田川伊田駅から石炭記念公園へ
今回は田川市内を初めて歩く。過去に数回しか行ったことがない「ほぼ未知の街」田川。どんなところだろう。
JR福北ゆたか線に乗り、直方駅からは「平成筑豊鉄道」に乗り換えて田川市まで移動した。
田川伊田駅に到着。「いだ」と濁らず、「いた」と発音するらしい。同じ駅舎内にJR日田彦山線と平成筑豊鉄道、両方のホームがある。
トンネルをくぐって駅の反対側に移動する。
トンネルを抜けるとすぐ「石炭記念公園」の案内板が立っている。
「炭坑節発祥の地」石炭記念公園
階段を上って高台に着くと、土の広場。右には赤い塔。左には2本の細い塔。
赤い塔は「旧三井田川鉱業所 伊田竪坑櫓」といって、明治42年(1909年)に完成し、昭和44年(1969年)に炭鉱が閉山するまで稼働していたらしい。
「炭坑節之碑」。炭坑節の歌詞が書かれている。なんと、ここは「炭坑節発祥の地」だった。知らなかったのでビックリした。
炭坑節は盆踊りなどでよく使われる有名な曲で、元は福岡の民謡。
月が~ 出た出た~ 月が~出た~ あヨイヨイ
三池炭鉱の~ 上に~出た~
あんまーり~ 煙突が~ 高い~ので~
さぞや~ お月さん~ 煙た~かろ~ サノヨイヨイ
炭坑節の歌詞にある「あんまり煙突が高いので」の煙突がコレなんだそうだ。「二本煙突」と呼ばれていて、高さ45メートルもあるらしい。これも炭鉱の町を象徴するシンボルの一つ。
石炭で大いに栄えた筑豊・田川市らしく、公園内には炭坑にまつわる遺産や像、歴史博物館などがあった。
小説「青春の門」で「異様な山」と形容された香春岳
今回のコース、序盤から上り坂ばっかりだな。
坂を上り終えると広いグラウンドがあった。この一帯は「成道寺公園」というらしい。
香春岳が見える。香春岳は3つの山から成る連山なのだけど、一番手前の山が日本刀でスパーンと上半分を斬り落としたかのように平らになっている。
作家・五木寛之の代表作ともいうべき小説で、映画にもなった「青春の門」は、第一部の舞台が筑豊である。
その筑豊編は「香春岳は異様な山である」という書き出しで始まる。石炭をどんどん掘り続けていくうちに、人工的にああいう形になってしまったらしいのだが、確かに事情を知らない人が初めてあの山を見ると、驚くだろうなとは思う。
アップダウンの多い過酷なコース
右側に団地が立ち並ぶ一帯。またしても上り坂が始まる。
上りと下りが連続する。坂道が多い。
気休め程度に平坦な道。
田川市民プール、高台にある田川中央公園へ
左折して中央公園へ向かう。
田川市民プール。5年ほど前、まだ小学生だった長男を連れて1度だけ来たことがある。
車でなら何度か来たことがあるエリア。徒歩で巡ると景色が違って見える。
道路の上を横断するような形で、長いすべり台が設置されている。
田川中央公園に到着。めちゃくちゃ広い。野球グラウンドとサッカーグラウンドがフル装備で別々にある。遊具もあるし、他にもグラウンドがある。
さらに一段下には陸上競技用のトラックがフルサイズである。なんという広さ。これが高台に全部あるのだ。
中央公園からの景色も素晴らしい。香春岳もクッキリ鮮明に見える。
高台の中央公園をあとにして、地上に戻るため歩を進める。
階段を下りている途中、さっき見たのとは別のトライアル物流センターがある。この一帯は完全にトライアルが拠点にしてるのか。敷地面積がとんでもなさそう。
地上が見えてきた。とてもイヤな予感がする。
やっぱり。また上り坂が始まった。
白鳥工業団地から後藤寺エリアへ
白鳥工業団地の案内板。
そんなことよりも、その右にある看板の内容たるや。笑ったほうがいいのだろうか。
田川にいる限り、ずっと上り坂を歩き続けなければならないのだろうか。
丸山公園の横は抜け道なのか、道幅が狭いのに何台もの車が行き交っていた。
丸山公園に隣接する十二祖神社の鳥居を通過。
後藤寺の商店街を疾走するバイクに驚く
ようやく道路が平坦になったものの、疲れ切ってしまい、上りも下りも平らもどうでもよくなってしまった。
JR日田彦山線の線路上。
田川ごとうじ銀天街という商店街。進行方向にアーケードが見える。
しかしアーケードの前方は一般道で、右や左からスピード出した車が通過していくので、油断して進むと大変なことになる。
車が来ていないか左右を確認し、安全が確保されたので道路を渡った途端、アーケードの中から女性の乗った原付バイクが疾走してきた。
まさか危険が正面からやって来るとは思わず、油断していた。驚くやら笑うやら呆れるやら。
この商店街、バイクは走行OKなのか?
どうやらここが商店街の終わりらしい。
前方を見ると、女性がバイクのエンジンを切って押しながら歩いてる。普通そうだよなあ。
アーケードを抜けて右折すると、すぐ目の前が田川後藤寺駅だった。
ゴール受付後、ウォーキング大会の参加特典として「内野宿養鶏場」さんから「うちのたまご」という生卵をいただいた。先日、新飯塚のウォーキング大会でもゴール後にいただいた。いつもありがとうございます。
卵をいただく際、係の人から「あ、新飯塚でもお会いしましたね」と言われた。ウソだろ、顔を覚えられてるのか。こっちは覚えてなかったのに。
田川後藤寺駅で次の電車まで30分待ち。本数の少ない日田彦山線だから仕方がない。