関東圏以外では初開催!
昔、「Wink」という日本人女性二人組の音楽ユニットがいましてね。
海外でヒットした楽曲をカバーして、それが次々と日本でヒットして、音楽番組に毎週のように登場して、超人気アイドルになったんですよ。
でも彼女たち、笑わなかったんです。普通、アイドルの女の子って例外なくニコニコと愛嬌振りまくじゃないですか。でも彼女たちは笑わなかった。
今回「野望の会」で撮影された写真を眺めながら、私はWinkのことを思い出していました。
▲ よーんさん(@yawn_c)と同じ格好を私もしていたならば、我々はWinkになれたんじゃなかろうかと。ふとそんなことを。
それはともかく。(たぶん若い人には分からないネタ振りでゴメン)
先日、「野望の会」が福岡市で初めて開催されました。関東圏では大人気のイベントですが、関東以外で開催されるのは福岡が初だそうです。
私も主催チームの一員として、また一人の参加者として、とても楽しみにしていたイベントでした。
当日は時々小雨が降る天候だったけれど、九州各地から参加者が集結いたしました。中には福岡県内だけでなく県外から来ていただいた方々も。なんと長崎県から3名もいらっしゃったんですよ。ありがとうございました。
「野望の会」の起源が福岡にあったとは!
今年に入って「野望の会・福岡編」の参加者募集を開始し、私も告知のエントリーを書いたのですが、この時点で私自身「野望の会」に参加したことがなく、過去に開催された「野望の会」で、大下さん(=よーんさん)や参加者の方々が書かれたレポート記事を読み、そこで得た情報くらいしか持っていなかった。
言ってしまえば「手探りの告知開始」だったんです。
「野望の会」の全貌が見えていない、という意味では、今回主催者チームとして再び私と組んでもらった赤坂さん(@taichi_akasaka)もそうだし、今回の参加者全員が「野望の会」に初参加だったので、どんなイベントになるのか予測できないまま当日を迎えたのではないでしょうか。
参加者の皆さんがイベント内容をおぼろげにしか把握できてなかったのは、ひとえに私の告知の下手さによるものであり、この辺りは申し訳なかったなあと深く反省した点の一つです。
イベントが開始され、大下さんが「野望の会」の進め方、そして意図について説明を始めました。
冒頭の説明で「野望の会」という名称の由来が「日本野鳥の会」から来ていること、今回の参加者の中で実際に「日本野鳥の会」に所属してる人がいて、その人のツイートを見て閃いたということを大下さんがカミングアウト。
「今回、福岡でこれを伝えられてホッとしました。良かった〜」と大下さんはニッコリ微笑んでたのですが、「ま、マジすか!」と私はビックリ仰天ですよ。私が驚いたくらいだから、当の本人はもっと驚いたことでしょう。
野望の会が日本野鳥の会から来ていたとは。。。φ(ー` )メモメモ
— たと(トラック泊地) (@tato3104) 2016年2月20日
▲ メモってたようです。
「野望の会」の基本的なルール
今回は参加者が9名だったので、3人1組のグループを3つ作りました。通常は4人1組で行われるそうです。知人・友人など顔馴染みの人同士はなるべく違うグループに分けるようにします。
まず、発表者が自分の野望を制限時間内で語ります。今回は発表者1人につき3分の制限時間。
野望はどんな内容でも構いません。「バケツいっぱいのプリンを食べたい」でも「世界一周旅行をしたい」でも何でもいい、自分の心にある野望を吐き出してみましょう、と大下さん。
「恐縮禁止」という禁止事項がありました。「こんな事を自分みたいな立場の者が言うのはおこがましい」とか、「実現できる自信は無いのだけど」とか、そういうことは気にせず(というかアタマから捨てて)、秘めた野望を存分に吐き出そう、熱く語って聞いてもらおう、というもの。
聞き手は、発表者が野望を語ってる間は基本的に口を挟まない。ただ聞くことに集中。
発表者の制限時間が終了したら、聞き手は発表者が語った野望の印象を「EFカード」というツールを使って伝えてあげます。
EFカードには「希望」「親しみ」「自由」といった言葉が1枚1枚に記されていて、たくさんの種類があります。それらのうち印象に合致したカードを用意された項目のところに直感のまま置いていきます。
その作業が終わると次に、置かれたカードについて「なぜそのカードをそこに置いたか」「野望を聞いてどう感じたか」などについて、聞き手が理由や感想を述べていきます。
ここで重要なのは、否定や批判といったネガティブな内容ではなく、あくまでポジティブな、肯定的な内容で発表者に印象を伝えてあげること。
発表者と聞き手が初対面であることが多いため、その人物の人柄や性格といった前提もなく、純粋に「語った野望」についての印象を発表者に教えてくれるため、発表者自身にも新鮮な発見が沢山あります。
これをグループ全員分(今回だと3人)回していく、というのが基本ルール。
私が最もルールを分かってなかった
私はグループで発表者の1番手でした。
私の野望は以前から決めてたんですよ。しかし、その野望を「どう説明するか」「どう時間内で収めるか」は完全ノープランでした。
まず、その野望を決めるに至った過程や経緯から話し始めたんですけど、全然話が終わらないうちに、突然大下さんから「3分しゅうりょー!」の号令。
「えー!マジ!」と叫びました。野望について一言も、1秒も喋らないまま制限時間が終了してしまった(笑)
大下さんから、「横で聞いてて、たぶん時間内では終わらないだろうなあと思った(笑)」と言われました。
さらに「過程や経緯は説明しなくていいんです。あくまで野望を語るのが主旨だから」と大下さん。
そうなんです。大前提を私は(分かってたつもりだったけど)分かってなかったんですよ。
成し遂げられなかった過去や悔やむ想いを振り返るのではなく、未来に向かっての野望を語る場なんですよね。主催なのに主旨を理解してなかった。お恥ずかしい。
どうしても1番手の人は(特に初参加の人は)勝手が分からないので、緊張したり、時間を遙かにオーバーしたり、逆に時間が余り過ぎたり、コントロールするのが難しい傾向にあるんですって。
私の場合、緊張は全くしてなかったけど、大下さんが言う通り勝手が分かってなかったのと、主旨を理解してなかったのと、あとは3分という時間をナメてました。短すぎてビックリした。
特例として1分間、野望の発表時間を延長してもらいました。たぶん私のためだけの延長ですよね。ホントすいませんでした。野望を一言も語ってないから泣きそうになってました。
その延長1分間で自分の野望を超簡潔に説明して、今度は聞き手の感想を教えてもらいました。
EFカードを通して教えてもらえる自分の印象
聞き手のお二人が私の野望を聞いて感じてくれた印象をEFカードで表すと、下の写真のようになりました。
▲ 「このカードを置いてもらえると嬉しいなあ」と願ってたカードを置いてもらえていたり、反対に「うわー、こんな印象なんだ、自分では想像しなかったなあ」という意外なものもありました。
これらのカードをチョイスした理由を聞き手のお二人、そして飛び入りで大下さんが私に伝えてくれます。
ニヤニヤしたり恐縮したり、新鮮だったり驚いたり照れ臭かったり、どんな顔していいのか分からなくなるし、ずーっと「いやあー、ありがとうございますー」と言い続けてました。
最後に聞き手の二人、そして大下さんから「発表者にプレゼントしてあげたいカード」を選んでもらいました。
▲ 4枚とも理由を説明してもらいました。最高の4枚で、ホント嬉しかったです。強いて言えば「愛」が欲しかったんだけど。
話を聞くことの心地良さ
自分が聞き手に回ってからは聞くことに専念しました。
聞いた後で感じたイメージのカードを選び、その理由について印象などを説明します。自分が感じた印象をいかに正確に伝えるか、そのためにはどのカードをチョイスしてあげればいいか。数多くのカードから適したものを選んでいくんですけど、この作業がとっても楽しい。
話を聞いて欲しい、とにかく誰かに話したい、ってことありますよね。「ただ聞いてくれればいい」時もあれば、「何かアドバイスが欲しい」時もあり、人によっても違うし、同じ人でも気分や場所や時間帯によって変わったりします。
最近は「話を聞くのって楽しい」と感じてます。それでも根がオシャベリなので、時には私のほうが長話をしてしまって後で反省したりするんですけど、まず話を聞こう、というのは最近すごく意識するようになりました。
コミュニケーションは、聞いてばかりでこちらが黙っていても成立しないし、自分ばかりが喋り倒しても成立しません。「野望の会」では、
「どう受け止めるか(=聞く)」
この双方を意識することができるし、何よりポジティブな感想を浴びせてもらえるので、喜びと感謝で心が満ちてきます。
発表者が野望を語る時のキラキラした表情だったり、自分の予想を超えた野望が聞けた時の驚きや尊敬の念だったり、応援や激励の気持ち、いろんな感情が発表者の野望を聞きながら響いてきます。
それを1つでも多く、そして正確に自分の言葉で発表者に還元したい、という想いにさせられます。なのでカード選びがとても楽しくなります。
愛を叫び過ぎてスマン
私のグループもそうだったし、他のテーブルをチラチラ見て回ってもそうだったんですけど、やたらと皆さん「愛」のカードをもらってたんですよ。
なんで俺だけ愛がないんだよー、愛がもらえていいなー、って延々と騒いでたら、会場がいつしか
「りくさんは愛をもらえなかった」
「りくさんは愛に飢えている」
という空気になってしまいまして、よっぽど不幸せな日々を過ごしているのかと初対面の人に心配されたかもしれず(んなこたぁねえか)、すっかり「愛に恵まれない男」というキャラが定着してしまいました。
それほどまで愛に飢えていた私なんですけど、今回このエントリーを書くにあたって写真をチェックしてたら、
▲ 「愛」もらってるじゃねえかよwww
ぜんっぜん気付いていませんでした。騒ぎ過ぎて恥ずかしい。伏してお詫びします。
▲ 最後、各グループを代表してイベントの感想を語るところで私も発表したんですけど、写真を見ると皆さん笑ってくれてて良かった。何を喋ってる時だろう。
▲ 参加者全員で記念撮影。私が愛をくれーと叫び過ぎたせいか、カメラマンが「最後に愛を表現してください!」と注文つけてきたので、皆さん自然とこういうポーズになってます。
唯一残念なことは、開催1週間前に書いた「道案内のエントリー」に登場してた「赤い妖精」が写真に写っていないことですね。無念です。単にカメラマンだっただけです。
今回の収穫は、私が面白半分に表現した「赤い妖精」をみんなが勘違いして、赤坂さんに「赤い彗星」という新しい異名がついたことでしょうか。
アニメに詳しくない私は率先して「それシャアだよ!」とツッコミを入れることが出来ず、そこも主催者として反省すべき点です。誰かが「ガンダムの」と教えてくれるまでシャアが何かも分からなかった。まあそれもある種のチームワーク。
りくま ( @Rikuma_ )的まとめ
参加者の立場としては本当に楽しいイベントでした。参加できて良かった。みんなが笑顔になれて本当に良かった。
主催者の立場としては、個人的に反省点が多く、至らない点が多々ありました。
昨年12月の「ハッピーラクガキライフ」に続いて今回もまた、イベントを主催する立場としての楽しさと難しさ、両方を経験させてもらえました。主催者の大下さん、今回もイベントを共に楽しめた赤坂さん、お二人の主催者に心から感謝。ありがとうございました。
また、今回参加いただいた全ての方々、本当にありがとうございました。イベント、そして懇親会と、たくさん大笑いさせてもらって、このメンバーでまた第2回やりたいなーと強く感じております。またお会いしましょう。
「野望の会」は、複数回参加しても、その度に聞き手のメンバー構成も変わるし、聞き手から伝えられる印象の内容も違ってきて、毎回新鮮で異なる嬉しさと喜びがあるので、一度参加した人のリピート率がとても高いのだそうです。今回参加してみて、それがすごく分かりました。
だから福岡での第2回を是非とも開催したい。これが今回新たに芽生えた私の「野望」です。大下さん、また福岡に来て下さい。今度は延長なしの3分でキッチリ野望を発表しますから。
今回は参加できなかったけど、このエントリーを読んで「次は参加したいな」と思ってくれた方々、2回目の「野望の会・福岡編」で共に笑顔を紡ぎましょう。楽しいですよ。すごく前向きな気持ちにさせてもらえます。
3月には京都で次の「野望の会」が開催されます。京都編に参加される方々が我々と同じくニヤニヤしている姿を想像すると楽しくなりますね。
今後の生活における新しいスイッチを入れてくれることになるかもしれない貴重なイベントです。関西圏でイベントに興味を持たれてる方々、是非とも参加して、みんなからエールをもらってください。