北九州横断バスツアー小倉編 目次
いろいろ変わってた小倉北区
門司駅前からバスに乗り、小倉北区へと移動してきました。下車したバス停は「リバーウォーク前」。
リバーウォーク北九州は、2003年にオープンした複合商業施設。小倉北区で最も大きく長い紫川(むらさきがわ)のすぐ横にドーンと作られています。洋服のショップもあれば映画館もあり、劇場や美術館もあったり、朝日新聞の西部本社もここに移転してきたし、NHKの放送局もあるし、大学のキャンパスまであったり、とにかくいろいろあるんです。
独身時代の私は小倉北区や小倉南区にずっと住んでいました。小倉が生活の中心だったのですが、結婚して小倉から出ることになり、さらに会社を辞めてからは小倉に立ち寄る機会がなくなってしまいました。リバーウォークに初めて行ったのは、会社を辞めた後でした。
このビル、リバーウォークのすぐ前にそびえ立っていたのですが、いつこんなの出来たんだ?
モニュメントのある入口からリバーウォークに入ります。
ちょうどお昼時で私も長女もお腹ペコペコ。ここで昼食タイム。冷やしラーメンを食べました。
私が食べたのは少しピリッと辛い味噌風味。
長女が食べたのは和風しょうゆ味。どっちも大変おいしかった。
ランチタイムのサービスで餃子が無料でした。餃子大好き。
お腹が満たされたのでツアー再開。リバーウォーク内のスタンプラリーの対象施設を巡ります。
最初に行ったのは、リバーウォークの14階にあるゼンリン地図の資料館。
地図やカーナビで有名なゼンリンは、本社が北九州市にあります。以前は戸畑区に本社があったはずだけど、リバーウォーク内に本社機能を移転させたんですね。知りませんでした。
リバーウォーク内のスタンプラリー対象施設でもう一つ、北九州市立美術館分館というところもあるのですが、この日は休館日でした。ガックリ。
紫川の近辺を散策する
リバーウォークから外に出て、東に向かいます。
紫川に架かる橋から見たリバーウォーク。
同じ場所から少し左に視線を振ると、こんな景色になります。右がリバーウォーク。写真中央が小倉城。左側が北九州市役所。
橋を渡ってすぐ、「勝山橋東」交差点のすぐ横にある、北九州市水環境館。ここ分かりにくいのですが、地上ではなくて地下にあるんですよ。交差点のすぐ横に、上の写真のように階段がありますので、それを下りていくと水環境館の入口があります。長男と一緒に来た2年前は地下にあることを知らなくて、「地図だとここなのに入口ないぞー!」って私一人で大騒ぎしてました。
地下の水環境館を端から端まで歩き、反対側の出口から地上に戻りました。この一帯も10年ほど前から急速に再開発が進み、今ではもう以前の景色を思い出せないくらいガラリと変わっちゃいました。
一変した風景の中に、今も変わらず頑張っている老舗の百貨店、井筒屋です。右側の白いノッポが新館、左側の赤茶色が本館。
小さいけど歴史の表舞台にも登場する小倉城
橋を渡って、城の外濠に沿って進みます。右に近代的なリバーウォーク、左に歴史のある小倉城、その中間に外濠。古さと新しさが調和するここの風景、私は好きです。
小倉城のすぐ横にある小倉城庭園。
ここもパスポートを持つ長女は入場無料ですが、私は有料なので待機。
庭園の入口からクルリと180度、後ろを振り返ると小倉城の雄姿が見えます。長女が庭園でスタンプを押してから、小倉城に向かいます。
江戸時代末期のいわゆる幕末、幕府軍と長州軍の戦争では小倉城が幕府軍の拠点となっていましたが、高杉晋作率いる長州軍が小倉城を陥落させ、劣勢だった戦況が一気に大逆転。これが決定打となり幕府軍は事実上の敗戦。その後の幕府崩壊へとつながっていきます。
明治に入り、西郷隆盛をかつぎあげた旧薩摩藩士たち反乱軍と、それを鎮圧しようとする政府軍との戦い、いわゆる西南戦争において小倉城は政府軍の拠点となり、乃木希典が兵を率いてここから出征しています。乃木希典は、後の日露戦争で英雄と称された乃木将軍のこと。
小倉城は、それほどメジャーなお城ではないですが、歴史の表舞台にもチョコッと登場しています。
夏休み期間中の子供向けイベントなのでしょうね。オバケが苦手な長女は、スタンプを押したら猛ダッシュで城を飛び出していきました。
チョンマゲの人たち何やってんだろうと思って近づいたら、マネキンだった。
北九州出身の偉大な文豪
小倉城のすぐ隣には、北九州出身の偉大な文豪、松本清張の記念館があります。
清張が残した数多くの作品を紹介していたり、自宅の書斎を忠実に再現したセットなどもあります。やっぱり一流作家の書斎ってスゲーなあって思いますよ。
2年前、長男とここに来た時、地下に清張とヴァーチャルな会話が出来るというブースがあって、清張のことを全く知らない長男と、長男の質問を全く想定していない清張コンピューターとの間でトンチンカンな会話が繰り広げられ、近くで見ていた見知らぬおばあちゃんが爆笑してました。今もまだあるのかな?
松本清張記念館を出て、道路を横断し北九州市立図書館に移動。図書館の敷地内に北九州市立文学館があります。
図書館は地図に出ていますが、文学館は地図に出ないため、最初は場所が分からず迷います。
小倉エリアに入って以降、ここまでのスタンプラリー対象施設は狭い範囲に密集していたので、徒歩での移動も比較的ラクチンだったのですが、ここから先が大変だった。
長女の心が折れそうになった
文学館から少し歩いて、福祉用具プラザ北九州に到着。総合保険福祉センターという建物の1階にあります。
しかしながら、この日はお休み。本日2回目のガックリ。私も長女もテンション下がっちゃった。パスポートを見ると確かに休みと記載されていました。事前に確認しなかった我々が悪い。
休みだと知っていれば、1つ前の文学館を出てからバスに乗るなりモノレールに乗るなり出来たのですが、総合保険福祉センターまで来てしまった。次の目的地まで近いと言えば近い。遠いと言えば遠い。中途半端な位置でした。悩んだ末、「やっぱり徒歩で次に向かおう」と私が決定。
しかし7月の末、猛暑の炎天下を歩くのは私でもキツかった。門司でも小倉でも、この時点でかなり距離を歩いていました。熱中症にだけはならないよう日陰で休憩を何度も取り、水分もなるべく摂るように心がけながら進みました。
しかし遂に長女が止まってしまった。「もう歩けない、歩きたくない」とつぶやきました。疲労もピークだったのでしょう。
その場で私も座り、お互いにジュースを飲みながらしばらく雑談をしました。幸い、神風と言ったら大げさですが、日陰だったその場所にときどき風が吹いていて、私も長女も少しずつ気力を回復させていきました。
「もう歩けるよ」と長女が言ったので、ツアー再開。無理はさせないように、少し遅いペースで歩きました。
ようやく到着。TOTOの本社ビルです。トイレやウォシュレットでお馴染みのTOTOも、ゼンリンと同じく本社は北九州市です。
国道3号線を渡り、TOTO本社ビルとは反対側にある敷地には駐車場やテニスコートがあるのですが、それよりもさらに奥へと進むと、TOTO歴史資料館があります。
歴代の便器をはじめ、過去に作られた陶器製品が展示されています。
福祉センターからTOTOまでの道は、ウォーキングを始めたおかげで体力も脚力もついてきた私でさえ少々キツかったので、鍛えてない長女はさらに疲れたと思います。次、またツアーを企画することがあれば無理せずバスに乗ろう。
予定であれば、この次に「いとうづの森公園」という北九州で一番大きな動物園に行こうと思ってたのですが、TOTOまでで予想以上に時間をロスしたので今回は残念ながら却下。TOTOの前にあるバス停から、八幡東区に向かいます。
【八幡編に続く】