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[ブラジルW杯]ネイマールが泣き、そして名良橋は壊れた[6/18]

2014年6月18日

グループA ブラジル vs メキシコ

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via:FIFA.com

NHKの中継で試合前の煽りとして解説されてましたが、2012年ロンドン五輪のブラジル代表でも絶対的エースだったネイマールは、決勝戦でメキシコと対戦し、敗れています。メキシコ金メダル。ブラジルは銀メダル。

ロンドン五輪と今回のW杯では選手の世代も違うし、完全に同じチーム同士ではないですが、ブラジルもメキシコもロンドン五輪に出場した選手が含まれてましたので、そういう意味では再戦となったわけです。

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ホームの大観衆と共に国歌を熱唱する選手たち。初戦のクロアチア戦の時もそうでしたけど、国歌の音楽が終了しても、選手や大観衆は曲なしで続きを大合唱。

この時の選手たちの表情、というか形相が気合い入りまくってて、見てるこちらも感動します。ラグビーの試合でオールブラックス(=ニュージーランド代表)が「ハカ」で自らを鼓舞している姿にも似た、凄まじい闘志。

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ネイマールは国歌の最後に感極まったか、泣いてました。気持ちは分かるよ。俺も20年前はそうだったから。(何者)

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そんなネイマール。いきなり髪型を変えてきました。なんで金髪にしたのよ。初戦と完全に別人やないか。

はっ!さては、どこかのチームが本番前の強化試合で各国をかく乱するためにウソの背番号を付けたみたいな感じの、「ネイマール、本日お休みです(僕は別人です)」作戦なのか!

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彦摩呂もビックリ。

さて、試合はとても見応えあったわー。

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両チームともアグレッシブに動きまくっていて、チャンスも数多く作ってたのですが、基本的にはブラジルが攻めまくってメキシコが守りまくってるという感じ。

とは言ってもメキシコはベタ引きで守ってるわけではなく、ブラジルの猛攻を時には組織的に、時には個人技で防いでたという、とても見応えのある守備をしてました。

一方のメキシコもボールを奪うと果敢にブラジル陣内へと攻め込み、得点を狙ってました。スイスvsエクアドル戦のような超ハードなカウンター合戦までは行かなかったけど、試合全体でのシュート数がブラジル14本に対してメキシコ13本と互角でした。

あのブラジルの強烈な攻撃の数々を無失点で切り抜けたんだから、メキシコ強いわ。

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中でも圧巻だったのは、メキシコGKオチョアが何度も見せてくれたスーパーセーブ。

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決定的なシュートを何本も止めてました。オチョアはマン・オブ・ザ・マッチにも選ばれてましたが、これはみんな納得でしょう。素晴らしかった。

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彦摩呂、カンゲキ!

激しい攻防、そしてオチョアの好守に何度も驚嘆したブラジルvsメキシコの一戦でしたが、最大の驚嘆は試合前に訪れていました

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via:NAVERまとめ

試合前に現地で実況するアナウンサーが映ったんですけど、隣りに観客が紛れ込んでました。現地のブラジルサポーターにインタビューでもするつもりなんかなと思いつつ、よーく見たら名良橋じゃないか!

アナウンサーとの身長差だったり、以前と比べて激痩せしてるのもあって、最初誰なのか全然分からんかったわ。

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via:NAVERまとめ

港町で民宿を経営してるオッチャンみたいな風貌ですが、一応この人、日本が初めてW杯に出場したフランス大会で日本代表の選手でした。

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via:NAVERまとめ

お祭り会場近くでタコスを売ってるオッチャンみたいな風貌ですが、一応この人、フランスW杯で3試合とも出場してました。っていうかその帽子芸は何やねん名良橋!

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さて、グループAは2試合目に突入。初戦で共に勝利したブラジルとメキシコは今回引き分けたことで勝ち点1ずつ。カメルーンとクロアチアの試合結果次第では、明日の時点で早くも予選グループ敗退チームが決定してしまいます。

【試合結果】
△ブラジル 0 – 0 メキシコ△

【得点】
なし

グループH ベルギー vs アルジェリア

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via:FIFA.com

逆転勝ちがとても多い今大会。「先制点を取った方が有利」とよく言われるサッカーですが、逆転勝利ってのも見てて面白い。やられた方はたまったもんじゃないですけどね。そう言えば日本も初戦は逆転負けだった。

ベルギーとアルジェリアの対戦もまたまた逆転劇でした。

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昨年11月、日本代表と自国で対戦した時は世界ランキング5位だったベルギー。ザックJAPANに2-3と逆転負けした影響があるのかないのか、今大会では世界ランキングが11位に落ちてました。

先発メンバーの名前を見て「あれ?」と思ったのは、所属するマンUで香川真司の同僚、移籍した時は「香川のポジションを奪ってしまうのでは」とも言われてた長身アフロの8番フェライニがベンチスタートだったこと。代表でもスーパーサブ的な位置付けなの?

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対するはアフリカ予選を勝ち抜いたアルジェリア。スタジアムの歓声はアルジェリア優勢。ベルギーにはブーイングが飛んでました。

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前半22分、アルジェリア3番グラムが左サイドからセンタリング。10番フェグリがPA内に突進するも、ベルギー5番フェルトンゲンが後ろから倒しちゃった。アルジェリアがPK獲得し、倒されたフェグリ自らPKを決めてアルジェリア先制、場内は大歓声。

先制してからのアルジェリアは組織的な守備ブロックを組み、ベルギーの攻撃を封じる戦術に出ました。その守りがなかなか素晴らしく、ベルギーはゴール前で決定的場面を作ることができない。

選手全員が自陣に張ってベタ引き状態のアルジェリア。ただ気になったのは、ボールを奪ってからカウンターに移る時、アルジェリアは結構な人数をかけて攻めてたんです。

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普通、ベタ引きならカウンターの時もそんなに多くの人数をかけないはずで、攻める人数も少なめ。だって、ボールを奪われて逆カウンターになったら人数足りなくて守れなくなっちゃうし、守備優先ならそんな危険な戦術にはしないじゃないですか。

解説の人は「それでいい」みたいなニュアンスなのか、攻める際は人数を敵陣に多めに入れるべきだ、みたいに言ってたんですけど、私はその意味が理解できなかった。2点目を取りに行くのならまだ分かるけど、あんだけベタ引きしてて2点目狙うも何もないはずで、なのに自陣に選手残しておかなくて大丈夫なの?と素人は思っちゃう。DFの最終ラインを上げるためっていうことなのかな。んー、よく分からないや。

とにもかくにも、アルジェリアの守備戦術は前半終了までとても効果的で、ベルギーはPA内に侵入するのもひと苦労。PA外からのミドルシュートを多く打つことで、得点を狙うと同時に守備陣形を崩すことも試しますが、1-0でアルジェリアがリードのまま前半終了。

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後半に入り、ベルギーのビルモッツ監督は選手交代で打開を図ります。まず後半開始時に14番メルテンスを投入。後半13分には、アルジェリアの守備に阻まれて仕事をさせてもらえなかったエース格の9番ルカクを下げ、17番オリギと交代。

そのオリギに大チャンス到来。後半20分、攻め上がって前がかりになってたアルジェリアの隙をついてベルギーのカウンター(だから言わんこっちゃない…)。オリギがキーパーと1対1になるも、アルジェリアGKエンボリがスーパーセーブでシュートを止めた

このシーンを見て、アルジェリアこの流れで勝つな、と私は思った。徐々にベルギーがアルジェリアの守備を崩しつつあったけど、勢いはアルジェリアにあったし。運も味方につけて、これは金星あるぞ、と。

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ここでようやく出てきた。3人目の交代選手として長身アフロの8番フェライニが入り、数分後にいきなり結果出しました

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後半24分、アルジェリア守備陣の中にスルスルと忍び込んだフェライニ、味方が上げた絶妙クロスに合わせてジャンプ。頭一つ抜けてたヘディングが後方のゴールに流し込まれ、やっとベルギー同点。数分前にスーパーセーブを見せたエンボリも止められなかった。

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「この試合でも監督の采配がズバリ的中!」とアナウンサー絶叫してたけど、なんでフェライニ先発させなかったんかなーとは思いましたね。確かに交代選手がすぐ結果残したから采配的中で間違いはないんだけど。手の内隠したかったとか? それはないよなー。

同点になったことでアルジェリアは戦術をどうするか注目してました。このまま同点で勝ち点1を取りに行く引き分け策か、それともあくまで勝利を目指して攻撃に転じるか。

残り時間は20分ほどある。引き分けは消極的ではあるけれど、それまでの守備戦術が結構ハマってたし、これは引き分け狙いでもイイんじゃなかろうかと私は思ったけど、アルジェリアは攻め始めました。今大会、引き分け試合がとても少ないのは、グループリーグでもみんな勝ちを獲りに行ってるんですよね。だから見ていて面白い。

ただ、攻めるってことは守備のリスクを増やすってことにもなるわけで。

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後方34分、アルジェリアの攻撃を防いだベルギーがボールを奪って逆襲のカウンター。10番アザールがドリブルで突進し、14番メルテンスにスルーパス。メルテンスが見事に決めてベルギーが遂に逆転。

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同点ゴールを決めたフェライニと同じく、逆転ゴールを決めたメルテンスも途中出場の選手。これはもう采配的中ってことですね。今大会、交代選手の大活躍が多いのも特徴的。選手層が厚いチームは強いってことでもありますね。

終わってみればベルギーが順当に勝利なんですけど、アルジェリア惜しかったな〜。

【試合結果】
○ベルギー 2 – 1 アルジェリア●

【得点】
(アルジェリア)フェグリ(前半25分)
(ベルギー)フェライニ(後半25分)
(ベルギー)メルテンス(後半35分)

グループH ロシア vs 韓国

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via:FIFA.com

グループHのもう1試合、ロシアと韓国の闘いは全体を通して重苦しい試合でした

試合前にTBSが「冬季五輪の借りをW杯で返すか」みたいな全く関係もなく心底どーでもいい煽りを入れやがってムカついたんですけど、重苦しかったのはそれとは関係ありません。

どっちかというと効率良く攻めてたのは韓国でした。PA内に何度も侵入し、あわや!という場面も作ってましたが、フィニッシュの精度が低くて得点が入らない。

かたやロシアは、昔からの伝統的な戦術なんですかね。ひたっすらミドルばっかり打ってる。韓国の守備はそれほど悪くなかったから、確かにPA内に攻め込むのが難しい局面もあったんですけど、そうではなくPA内に入れば決まる!って場面でもPA外からミドルシュート打っちゃう。そして外す。セッカチなの?

前半終わって両チーム無得点。後半も20分過ぎまでずーっと同じような展開が続いてたので、これはスコアレスドローかなとも思ってたのですが、さらに試合を重苦しくさせる出来事が発生

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後半22分、ロシアからボールを奪った韓国のカウンター攻撃。韓国11番イ・グノがPAエリア外からミドルシュート。

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ボールはGKアキンフェエフの正面に。キャッチしようとしたアキンフェエフ、まさかまさかのファンブル。はじいたボールは後ろに飛び、ゴールラインを割っちゃった。韓国選手もビックリの展開で、韓国先制。

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信じられないミスで失点してしまったアキンフェエフ、その後に何度も国際映像で顔のアップが映し出されてたんですけど、完全に心が病んでました。落ち込むのは分かるけど、そこまでヘコまんでも…。

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失点の6分後、後半28分。PAの外からミドルばっかり打ってたロシアが久々にPAの中でチャンス到来。ロシア10番ジャゴエフのシュートを韓国GKが止め、DFがクリアしたけどロシア22番イェシュチェンコのお腹にボコッと激突。そのこぼれ球を11番ケルザコフが蹴り込み、ラッキーな同点。

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味方GKのミスを帳消しにしてあげる同点ゴールにロシア選手たちの喜びが爆発。でもGKアキンフェエフの表情は…いや、何も言うまい。

残り15分。もしかしてロシアが逆転勝ちしちゃうのか?また逆転劇か?と期待しながら見てましたが、1つ大切なことを忘れてました。ロシアが暑さに強いわけない

暑さと疲れのせいか、ロシア選手たちの足は完全に止まってしまい、チャンスでも全然攻撃にいけない。終盤に両チーム1つか2つくらい大きなチャンスがあったけどモノに出来ず、そのまま同点で試合終了。

ロシアGKアキンフェエフの失点はおそらく今大会の珍場面として記録されちゃうんでしょうけど、気を取り直して頑張って欲しいな。っていうか、頑張らないとアルジェリアに持って行かれてしまうぞ。

【試合結果】
△ロシア 1 – 1 韓国△

【得点】
(韓国)イ・グノ(後半23分)
(ロシア)ケルジャコフ(後半29分)

7日目の見どころ

グループAはカメルーンvsクロアチア戦。ブラジルとメキシコが今日の直接対決でそれぞれ勝ち点を4に伸ばしたため、この試合の敗者は予選敗退が決まってしまいます。

グループBはオランダvsオーストラリア戦と、スペインvsチリ戦。引き分けでも予選突破が近付くオランダに対し、初戦で大敗したスペインはチリに勝っておかないと相当厳しくなります。

以上、6日目の試合レビューでした。

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