大会、正式名称は

2016リオデジャネイロオリンピックバレーボール世界最終予選兼アジア大陸予選大会

と長いんですけども、正式名称の中にもある通り、「世界の最終予選」でもあると同時に「アジアの最終予選」でもあり、本戦であるリオ五輪の出場権を獲得する条件が2つ用意されています

参加国8チームの紹介

まず、5月14日(土)から5月22日(日)までの期間に開催される女子の最終予選ですが、参加国8チームは以下の通り。国名の後ろのカッコ内は世界ランキングです。

◆日本(5)
◆韓国(9)
◆タイ(13)
◆カザフスタン(26)
◆オランダ(14)
◆イタリア(8)
◆ペルー(21)
◆ドミニカ共和国(7)

世界ランキングでは日本が5位で、最上位となっています。

「日本女子ってそんなに世界ランキング高いの?」と驚く人がいるかもしれませんが、ランキングはこれまでの大会に出場し、その成績で得られたポイントの合算で決まってます。

日本女子は4年前のロンドン五輪で銅メダル(3位)を獲得しましたので、この時のポイントが現在も生きていてランキング上位になっています。女子サッカー(なでしこ)と同じ感じですね。

(オリンピックで得られるポイントは4年間有効で、各大会の中で最長)

今回あんまり触れませんが、参考までに5月28日(土)から6月5日(日)まで開催される男子最終予選の参加国8チームは以下の通り。

◆日本(14)
◆イラン(8)
◆オーストラリア(13)
◆中国(19)
◆フランス(10)
◆ポーランド(2)
◆ベネズエラ(20)
◆カナダ(10)

日本男子はロンドン五輪に出場できなかったので五輪での獲得ポイントもなく、今回の参加国も世界ランキングが日本より上位のチームが大半なので、なかなか厳しい状況となっています。世界ランキングだけで判断できるほど単純な話でもないのですが、強豪国だらけなのは間違いありません。

日本がリオ五輪に出場できる条件

前述しましたが、日本がリオ五輪出場権を獲得できる条件は2つあります

1. アジア4チームのうち最上位になる
2. 上記1チームを除いた7チームのうち3位までに入る

今回の最終予選では参加8チーム中、4チームにリオ五輪出場権が与えられます。アジア予選も兼ねているため、上記のような2つの条件が設定されています。

ここからは女子バレーの話をしますよ

女子の参加8チームのうちアジア枠は「日本」「韓国」「タイ」「カザフスタン」の4チーム。

日本女子はランキング最上位ですが、だからと言って「余裕じゃーん」なわけではありません。

世界ランキングはあくまでポイント合算のカラクリによる結果ですし、めちゃくちゃ強いチームばかりとも感じませんが、ミス連発でドタドタ崩れちゃって負けるのがバレーボール。勝てる試合にはキッチリ勝って、ポイント(勝ち点)を積み重ねていくしかありません。

で、その「勝ち点」。最近のバレーボールをよくご覧になってる方々やお好きな方々はご存知だろうと思うのですが、あまり詳しくない方々のために説明すると、ほんの少し変則的になっています

勝ったチームには勝ち点3が与えられ、負けたチームは勝ち点ゼロ。これはサッカーでもお馴染みの方式ですね。サッカーでは「引き分けだと両チームに勝ち点1ずつ」ってのがありますけども、バレーボールに引き分けはありません。

この「勝ったほうに勝ち点3」のところがバレーボールは変則的になってまして、

◆セットカウント「3-0」「3-1」で勝った場合
 → 勝ったチームに勝ち点3、負けたチームは勝ち点ゼロ
フルセット「3-2」で勝った場合
 → 勝ったチームに勝ち点2、負けたチームに勝ち点1

ということで、試合が5セットのフルセットになった場合、勝利しても勝ち点が1つ減ると同時に、負けたチームにも勝ち点がいきます。

実力で日本が勝る下位チームにはストレート(3-0)か3-1のセットカウントで勝利してキッチリ勝ち点3を取り、実力的に上位な対戦相手には負けるにしてもせめてフルセットまで持ち込んで勝ち点1を取っていく、ってのが最も理想的な展開となります。

日本女子はリオ五輪出場権を勝ち取れるのか

最もてっとり早いのは、アジア最上位になること。

もっと言えば、韓国に勝つかどうかに懸かってます。おそらく女子バレー好きな方々であれば、みーんな同じことを考えてるように思うし、もちろん他のチームにポカ負けしないことが大前提での話ですよ。

4年前のロンドン五輪3位決定戦で日本は韓国と闘い、ストレートで勝利して銅メダルを獲得してます。その試合の観戦レビューでも書いたのですが、韓国は4年前と現在で、それほどチームカラー的に変わってません。

選手の構成がどうなってるとか詳細までは知りませんが、基本的に韓国はワンマンチーム。前回の予選大会でも思いました。エースアタッカーの選手が波に乗ってしまうと手が付けられない。しかし調子が悪いと(他に驚異的な選手はいないので)自滅してコロッと負ける。

前回の予選大会で日本と対戦した時、このエースアタッカーはそれほど調子悪いわけでもなかったし、そんな不機嫌そうでもなかったけど、対角のアタッカーがめちゃくちゃミス連発して、それで日本が勝ったように記憶してます。

なので韓国戦は、とにかく心理的に優位に立てるような試合展開にして、相手のエースアタッカーをイライラさせたら自滅すると予想してます(罵倒とかしたらダメですよ。選手はそんなことしないでしょうけど)。

ただ、前回五輪から4年経ってますからね。相手も少しは変わってるかもしれんし。

日本も「ここでミスしたらダメよ! 試合の流れが壊れるよ!」ってところでサーブミスする悪癖が多少ありますので(男子は多少どころじゃない)、油断は禁物。

とにかく、カギを握るのは韓国戦です。日本vs韓国は大会3日目の5月17日(火)。

木村沙織にとって最後の五輪になるかもしれない

私が学生時代にバレーボールをやってた頃、日本女子は主将が江上で、他に三屋、大谷、杉山といった選手が活躍してました。現在は久光製薬女子チームの監督をしている中田久美さんが若いながらも不動のセッターとして君臨し、少し後に大型新人として大林素子さんがデビューした時代。

男子だと、熊田、川合、三橋、田中(幹)などが活躍してバレーボールが大ブームになってた時代でした。少し後から男子日本代表のセッターになったのが、現在日本女子代表の監督をしている真鍋さん。

そんな私は益子直美さんの大ファンで、彼女のいた共栄学園が春高バレーで準優勝した試合も見てましたし、イトーヨーカドーに入って、日本代表に入ってからも応援しておりました。

若い人にはサッパリ分からん話でしょ。それを承知の上でオッチャン続けるけどもね。

時代は変わって、栗原と大山の「メグカナ」が女子バレー人気を牽引してた時代に、春高バレーの女子では成徳学園が大会2連覇を達成して、優勝メンバーの一人が木村沙織でした。

木村沙織は高校3年生の時に日本代表入りして、スーパー女子高生と騒がれ、テレビで特集も組まれてました。高校の制服を着て、廊下で級友の女の子と談笑してるシーンは、身長があまりにも違い過ぎて強烈なインパクトがありましたね。

試合に出ると、なーんかいっつもナヨナヨしてて(これ、悪口じゃないからね)、レシーブする時もなーんかナヨナヨしてて、スパイク打つ姿は凜々しいんだけど打った後の体勢がナヨナヨしてて、スパイクのボールの勢いも時々ナヨナヨしてるんだけど、でも不思議とコートに落ちて得点になっちゃう。

得点決めても「おっしゃー!」という感じではなくナヨナヨしてて、「ミラクルサオリン」なんて呼ばれてたけど、この子は本当にミラクルだなーと、何とも言えない不思議な得点感覚、不思議な魅力のある子だなあ〜と、代表デビュー直後の彼女を見ながら感じてました。

そんな木村沙織も今では全日本女子の主将。若手を引っ張る逞しいお姉さんになりました(いや、今も時々ナヨナヨしてる)。彼女は今年で30歳になります。あの女子高生が三十路ですよ。ウソみたいよね。

彼女の最近の言動やメディアの報道から察するに、おそらく彼女にとって今回がキャリア最後の五輪挑戦になりそうです。今回日本が五輪出場を決めれば、彼女自身は4回目の出場となり、日本女子のバレーボール選手としては史上初だそうです。

りくま ( @Rikuma_ )的まとめ

前回のロンドン五輪でも、予選はギリギリのところまで追い込まれてなんとか五輪出場権を獲得、という展開でした。

その時に日本女子の主将を務めていた荒木は、妊娠・出産を経て今回の最終予選で代表メンバーに久々で選出されています。荒木の復帰は木村にとって精神的にとても大きいとメディアで報じられていますが、私もこれは同意。

また現在日本女子の主力として活躍しているメンバーに、かつてスーパー女子高生と称された木村を想起させる、現在19歳の(大会期間中に20歳になる)古賀紗理那という選手がいます。彼女も「ミラクル」と呼んでいい、ファンの感情に響く素晴らしいプレーを見せてくれる選手です。

簡単な展開とはならないであろう試合が続く五輪最終予選。東京開催という地の利を活かして、今回も五輪出場権を獲得してくれるよう、日本代表に勝利の念を送りましょう。

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