高倉健さんが11月10日に亡くなっていたことが報道されました。享年83歳。
2012年に公開された『あなたへ』が遺作になってしまったのですが、まだこの作品を見ていません。
『あなたへ』には大滝秀治さんも出演していて、大滝さんが亡くなった時に「絶対見よう」と思いつつ忘れてました。健さんの訃報で思い出すというのも恥ずかしい限りですが、まさか大滝さんと健さん、二人の遺作になってしまうなんて。
近々、『あなたへ』をレンタルして見るつもりです。
健さんの出演作品、それほど多くを見てるわけではありません。デビュー初期の任侠映画は世代が違うし興味もないから1本も見てないし。
健さんの作品で私が見た最古の作品というと、やっぱり『幸福の黄色いハンカチ』になるのかな。初めて見たのは何歳くらいだったろう。まだ中学生か高校生か、ガキンチョの頃だったような気もするけれど、エンディングで感動したのは覚えてます。これも借りてこよう。
ハリウッドに進出してマイケル・ダグラスと共演した『ブラックレイン』は、これが遺作となった松田優作の鬼気迫る演技にどうしてもスポットが当たってしまったんですけど(『ダークナイト』でのヒース・レジャーもそうでしたけど)、健さん英語うまいなーとヘンなところに気を取られてました。
英語といえば、『ミスター・ベースボール』という作品も大好きでした。健さんは中日ドラゴンズの監督を演じていて(今年楽天の監督を退任した星野仙一氏がモデル)、助っ人外国人としてやってきた選手にジャパニーズ・ベースボールを叩き込むのですが、この時も英語が大変流ちょうで、スゲーなーと思った。
『鉄道員(ぽっぽや)』は確か見たはずなんですけど、どんな映画だったかあんまり覚えてない。今回挙げた映画作品、全部見直してみたい。
健さんは福岡県中間市の出身。中間市は北九州のお隣りにある小さな市。同郷で健さんの後輩に、プロ野球の近鉄やオリックスで監督を務めた仰木彬さん(故人)がいます。
お二人は中間市出身であると同時に、北九州市の西エリアで最も偏差値の高い東筑高校の卒業生ということでも先輩後輩の間柄。健さんは高校時代に英語ディベートの部活動をしていたとニュースで知りました。だから英語が堪能だったんですね。
健さんと仰木さんは、いつだったかな、イベントで二人一緒に福岡凱旋してトークショーを開催してまして、この時にうちの嫁が舞台裏でお二人にお会いするという幸運がありました(私は行ってません)。嫁の職場に仰木さんと懇意にされてた人がいたらしく、舞台裏に連れて行ってもらえたんだそうです。それ知ってたら私も行ってた。
仰木さんと嫁は少し会話を交わして、握手してもらったり写真も一緒に撮ってもらったらしいんですけど、嫁は仰木さんのことを詳しく知らなかったんだって。嫁が失礼でホントすいませんでした。
一方、健さんとは挨拶を交わした程度で、別グループの女性数名から握手攻めや質問攻めにあってて、全く話せなかった、と残念そうでした。
その1回だけの挨拶で、健さんはテレビや映画で見るそのまんまの、どことなく照れ臭そうな、無骨というよりは紳士的でとても穏やかな笑顔で、嫁に会釈をしてくれたんだとか。それだけでも嬉しかったと嫁は当時喜んでました。
健さんの笑顔がどんなだったか、その場にはいなかった私でも容易に想像できそうな気がして、それだけにとてもとても、健さんの新しい映画をもう見られないことが哀しく残念でなりません。
週末は健さんの映画を見て過ごすつもりです。嫁に優しい笑顔を、そして我々映画ファンにステキな作品の数々をありがとうございました。ご冥福を心からお祈りいたします。