「こども文化パスポート」と「フリー乗車券」を利用
平成23年7月30日、土曜日。
小学校が夏休みに突入して2週目。交通手段としてバスのみを利用し、残りは徒歩で北九州の様々な場所を訪れるバスツアーを決行してきた。
2009年の夏休みに当時小学5年生だった長男と私の二人で、今回と同じようなバスツアーを決行してきた。長男も、そして私自身も楽しかったので、2年後に今度は長女が5年生になったら一緒に行くつもりでいたし、長女とも約束していた。
北九州市の小学校では、夏休みに入る際に『こども文化パスポート』という用紙を配布し、休みを利用して市内の様々な観光地や商業施設に足を運ぶよう奨励している。そのパスポートを提示すれば子供たちは施設への入場が無料になるなど、様々な特典がある。残念ながら付き添いの大人は有料なのだけど。
北九州市は幸いなことにバスで大半の地域には行けるので、西鉄バスが販売しているフリー乗車券を利用した。
北九州市内であれば何回でも、どこまででもバスを利用できる。大人は700円、子供は半額の350円なので余裕でモトは取れる。パスポートの利用は一日限りで、使う日は購入者が自由に指定出来る。
そういうわけで今回、小学5年生になった長女と一緒に北九州のあちこちを駆け巡ってきた。
まず向かったのは、北九州市の東端、というより九州半島の玄関口でもある門司港。
興味ない子でもそれなりにハマる鉄道記念館
↑最初の目的地は、九州鉄道記念館。2年前の長男もここからスタートした。清滝一丁目バス停で下車。
↑バスを下りるとすぐ目の前に多くの線路が連なっている。鉄道記念館のすぐ横はJR門司港駅。その向こうに、本州と九州を結ぶ関門橋が見える。
↑鉄道記念館の入口。長女はパスポートがあるので無料。付き添いの私は入場料を払って入場。
2年前の長男は、この鉄道記念館で早くもテンション上がりまくり。電車運転シミュレーターに挑戦してみたり(←子供たちに大人気のアトラクション)、精巧な模型が走るのを眺めたり、ここでかなりの時間を費やした。
しかし長女は全然興味ない様子。記念スタンプをパスポートに押すとすぐ、「次はどっちかな」と言って記念館の外に出てしまった。
↑記念館を出て階段を下りると、昭和に走ってた旧型の車両が展示されている。
↑特急「にちりん」の旧型。車両の中は座席も当時そのままの状態で展示されている。
↑我々が訪れた数週間前に、来場者数150万人を達成したらしい。
↑蒸気機関車の実物を初めて見た長女。何枚も写真を撮っていた。
北九州屈指の観光エリアになった門司港レトロ
↑九州最北端の駅、そして国の重要文化財にも指定されている、JR門司港駅。
↑駅前の噴水広場は夏になると小さな子供たちの遊び場になる。
門司港レトロ地区の名所の一つ、ブルーウィングもじ。歩行者専用の跳ね橋で、毎日決まった時刻になると橋がパカッと開く。上の写真は「今から開きますよ~」ってなアナウンスの直後。まだ開いてない。
↑まず橋の左側が上昇を始める。
↑少し遅れて右側も上昇し始めた。
↑両側ともかなり上昇した。ここからもう少し上昇するのだが、時間の余裕がないので次へ移動。
↑朝から快晴で暑かったが、海沿いなので潮風がとても気持ち良かった。風が身体に当たるだけで体感温度は全然違ってくる。
↑海峡ドラマシップ。源平合戦や巌流島決戦など、関門海峡にまつわる歴史や文化などを映像で楽しめる施設らしい。
↑再びブルーウィングもじ方面に戻る。
↑旧門司三井倶楽部。大正10年に宿泊施設として建築された。現在は建物内にレストランがある。
↑旧大阪商船。三井倶楽部のお隣りにある。
↑旧大阪商船の2階には、イラストレーター・わたせせいぞうさんのギャラリーが常設されている。わたせせいぞうさんは神戸で生まれ、生後すぐ門司に引っ越してきたらしい。
長女がわたせせいぞうのイラストをとても気に入って、お土産にポストカードを3枚も購入した。
↑再びブルーウィングもじに戻ったら、またも橋が開く時間になってた。我々が渡り終えるのを待ってくれた後、係員が橋を封鎖した。
↑1回目に撮影した地点の反対側から、橋が上昇していくのを眺める。
↑橋が完全に開き終わらないうちに、遊覧船が橋の下を通過していった。イイねー。
↑橋を渡ってすぐの所に美味しそうなかき氷の看板。フラっと立ち寄ってフワフワのかき氷を食べてきた。とても美味しかった。長女も感動。
31階展望室から関門海峡を見下ろす
↑ブルーウィングもじの上から撮影した門司港レトロ・ハイマート。高層マンションで、31階が展望室になっている。
↑エレベーター入口の所にあった看板。ブルーウィングもじが「恋人の聖地」だと、うんたらかんたら書かれてる。なぜかテンション上がる長女。
↑高速エレベーターで31階までアッという間。展望台に到着すると見渡す限り青い海の風景が目の前に広がる。すぐ真下に写ってるのがブルーウィングもじ。海峡ドラマシップが左上に写っている。
↑正面に関門橋。右下にある森のような茂みは「めかり公園」。関門橋の左側は本州・山口県の下関市。
関門橋の向こう側にある「火の山」にも展望台があり、こちらからの景色はさらに素晴らしい。
2005年に公開された映画『この胸いっぱいの愛を』(伊藤英明、ミムラ主演)は北九州の門司を舞台とした作品で、門司をはじめ北九州の各地で撮影された。門司を見下ろす風景が数秒映るのだけど、門司の「めかり公園」ではなく、下関の「火の山展望台」から撮影したカットだった。北九州市民としてはちょっと残念。
↑写真中央が下関市にある海峡ゆめタワー。
↑出光美術館の屋根に字が書いてある。
↑展望台から下りて出光美術館に到着。
↑長女は入場無料なので中に入り、私は外で待機。
門司駅の裏にある、ビール関連の建物2つ
門司港エリアから門司エリアにバス移動。
↑JR門司駅前でバスを下車。
↑駅構内の高架橋を渡り、しばらく進むと大きな建物が2つ見えてきた。どちらかが次の目的地である「門司麦酒煉瓦館」。どっちだろう。私も初めての訪問なので分からない。
↑赤い建物ではなく、茶色の古い方が「門司麦酒煉瓦館」だった。
↑もともとサッポロビールの九州工場があったらしく、この建物は事務所だったらしい。2000年に大分県日田市で新しい工場が稼働を開始し、門司の工場は閉鎖。
施設を再利用する形で2005年に門司麦酒煉瓦館として開業。2007年には国の登録有形文化財に登録された。最初に建設されたのが1913年(大正2年)なので、もう築100年なんだって。すごいなー。
↑お隣にある赤茶色の建物は「旧サッポロビール醸造棟」という名称らしく、工場稼働当時のビール醸造機器などが保存されているらしい。
門司エリアはココで終了。再び門司駅前に戻りバスに乗り、次は小倉エリアに突入。
【北九州横断バスツアー・小倉編に続く】