最近はいつも松江自動車道を利用して帰省しています
現在自宅がある福岡県北九州市から、生まれ故郷の鳥取県米子市に車で帰省する際、基本的には高速道路を利用します。
北九州市に住むようになってから数十年、北九州と米子を何十回と車で往復してきました。どのルートを通れば早いのか、安いのか、ラクなのか、様々なルートを試してきました。
その結果、最近は「松江自動車道を通る」というルート1択になっています。
今回は、松江自動車道が最適解であることの解説を、他のルートとの比較も含めてまとめました。
九州から米子市(山陰地方)に行くためのルート選択肢
九州から米子市へ高速道路を走って行く場合、いくつかのルートがあります。ただし、どのルートも九州を出て本州・山口県に入り、「中国自動車道」を走る、というのが基本ルート。
問題は、中国自動車道のどの地点から山陰地方・鳥取県米子市に向かうのかということ。
中国自動車道から山陰地方へと向かう高速道路は現在、3つあります。
- 米子自動車道ルート
- 浜田自動車道ルート
- 松江自動車道ルート
タイトルでも書いた通り「松江自動車道が最適解」ではあるのですが、ひとまず上で挙げた3つのルートを比較してみます。場合によっては松江自動車道ではない他のルートを通ることが最適解になるパターンもあったりします。
「松江自動車道の解説だけ読みたい」という場合は、「松江自動車道を使うルート」まで読み飛ばしてください。
米子自動車道を使うルート
岡山県真庭市にある、中国自動車道の落合JCT(ジャンクション)から始まる高速道路。「米子自動車道」という名前からも分かる通り、鳥取県米子市の米子インターチェンジ(IC)が終点となっています。
米子自動車道は1992年に全線開通したのですが、それまで(一部区間が開通というパターンはあったものの)中国自動車道と米子市を全線で繋ぐ高速道路は1つもない状態でした。
米子自動車道が全線開通したことにより、「やっと北九州市から米子市までが高速道路1本で繋がった!」と、最初は大喜びでした。そして何度か米子自動車道を経由して帰省したのですが、以下のような問題点に気付きます。
米子自動車道の問題点
- とにかく遠い
- 高速道路の料金が高い
- 遠回りになり、無駄な距離が発生する
横に長い山口県と広島県をすべて横断し、さらに岡山県の半分くらいまで東に行かねばならないため、かなり遠いです。そして、遠くなるだけ高速料金も上昇します。
さらに、これはもう地図を見ていただければ一目瞭然なのですが、
落合JCTから米子自動車道に入り、北西に逆戻りする感じで米子市まで行くコースなのです。距離的にも料金的にも「もったいない」という感情になります。
もしかすると、もっと手前(=西側)で高速道路を下車して、一般道で北上したほうが早いのではないか? とすら思いました。実際に計測してはいませんが。
ひとくちメモ
九州からではなく、大阪や兵庫など関西方面から米子市へ高速道路で行く場合は、おそらく落合JCTから米子自動車道へと進むルートが最速だと思います。
浜田自動車道を使うルート
米子自動車道とほぼ同時期、1991年に全線開通した「浜田自動車道」という高速道路があります。
中国自動車道の「千代田JCT」から浜田自動車道に入り、北西に進んで島根県を縦断し、日本海沿いにある島根県浜田市の浜田ICが終点。
浜田ICから進路を東に変え、大田市→出雲市→松江市→米子市と進むルートになります。
浜田自動車道の問題点
- ルート全体が遠回りになる
- 浜田市から米子市までの高速道路は全線開通していない
米子自動車道を利用した場合に「落合JCTから北西に逆戻りする形で遠回り」だったのと同じく、浜田自動車道も千代田JCTから浜田ICまで全体が「北西に逆戻りする形で遠回り」となっています。
「浜田市まで行く」のであれば全然問題ないのです。しかし今回は「九州から米子市まで行く場合」ですので、北西に遠回りするというルートはどうしても無駄に感じます。
もう1つの問題点は、浜田市から米子市までのルート。現在は「山陰自動車道」の整備がかなり進んだようですが、それでもまだ一部区間が高速道路対応となっていないらしく、全線開通していない状態なのだそうです。
浜田自動車道を経由して米子市に行くルートは、2回試したことがあります。
1回目はもうずいぶん昔で、山陰自動車道はほとんど出来ておらず、一部区間が短い有料道路になっているだけでした。なので浜田市から米子市までの大半は一般道を走ったのですが、信号だらけだし、遅い車が前にいると渋滞するしで、途方もなく長い時間を運転するハメになりました。
2回目は、米子市までの帰省の途中で出雲市と松江市に寄り道する予定だったため浜田自動車道を選択。この時は1回目の時より山陰自動車道の整備も進んでおり、高速道路の区間も増えていました。
ところがこの時、ソフトバンクの携帯電話CMで「幸福のバブルリング」を吐き出すシロイルカが話題沸騰中でした。
そのシロイルカが浜田市の「島根海洋館アクアス」という水族館にいたため、浜田市への観光客、特に水族館へと向かうらしき車の大群で、浜田自動車道は猛烈な大渋滞でした。運が悪かったとしか言い様がありません。
松江自動車道を使うルート
3つの選択肢の中では最も新しい「松江自動車道」。2013年3月に全線開通しています。
中国自動車道の三次ICを通過し、数km先にある「三次東JCT」が松江自動車道の入口となります。
注意ポイント
間違って三次ICで降りてしまうと松江自動車道とは繋がっていません。「三次東JCT」まで進みましょう。
松江自動車道は三次東JCTから終点の「宍道JCT」までを北上するルートです。米子自動車道や浜田自動車道のような「北西に逆戻りするルート」ではないため、遠回りさせられているという感じは一切ありません。
宍道JCTから右方向の「松江・米子方面」に進み、山陰自動車道に合流。あとはひたすら高速道路を直進すれば、米子市に到着します。九州から米子市まで高速道路のみを走行し、一般道を経由することもなし。
米子自動車道を経由するよりも片道で1時間短縮できますし、高速料金もそれだけ安く済みます。松江自動車道が最速、かつ最適解だと断言できます。
松江自動車道から中国自動車道へ合流する際の注意点
松江自動車道を利用する場合、注意しなければならないことが1つあります。九州から米子市へ行くのとは反対方向で、米子市から九州へ行く際、中国自動車道へ合流する時の話になります。
松江自動車道は片道1車線なので、遅い車が前方を走っていると追い越すことが出来ません。こういった片道1車線の高速道路は、一部の区間で短い距離ではありますが「追い越し区間」が設置され、一時的に片道2車線となります。
松江自動車道から中国自動車道へと合流する「三次東JCT」の入口がまさに「追い越し区間」なのです。
つまり、遅い車が前方にいてイライラしている時に「追い越し区間」が始まって、意気揚々と右側の追い越し車線に行って車を抜いたはいいものの、もしも左側の走行車線が車列で埋まっていたら、その途中に中国自動車道への分岐があるため、合流に失敗するというワナがあるのです。
察しの良い読者様であればお分かりかと思うのですが、私自身もこの失敗をやらかしました。
三次東JCTの分岐で右側の追い越し車線を走っており、左側に割り込むのも危険だったため、そのまま分岐を通過し、次の「三良坂IC」で高速を降りて一般道をUターンするしかありませんでした。
注意ポイント
「三良坂IC」がまた難解な構造で、どの道を進めば「三次東JCT方面」に向かうかの案内もないため、何度も道を間違えてUターンを連続し、怒りと焦りで発狂してしまいました。間違えて「三良坂IC」に進んでしまったドライバーはご注意ください。
三次東JCTの前で右側の追い越し車線を走っており、中国自動車道への分岐に気付いて左側車線へ強引な割り込みをしてくる危険なドライバーもいます。
分岐地点の手前で左側の走行車線に変更するため、車列が途切れるまで右側の追い越し車線で停止しているムチャクチャなドライバーも実際に目撃しました。
中国自動車道への合流地点である「三次東JCT」が近付いてきたら、たとえ前方を遅い車が走っていたとしても、追い越すのを我慢して左側の走行車線を走り続けるのが吉です。
同時に、右側の追い越し車線から危険な割り込みをしてくる車がいないかもご注意ください。
松江自動車道で快適に帰省した道中
ひとくちメモ
ここからは実際に松江自動車道を利用して米子市に帰った、個人的な「帰省日記」となります。
これまで車で帰省する際はいろんなルートを試してきたのですが、今回は帰省前に偶然「松江自動車道という高速道路が全線開通した」というニュースを知り、じゃあここを走ってみようか、ということで初めて利用してみました。
今回の帰省では、行きも帰りも全て高速道路(有料道路を含む)を使いました。ETCの休日割引が使えたことで、いつもよりも高速料金を安く抑えることが出来たのも助かりました。
北九州市から米子市へと向かう往路の途中、山口県にある伊佐パーキングエリアで休憩。路線案内図では鳥取県米子市が遙か彼方。まだまだ遠い、と認識させられます。
松江自動車道の全線開通からあまり日数が経っていないのもあってか、上の路線案内図に松江自動車道は反映されていません。
初めて走った松江自動車道は渋滞もなく、とても快適に走ることが出来ました。「宍道JCT」から右に進んで山陰自動車道に合流し、東へ進んで「宍道湖サービスエリア(島根県松江市)」にて休憩。
宍道湖SAにあった巨大な島根県の観光マップ。島根県の巨大さを再確認します。こちらの観光マップには松江自動車道が反映されていました。
宍道湖SAには展望台があり、島根県が誇る湖「宍道湖」を眺めることが出来ました。
九州への帰路でも宍道湖SAに立ち寄りました。宍道湖SAは上り方面よりも下り方面のほうが高い位置にあるため、往路の時よりもさらに広く美しい宍道湖を眺めることが出来て感動しました。
米子市から北九州へと戻る帰路で毎回楽しみにしているのが、中国自動車道・王司PA(下り方面)の名物、肉うどん。テレビで何度も取り上げられているほど有名なお店で、味も最高。毎回立ち寄っています。
セットで食べられる明太子ごはんは普通盛りでもボリューム満点。小食な人だと食べられないほどの量です。肉うどんも完食し、お腹いっぱいになりました。
営業時間は夜8時までとなっています。今回到着したのが19時45分頃で、ギリギリ間に合いました。
5年ぶりの大山は冠雪していた
今回は実に5年ぶりとなる米子市への帰省でした。
住んでいた頃は毎年のように大雪が降って「雪国」の部類に入ってた鳥取県も、少し前までは温暖化の影響なのか、雪がほとんど降らない年が続いたと聞きます。
しかし最近、またしても雪が多くなってきているそうです。2017年1月には大雪のため、米子自動車道で約60台の車が立ち往生し、10時間以上も通行不能になっている様子が全国ニュース映像で流されたりもしました。
今回米子市に帰省する際も1週間前に結構な量の積雪がありました。高速道路が積雪で通れないようなら帰省は延期にするしかないと考えていたのですが、幸い天候が良くて雪も溶けたため、無事帰省することができました。
「伯耆富士」と呼ばれる鳥取県の名峰、大山(だいせん)も久々に見ることができました。山頂が冠雪で白くなっているのが分かります。
帰省中はずっと霞んでいて、ハッキリした稜線の写真を撮ることはできなかったのが残念。
別の日に、別の場所で撮った大山。帰省中ずっとこんな感じでした。久々に見る大山の勇姿には大変感動したのですが、昔のようにハッキリした全貌を見ることが出来なかったのが心残り。
米子市の北部、皆生温泉。読みは「かいけ」。皆生海水浴場を早朝にウォーキングするのはとても気持ち良かったです。
ちなみに、日本で初めてトライアスロン大会が開催されたのは皆生温泉で、「トライアスロン発祥の地」と呼ばれています。
学生時代、夏になると皆生海水浴場で毎日のように泳いでいました。この写真でも大山がかすんでしまっています。
前回帰省した5年前は、まだウォーキングを本格的な趣味にしていませんでした。今回の帰省では米子市を歩いてみたくていろいろ計画を立て、初めて本格的にウォーキングすることが出来ました。とてもとても楽しかったです。
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米子市の加茂川周辺、NHKドラマ「ちょっとは、ダラズに」ロケ地を散策
2014年1月にNHK鳥取放送局で制作され全国で放送された地域ドラマ「ちょっとは、ダラズに」。先日帰省した際、このドラマのロケ地となった加茂川周辺を偶然訪れたので、記憶を頼りに散策してみました。
米子の醤油ラーメンと大山ねぎの美味しさに感動!
今回米子市でいろんな美味しいものを食べてきました。
以前から気になっていたのですが、米子市ってラーメン店が多いんですよ。鳥取県はラーメンが有名でも何でもないのですが、米子市内や近隣エリアはラーメン店が異様なほど多いのです。
そんな中で今回連れて行ってもらったのが「太陽軒米子431号店(米子市西福原9丁目19-40)」。人気メニューの「大山ねぎ味玉肉ラーメン」を食べたのですが、メチャクチャ美味しかった。
豚骨ラーメンの本場である福岡県に住んでいるので、普段は豚骨ラーメン、たまに味噌ラーメンを食べる感じで、醤油ラーメンはかなり長いこと食べていませんでした。そもそも醤油ラーメン、あんまり好きではないのです。
今回いただいた「大山ねぎ味玉肉ラーメン」は醤油味だったのですが、久しぶりに醤油ラーメンで「うまい!」と感動しました。
スープは鳥取県産の丸大豆しょうゆを使用。通常のネギよりも遙かに大きいサイズの米子名産「大山ねぎ」は食べごたえも味も抜群でした。(上の写真を見ればネギの巨大さがお分かりいただけるでしょうか)
ボリュームもかなりのもので、これだけ具材が豪華で780円(税抜)。コスパめちゃくちゃ高い。次に帰省した時も必ず食べに行きます。
それにしても「大山ねぎ」の美味しさは衝撃的でした。米子に住んでた頃は食べた記憶がないのです。もっともっと全国的な知名度が出て欲しいです。
まとめ
今回は松江自動車道の紹介と、鳥取県米子市に帰省した様子をまとめてみました。
関西や四国から米子市に向かう場合の高速道路ルートは、また別の選択肢が出てくると思います。今回はあくまで「九州と米子市の往来」について。
大山は綺麗だし、皆生温泉は気持ち良いし、大山ねぎは最高に美味しい、そんな鳥取県米子市に九州方面からもっともっと沢山の観光客が訪れて欲しい、と願っています。