箱崎キャンパスが去った「箱崎九大前駅」の現在
⇒ 箱崎ウォーキング・前編から続く
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九州大学箱崎キャンパス跡地、超有名パン屋「パンストック」を巡る
2022年9月、福岡市東区箱崎を歩いてきました。(JR箱崎駅→九大箱崎キャンパス跡→パンストック→西鉄貝塚駅)
貝塚駅から南下し、九州大学・箱崎キャンパス跡地の西側に沿って進むと、地下鉄箱崎線・箱崎九大前駅に辿り着いた。九州大学が去ってしまった後も駅名は変わらない。
北九州市の「スペースワールド駅」も、スペースワールドが閉園となり、跡地に「ジ・アウトレット北九州」がオープンした現在でも駅名はそのまま。どこも同じような感じなのだろう。
駅名が変更されたら、道路標識や地図記載内容も変えないといけないし、他にも影響範囲が諸々あって莫大な費用が必要となるから、そう安々と変更できないよね、というのは理解できる。
駐輪場にはそれなりの数の自転車や二輪車が停まっていた。もっとガラガラなのかと予想していたが、そうでもなかった。学生だけが利用している訳でもないから当然なのだが、やっぱり大学の移転が利用者数に大きな影響を与えているのは間違いないところ。
調べてみると、箱崎九大前駅の1日平均の乗車人数は、直近5年間で以下のように推移している。
- 2017年 … 3,601人
- 2018年 … 3,218人
- 2019年 … 2,941人
- 2020年 … 2,138人
- 2021年 … 2,221人
2013年の「3,820人」というのが最近だと最も多かったらしい。九大箱崎キャンパスの移転がほぼ完了した2018年以降、利用者が年々減少を続けているというのが統計値からも分かる。なぜ2021年に微増となったのかは不明。
見知らぬ箱崎の住宅街を練り歩く
次の目的地・筥崎宮は方角的には南。ただし直行できる道路はない。仕方がないので、とりあえず南に向かって住宅街を練り歩くことにする。
狭い路地を南に向かう。直進ではなく、何度か角を曲がったりしながら、とにかく南へ。たまには見知らぬ街を地図も見ずにウネウネ歩くのも楽しい。
やがて前方に地下鉄の乗り場を示す看板が見えてきた。これでもう大丈夫。あとは全て知っている(あるいは予想のできる)道ばかり。
地下鉄箱崎線・箱崎宮前駅に到着。
フェンスの向こうは筥崎宮の参道。今年も露店がズラリと並んでいるのだろう、多数のノボリが見えている。
遠回りにはなるが、せっかくなので参道の入口まで行ってみることにした。
参道入口に向かう途中、ふと右側を見てみると、「福岡市東区役所」と書かれた建物が目の前にある。あれ? 東区役所ってこんなところにあったの?
2013年に「福岡市内の区役所を徒歩で巡ってみるウォーキング企画」をやったことがあり、さすがに全ての区役所を巡る体力と時間がなかったので、7つある区役所のうち5つを巡った。
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姪浜から博多駅まで福岡市を横断、市内5つの区を巡る
福岡市内にある複数の区役所を徒歩で巡るウォーキングに行ってきました。(西区役所→JR姪浜駅→早良区役所→城南区役所→大濠公園→中央区役所→キャナルシティ→博多区役所→JR博多駅)
行けなかった残りの2つは「南区役所」と「東区役所」だった。
東区には当時も頻繁に行ってたし、東区役所にもいずれは行く機会があるだろう、と当時は思っていた。あれから9年、完全に忘れていた。偶然だが東区役所を訪れることが出来たので結果ヨシとしよう。
念願だった箱崎浜に初めて行くことができた
上の写真・左側が筥崎宮の参道入口なのだが、ふと「そうだ、箱崎浜にも行ってみよう!」と思い立ち、歩道橋を渡って国道3号線の反対側(=上の写真だと右側)に行ってみることにした。
前方に赤い鳥居が見えてきた。「筥崎宮 浜之鳥居」という名前らしい。
北九州から高速バスに乗って福岡市へ行く際、この赤い鳥居と、筥崎宮に向かってまっすぐ伸びる参道を都市高速から眺めて「かっこええなあ〜」と唸るのがルーティンなのだ。
箱崎浜に到着。鳥居の向こうに見えるのが福岡都市高速。あそこから毎回この鳥居を眺めていたのだ。やっと来れた。念願が叶った。とても嬉しい。
この浜の砂は「お潮井」と呼ばれ、お清めの砂として重宝されている。筥崎宮のお祭り「放生会」や「社日祭」、また福岡市の夏祭りである「博多祇園山笠」でも、ここ箱崎浜で祓い清めの行事がおこなわれる。
「浜之鳥居」からクルッと半回転して、東側に延びる筥崎宮の参道を眺める。
では筥崎宮に向かって移動しよう。
福岡三大祭りの1つ「筥崎宮放生会」、6年ぶりに参加
箱崎浜からUターンし、「筥崎宮前」交差点に戻ってきた。国道3号線を横断し、参道に入る。
長い長い参道。たくさんの露店が両脇に連なっている。まだ朝早い時間帯だったので、どの露店も営業はしていない。
筥崎宮の「一之鳥居」を眺めるのも久しぶり。
「博多三大祭り」の1つ、「筥崎宮放生会(はこざきぐう・ほうじょうや)」は、新型コロナウィルス感染拡大のため、2020年・2021年は参道の露店を中止するなど、規模を縮小して開催されていた。今回は露店も復活し、3年ぶりの通常開催となった。
三大祭りの他の2つ「博多祇園山笠」「博多どんたく港まつり」も2022年は通常開催となり、福岡のお祭りは大半が元通りとなった。
今回この記事で紹介している写真の数々はいずれも朝早い時間帯に撮影しているため、参道に人はほとんどいない。しかしお祭りの期間中、お昼時や夕方はものすごい数の人で賑わっているのをニュース映像などで目にした。
筥崎宮放生会の期間中に来たのは今回で通算3回目。前回が2016年だったので、6年ぶりの参拝である。
放生会に初めて来たのは2014年で、誘導員から読み方が「ほうじょうえ」だと教わったのでそのままブログ記事に書いたら、SNSで「ほうじょうや」だと指摘されてビックリしたのを今も覚えている。
あの時は「福岡では『ほうじょうえ』ではなくて『ほうじょうや』だぞ、覚えたぞ」と自覚したつもりだったが、6年経ったら「どっちだったっけ?」と再び分からなくなっていた。
ひとくちメモ
※大分県宇佐市の「宇佐神宮」、京都府八幡市の「石清水八幡宮」、神奈川県鎌倉市の「鶴岡八幡宮」など、全国でも幾つか同じ「放生会」という名前のお祭りが開催されているそうです。これらの読み方はいずれも「ほうじょうえ」。
一方、筥崎宮の「放生会」だけは読み方が「ほうじょうや」となります。
さっき行ってきた箱崎浜の砂「お潮井」が境内にもある。
触れると運が湧き出る「湧出石」にも当然ながら触ってきた。
2022年の放生会スケジュールが張り出されていた。
超巨大な台風14号が福岡県を直撃するという予報だったため、お祭り期間終盤の9月17日(土)と9月18日(日)はイベントの大半が中止となっていた。
実際、9月18日の早朝に台風は福岡県を直撃したため、この措置は正解だった。
筥崎宮は勝利の神様を祀っているため、福岡県を本拠地とする福岡ソフトバンクホークスとアビスパ福岡は毎年キャンプ前になると筥崎宮を参拝している。
これを書いている時点でソフトバンクホークスはパ・リーグの首位ではあるが、上位陣が大混戦となっている。果たして優勝できるのかどうか。
基本的に人混みや行列が嫌いな性格なので、人がほとんどいない神社の境内は大好きである。今回もしっかり参拝してきた。
筥崎宮の境内を東に抜け、あとは北へまっすぐ進めば箱崎駅。何度も歩いている道なので覚えた。
JR箱崎駅に到着。北九州に帰る電車が数分後に到着予定だったので、余韻に浸る間もなく駅改札へと向かった。