ライブ詳細を紹介します
2015年11月28日(土)、広島市のマツダスタジアムで開催された奥田民生のスタジアムライブ「ひとり股旅スペシャル@マツダスタジアム」。
私と嫁はWOWOWのプレゼント企画に当選し、当日は遠く北九州から車を飛ばして広島上陸。市街地から徒歩でマツダスタジアムに行き、スタジアム内をグルリと散策した様子などを前回エントリーにまとめました。
今回はライブ本番編を時系列で、演奏した楽曲やMC内容などフルバージョンで紹介します。長くなりますがお楽しみくださいませ!
背番号 082
午後3時05分、ウグイス嬢によるライブ開幕宣言。「ひとり股旅スペシャル、あっとマッタ…マツダスタジアム」といきなり噛むウグイス嬢。
「歌と演奏は、1番・奥田民生。背番号、082」とコールされ、バックスクリーン下から奥田民生が登場。
大歓声と拍手の中、ゆっくりと二塁ベース付近の特設ステージに歩いていく民生。小さくて分かりづらい。
過去2回の「ひとり股旅スペシャル」では頭に手ぬぐい巻いたスタイルだったが、今回は紫色のモダンな帽子をかぶってる民生。
背番号「082」の由来は何だろう、オヤジなら084だしな、などと不思議に思って調べたら、082は広島市の市外局番らしい。
ステージに到着し、準備する民生。
飲んでた水筒のフタをステージに落とし、カーンと乾いた高音をマイクが拾って場内に響く。観客笑って民生も吹く。
今回は休憩を挟んで前半と後半に分かれており、前半を「1回表」、後半を「1回裏」と呼んでいた。バックスクリーンのスコアボード、点数のところには曲数を、選手名のところには曲名を表示。
フェンスの前にスピーカーが設置されてたこともあり、歌声やギターの音声が届くタイムラグはほとんど無かった気がするけれど、バックスクリーンに映る民生の映像と音声が1秒近くズレてた。WOWOWでも同じようにスクリーン映像と音声がズレてた。
また、元々の音声が小さかったのかそれとも音響の問題なのか、ウグイス嬢の声が我々のいるライトスタンド席は大変聞き取りづらく、何を言ってるか全然分からないことが多々あった。
セットリスト
- 674
- えんえんととんでいく
- イージュー★ライダー
寒さの理由
民生のMC
「ようこそお越しいただきました、ありがとうございます! お寒い中、これからちょっとの時間……ちょっとじゃないですけれども、お付き合い頂きたいと思います」
「思えば11年前、昔の市民球場でやらさせていただきまして、11年も経ってしまいまして、まさかこの新しいほうでやることになるとは」
「カープが日本シリーズに出るかもしれないと、いや出ると、それを見越してのスケジュールです。わたくしの考えは……甘かった」(場内笑)
「もし日本シリーズに出て優勝でもしていたならば、皆さんはきっと寒さを感じないでしょう。ところがどうですか、今日のこの底冷えは」(場内笑)
「いや、この話はやめましょう(笑) 失礼しました」
「まだ陽が上にあるのでなんとかなりますけれども、僕はこのまま半袖で最後までいけるんでしょうか!」
「すいません、皆さんも寒いでしょうけれど、なんとかしてください(笑)」
「最初の曲は考えてたんですけども、『イージューライダー』が3曲目で良かったのかが……すでに不安です」
ウグイス嬢に委ねられた
民生のMC
「準備されてると思われるのもシャクなんで、ここでウグイス嬢に曲を決めてもらいましょう。しかも、かぶらないようにユニコーンの曲で」(場内どよめき&拍手)
ウグイス嬢のアナウンス
「次の曲は、デーゲーム」(場内どよめき&歓声)
予想外だったのか、笑ってしまう民生。
戸惑う民生を乗せた特設ステージが突然回転を始め、場内やたらと盛り上がる。
民生のMC
「あ、そっか、野球だからデーゲームなのかな。ちなみに僕の曲じゃないですけどね!」
調べてみると、作詞作曲ともテッシー(=手島いさむ。ユニコーンのリードギター)だった。
セットリスト
4. デーゲーム
2番のサビ最後、「届かないねジョー・ディマジオ」の「オ」でギターのコードを弾き間違う。「ん?」と思った直後、民生本人も「間違えたっ」とつぶやく。
ウグイス嬢の攻撃は続く
民生のMC
「ありがとうございます。間違えてすいませんでした。テッシーありがとう」
ウグイス嬢のアナウンス
「次の曲のタイトルをお知らせいたします」
間髪入れずにウグイス嬢の攻撃。たじろぐ民生。
ウグイス嬢のアナウンス
「次の曲は、雪が降る町」(場内大歓声)
民生のMC
「くはっ!(笑) ええー?」
ギターを1回かき鳴らし、「あれ? イントロどんなだっけ……あ。」
思い出して弾き始める。
セットリスト
5. 雪が降る町
「タラタラやりますから」
民生のMC
「あの、長丁場ですし、買い物したりトイレ行ったり自由なんで、ご自由にしててくださいね。途中、休憩もございますし」
「寒いのでオシッコも溜まるかと思いますんで。今行っといたほうが空いてますよ」
「割りとタラタラやりますから」
セットリスト
6. 遺言
7. 何と言う
8. 野ばら
マツダスタジアムは広島の誇り
民生のMC
「初めて来た人多いと思いますけど、この球場、いいとこでしょ?」
「前回11年前(=広島市民球場でのライヴ)も来た人いますか? 」(けっこう多めの拍手)
「ここは最高ですよ。球場も12球団……世界で一番いいかもしんないですね」
「そんな球場を持ちながらっ!」(場内爆笑)
「あっ!! 失礼しました…」
セットリスト
9. 私はオジさんになった
10. 風は西から(英語バージョン)
マツダのCMソングでもある英語バージョンを気持ち良さそうに熱唱したあと、「休憩っ!」と叫んでグラウンドから去っていく民生。
ステージを下り、一塁側ベンチに向かって歩く民生を映したスクリーン。この時間帯、また空が怪しげな雲行きになってきている。
休憩時間が何分なのか聞き取れず
午後4時05分。ウグイス嬢のアナウンス「ただいまより、……分の休憩に入ります」
外野席に響くウグイス嬢の音声が小さすぎるのに加え、休憩突入で周囲がザワザワしてたのもあり、休憩時間が何分なのかサッパリ分からず。周囲では「15分?」「10分って言うたよ」など諸説あり、情報が錯綜。
(あとでWOWOWで確認したら「約30分の休憩」と言ってた)
私と嫁は「10分説」だと思い込み、席を離れず座ったまま休憩時間を過ごす。
広島カープのマスコットキャラ「スラィリー」が一塁側に登場し、バズーカで観客に向けてグッズを撃ち始める。(三塁側では別の男性二人組が撃ってた)
ほとんど内野席ばかりに撃って、外野席には数発撃っただけ。やっとライトスタンド前にスラィリーが来たけれど、我々のほうには撃ってくれなかった。
これはWOWOWの放送から。私と嫁も映ってる。
15分経っても休憩が終了せず、嫁が「寒い」「眠い」「民生トイレ長すぎる」「民生タバコ吸い過ぎ」などなど、妄想も入り混じりながら愚痴り始める。
SMAバージョンの広島カープ応援ソング
午後4時25分。突然ピンポンパンポーンと音が鳴り、スクリーンに「お手元の風船を50秒以内にふくらませて下さい」の文字が表示され、観客大慌て。
すぐ文字は消え、カウントダウンのタイマー音がカチコチと鳴り始める。「えー!」「風船どこー!」「50秒なんて間に合わん!」と焦りまくる声があちこちで響く。私と嫁は風船を買ってないので他人事。慌てて風船を膨らます周囲の人を見て笑いをこらえる。
50秒が経過。スクリーンに「この曲終わりで風船を飛ばそう!」の文字。続いて奥田民生と仲間たちによる広島カープ応援ソング・SMAバージョン(SMAってのは民生たちの事務所)が流れる。
スピーカーから流れる特別バージョンの応援ソングに合わせ、高らかに合唱する生粋の広島ファンたち。広島県人、かなり多かった。
チャットモンチー。
PUFFY。
近くに座ってたカープファンの女性たちが「PUFFYは広島ファン違うよな」「あの子ら阪神ファンやろ」とブーブー文句言ってた。広島県人はそういうとこ厳しい。
ユニコーンのメンバーも全員登場。川西くんの号令に合わせて会場全員「たっみっお!」と叫ぶ。
他に出演したのは、SPARKS GO GO、フジファブリック、木村カエラ、ROLLY、CHEMISTRY、真心ブラザーズ、コウメ太夫などなど。
最後に民生がイエーイ!! と雄叫びをあげて、
大量の赤い風船が宙を舞う。寒くて震えてた観客、ここで元気を取り戻す。
日本のエース、マエケン登場
ウグイス嬢の聞き取りづらいアナウンスで始球式が告げられる。「バッターは奥田民生、キャッチャーは(聞き取り不能)、大瀬良大地投手」
大瀬良の名前を読み上げた後もウグイス嬢は何かを喋ってたのだけど、声が小さいのと、大瀬良で観客が盛り上がり過ぎ、大騒ぎしてるせいで何を言ってるのか全く聞こえない。
スクリーンも民生と大瀬良の二人を映すばかりで、ピッチャーマウンドに向かって歩くもう一人の選手の存在にしばらく気付かず。
マウンドに立った選手が両肩をグルグル回す独特の「マエケン体操」を始めたところで、ようやくスタジアム全体がマエケン(前田健太)だと気付き、大歓声。
マエケンの投げた球を豪快に民生が空振りして始球式終了。マエケン&大瀬良と握手してステージに戻った民生、「サインもらいました」と、服に書いてもらった二人のサインを観客に見せびらかす。
「もしかして今日がカープのユニフォーム着た最後のマエケンじゃない?」
「日本で最後に対戦したバッターが奥田民生かあ」
と、近くの席の広島ファンらしき男女がしみじみ語り合う。
ひとくちメモ
このライヴの時点では何も発表されておらず、あくまでウワサの域だった前田健太投手の去就ですが、翌年の2016年、アメリカ・メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースに移籍しました。
始球式もやたらと盛り上がり、気付いたら大瀬良とマエケンはベンチに下がってた。写真を撮り忘れた。
始球式が終わり、1回裏(=後半)の開始。
セットリスト
11. SUNのSON
12. メリハリ鳥
13. The STANDARD
恒例のカバーソング・タイム
民生のMC
「では。やっぱ人の曲もやらないと。人のチカラを借りて盛り上げていきたいと思います」
前回の厳島神社ライブでは、同じ広島出身アーティスト「吉田拓郎」「Perfume」のカバーを歌った民生。今回は誰を歌うのか。
セットリスト
14. Darling(西野カナ)
15. 結婚しようよ(吉田拓郎)
16. アイ・ラヴ・ユー、OK(矢沢永吉)
17. 幸せであるように(フライング・キッズ)
18. さくら(ケツメイシ)
19. 人間はもう終わりだ!(真心ブラザーズ)
20. 世界の終わり(ミッシェル・ガン・エレファント)
スコアボードに「ミッシェル」と表示され、「ああ、ミッシェル・ガン・エレファントの曲なんやな」と把握する私。
許可取ってなかったのか(笑)
7曲続いたカバーソングについて民生が総括。
民生のMC
「全く許可も取らずに全曲……いま思えば、これはWOWOWで(生中継)…」
黙り込む民生。爆笑する観客。
民生のMC
「なんとかしたいと思います…。すいませんでした…」
誰に謝ってるんだ。
ギターを触りながら次に何を歌うか探る民生。
民生のMC
「何にしますかねー、もうねー、考えてないんですよねー」
「あ! 皆さん、今年すごく有望な新人がデビューしたの知ってますか?」
「サンフジンズ、って言うんですけど。知ってます?」(パラパラと拍手)
「リアルに、それくらいしか知らないのね?」(場内笑)
「サンフジンズを宣伝しよう」と民生。「いつもベースだからな…」と呟きながらコードを探す。サンフジンズではベース担当らしい。
セットリスト
21. じょじょ(サンフジンズ)
22. ハリがないと(サンフジンズ)
23. 無限の風
24. 早口カレー
民生、痛恨のエラー
民生のMC
「50歳になった今年と、マツダスタジアムの芝の張り替え工事のタイミングと、ちょうど今年だったという、奇跡の一日なんです」(場内拍手)
「前の市民球場の時もそうでしたけど、初という感じでやらしていただいて、ありがとうございます。もう僕は、こんな大きなことはしませんっ」(場内「えー」)
「これを機に、普通の人に戻ります(笑) そこらの路上に見かけたら20円ずつ払ってください」
「普通に音楽活動をしていきたいと思います。あんまりこういう、お祭りみたいになるとだんだん恥ずかしくなってきましたんで。もう50ですし」
セットリスト
25. CUSTOM
開始早々、「そりゃ僕にだって」の歌詞のところでギターがヘンな音を奏で、「あ!」と演奏中断。
チューニングするのを忘れてたことに気付いた民生が調弦を始め、「WOWOWのかた、コマーシャル!」と勝手に宣言。
その民生の背後、スコアボードにエラーを示す赤い「E」の文字が表示され場内爆笑。気付いて振り返った民生、「さっきからヒットとかエラーとか出てんの?」と慌てる。
「行ってしまうのかマエケン!」
民生のMC
「また来年も、このスタジアムに(場内、一瞬期待)、野球を見に来たいと思います」(場内笑)
「皆さん来年もぜひ広島カープを応援しましょう。期待しています。期待し続けております。何年もしております」
「いつか、その日が来るんでしょうか! どうなるんでしょうか! 行ってしまうのかマエケン!」(場内爆笑)
「早く帰ってきてね!」
まさか翌年の2016年、広島カープが優勝してしまうとは、この時は誰一人として知る由もなく。
民生のMC
「本当にありがとうございました。まーあの、先のことは分からないですけど、まあ万が一またこんなことがあったら、またよろしくお願いします!」(場内歓声)
「ありがとー‼︎」
セットリスト
26. さすらい
「さすらい」の熱唱が終わり、ギターを持ち上げて観客に感謝を伝える民生。四方にお辞儀してから一塁ベンチに消えて行く。1回裏が終了。
ウェーブ発生
時刻は午後5時40分。WOWOWの生放送が午後6時までなので、さすがにアンコールあるでしょー、と余裕の観客、みんな笑顔で手拍子を続ける。
こういう時、ウェーブで盛り上がったりしないのかなと考えてた直後、三塁側の内野席付近からウェーブ発生。
ウェーブ1周目。我々が座ってたライトスタンドを通過し、バックスクリーンへと波が向かっているところ。
ライトスタンドからバックスクリーンを挟んでレフトスタンド側にウェーブが繋がった時は場内大歓声。1階席と2階席のウェーブがシンクロして、とても楽しく素晴らしい光景。
ウェーブ初体験だったけど楽しかった〜! 5周か6周くらい回った。
やがて一塁ベンチから民生が再登場し、場内は大歓声と拍手で迎える。
アンコールが始まり、ふとスコアボードを見たら痛恨のエラーを示す「E」マークが記録されてて爆笑した。
セットリスト
27. 最強のこれから
28. 風は西から(日本語バージョン)
最後はCMソングの日本語バージョンで締め。この日最大の手拍子と共に民生熱唱。観客も大きな声で合唱。
全曲終了。アコースティックライブなのに、最後はとても熱かった。誰もがいつまでも拍手を止めない。
そんな中、
私と嫁は席を立ち、出口に向かって早足で歩く。今から北九州まで車で帰らねばならない。
おそらくもうアンコールもないし、民生はすぐ一塁ベンチに消えてしまうんじゃないか(ファンサービスの類いはやらないんじゃないか)という読み。
▲ 最後までスタジアム内に残ってたら退場時に大混雑で、帰宅がものすごく遅くなったかもしれない。そういう意味では早めに席を立って正解だったかも。スタジアムの外まですごくスムーズに行けたし、全く混雑してなかった。
ところが、我々が出口に向かっていた頃、民生はグラウンドを1周してサインボールを投げてた! WOWOWで見てビックリ仰天。
ライトスタンドのお客さんが撮影してる。我々が座ってた座席付近にもおもいっきりサインボールを投げ込んでた。悔しい!
サインボールをもらえないのはイイとしても、近くで民生の写真を撮りたかった。でも、それを犠牲にしたおかげで早く北九州に帰れたし、仕方ないかな。
6時半頃に広島市を出発。北九州に到着したのは夜の10時過ぎだった。
★奥田民生ひとり股旅スペシャル@マツダスタジアム セットリストまとめ
【1回表】
- 674
- えんえんととんでいく
- イージュー★ライダー
- デーゲーム(ユニコーン)
- 雪が降る町(ユニコーン)
- 遺言
- 何と言う
- 野ばら
- 私はオジさんになった
- 風は西から(英語バージョン)
【休憩】
【始球式】
【1回裏】
- SUNのSON
- メリハリ鳥
- The STANDARD
- Darling (西野カナ)
- 結婚しようよ (吉田拓郎)
- アイ・ラヴ・ユー、OK (矢沢永吉)
- 幸せであるように (FLYING KIDS)
- さくら (ケツメイシ)
- 人間はもう終わりだ! (真心ブラザーズ)
- 世界の終わり (THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)
- じょじょ (サンフジンズ)
- ハリがないと (サンフジンズ)
- 無限の風
- 早口カレー (ユニコーン)
- CUSTOM
- さすらい
【アンコール】
- 最強のこれから
- 風は西から