このイベントは2023年11月5日(日)をもって終了しました。
2023年9月から11月にかけて計3回、北九州市内の公共交通に1日何度でも無料で乗れる「北九州市地域公共交通市内1日無料デー」が実施されます。
ただし、北九州市内のすべての乗りものが無料になるわけではなく、対象外となる公共交通もあります。
この記事では、無料対象となる乗りものを紹介すると共に、対象となる公共交通で行くことのできる北九州市内および近隣エリアの代表的なおすすめ観光スポットをまとめました。
北九州市地域公共交通市内1日無料デーの概要
今回開催される「北九州市地域公共交通市内1日無料デー」は、開催日に対象となる公共交通が無料で乗れるという、かなり太っ腹な企画です。
1回の乗車だけ無料になるのではなく、その日は終日、何度乗っても無料です。
大人でも子供でも無料で乗車できます。また「市民である」ことの縛りもありませんので、北九州市にお住まいではない方々も無料で利用できます。
市内1日無料デーの開催日
市内1日無料デーの開催日は、以下の3日間です。
- 2023年9月3日
- 2023年10月8日
- 2023年11月5日
※いずれも日曜日です。
無料対象となる公共交通
開催日に無料で乗ることのできる公共交通は以下のとおりです。
- バス(西鉄バス、市営バス)
- 北九州モノレール
- 筑豊電鉄
- 関門汽船 ※巌流島航路を除く
バス(西鉄バス、市営バス)
北九州市内で運行されている西鉄バス・市営バスは無料対象となります。
ただし、西鉄バスのすべてが無料となるわけではなく、あくまで「北九州市内で運行している路線のみ」が対象です。
上の資料図にあるとおり、たとえば直方市や中間市など、北九州市に隣接する自治体で運行されている西鉄バス路線であっても、一部の区間が北九州市内を経由している路線であれば無料対象です。
逆に「中間市だけ」「直方市だけ」のように、北九州市を経由しない西鉄バス路線は無料になりませんのでご注意ください。
北九州市営バスも同じく、北九州市内を経由している路線であれば無料となります。
1日無料デー当日に西鉄バスに乗る場合は、乗る際に紙の整理券を取り、降りる際に整理券を回収場所に入れる、これだけです。
いつものクセでnimoca(ニモカ)などのIC乗車券をピッと読ませないよう注意しましょう。また定期券、得パスなどの提示も不要です。
市営バスの場合は整理券などがありませんので、何も取る必要はありません。無料で乗って、無料で降りることができます。
北九州モノレール
小倉北区の「小倉駅」と、小倉南区の「企救丘駅(きくがおかえき)」を繋ぐ北九州モノレールは全線が無料対象です。したがって、どの駅で乗っても、どこで降りても無料です。
モノレールの場合も西鉄バスと同じで、乗車時に整理券を取り、降車時に回収場所へ整理券を入れる必要があります。
筑豊電鉄
八幡西区の「黒崎駅」と、直方市の「筑豊直方駅(ちくほう・のおがたえき)」を繋ぐ筑豊電鉄も全線が無料対象です。
中間市と直方市にも駅があるのですが、北九州市以外の駅で乗り降りしても無料になります。
筑豊電鉄も西鉄バスと同じく、現金払いの場合は整理券を取る仕組みなのですが、1日無料デー当日は整理券を取らなくても大丈夫のようです。
関門汽船
山口県の下関市と北九州市の門司港、関門海峡の両岸を繋ぐ関門汽船も無料対象です。
ただし、巌流島(船島)行きの航路は無料対象外ですので、通常の運賃が必要になります。
無料にならない(対象外の)公共交通
以下の公共交通は今回の1日無料デーの対象外です。通常の運賃が発生しますのでご注意ください。
- JR
- 西鉄高速バス
- 市営渡船(若戸航路・小倉航路)
西鉄バスの一般路線は無料対象ですが、北九州都市高速や九州自動車道を経由する高速バスは無料の対象外です。
ただし、高速道路を経由する快速バスは無料対象になるようです。
無料で行ける!おすすめスポット
今回の1日無料デー対象となる公共交通の沿線にある、おすすめスポットをいくつかピックアップしてみました。
公共交通は無料ですが、施設の入場料などは通常通り必要となります。
JRA小倉競馬場
JRA小倉競馬場の最寄り駅は、北九州モノレール・競馬場前駅です。駅のすぐ横に競馬場があります。
毎年8月は小倉競馬場で夏競馬が開催されており、公共交通1日無料デーの1回目となる2023年9月3日(日)は夏競馬の最終日となります。
当日はG3レースの「小倉2歳ステークス」などが開催されるようです。
小倉城
小倉城周辺では2023年9月2日(土)・9月3日(日)の2日間、「小倉城カーブーツ」というフリーマーケットのイベントが開催されます。
イベント会場にもっとも近い西鉄バスのバス停は「北九州市役所前」です。
到津の森公園
北九州市で唯一の動物園、「到津の森(いとうづのもり)公園」では、公共交通1日無料デーの開催2回目となる2023年10月8日(日)に「秋のファン感謝祭」というイベントが開催されます。
動物にまつわる様々なイベントが催されるとのことです。
到津の森公園にもっとも近い西鉄バスのバス停は「到津の森公園前」です。
門司港レトロ
門司港レトロ内にある「旧門司税関」では、公共交通1日無料デーの2回目となる2023年10月8日(日)に「門司港バナナ博物館」という企画が催され、世界中の様々なバナナの実物や、バナナに関する資料が展示されるそうです。
また門司港レトロ一帯では同じく10月8日(日)に、バナナの叩き売り実演会「門司港バナちゃん大会」も開催されます。
門司港レトロに近い西鉄バスのバス停は「門司港レトロ」「レトロ鎮西橋」などです。
まつり起業祭八幡2023
「まつり起業祭八幡」は、明治34年(1901年)から続く歴史あるお祭りです。もともとは官営八幡製鐵所(現在の日本製鉄八幡製鉄所)の創業を記念したお祭りでしたが、現在は北九州市民のお祭りとして定着しています。
お祭りのメイン会場は八幡東区にある大谷球場。2023年の開催日は11月4日(土)〜11月5日(日)の2日間で、2日目となる日曜日は公共交通1日無料デーの3回目にあたります。
大谷球場にもっとも近い西鉄バスのバス停は「大谷球場」です。
長崎街道木屋瀬宿記念館
江戸時代に整備された街道で、現在の北九州市と長崎市を結んだ「長崎街道」。福岡県内には6つの大きな宿場町が栄え、「筑前六宿(ちくぜん・むしゅく)」と呼ばれていました。
その中のひとつ、木屋瀬(こやのせ)には現在「長崎街道木屋瀬宿記念館」があり、江戸時代の旅にまつわる資料などが展示されています。
この記念館周辺では毎年「筑前木屋瀬宿場まつり」というお祭りが開催されています。県指定無形民俗文化財の「筑前木屋瀬宿場おどり(盆踊り)」などが披露されるほか、フリーマーケットも開催されます。
2023年の開催日は11月5日(日)。公共交通1日無料デーの3回目にあたります。
木屋瀬宿にもっとも近い駅は、筑豊電鉄・木屋瀬駅。駅から徒歩8分前後で着きます。
萩原電停(筑豊電鉄)
綾瀬はるかさんが主演した2009年の映画『おっぱいバレー』は、すべて北九州市と直方市で撮影された作品です。
ロケ地の中でも筑豊電鉄・萩原駅(はぎわらえき)は、駅周辺がロケのため数日間封鎖されたことで有名になりました。
バレー部部員たちがランニングをする場面や、アイスクリームを食べる場面などで萩原駅周辺が何度も登場します。映画を見た人であれば、萩原駅で電車を降りて周囲を見渡すと「ああ、ここ映画で見た!」と必ずなります。
筑豊電鉄関連のロケ地は他にも、怖い先輩に反旗を翻したバレー部員たちが先輩に襲いかかるも逆にボコボコにされるシーンのロケ地として、楠橋駅(くすばしえき)のホーム北側にある車庫が使われています。
イオンなかま
イオンの中間店は2021年9月末でいったん閉店したのですが、その後に建物を解体して店舗を再建し、2023年3月10日に再び「イオンなかま」としてリニューアルオープンしました。
敷地内には国内最大級規模と銘打っている「メガセンタートライアル中間店」もあります。こちらは2022年4月に先行オープンしました。
また、北九州西部エリアでは唯一となるユナイテッドシネマや、中間市で初出店となるスターバックスも敷地内にあります。
イオンなかまに最も近い駅は、筑豊電鉄・通谷駅(とおりたに・えき)です。
遠賀川水源地ポンプ室
2015年に世界遺産として認定された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産のひとつが、中間市・遠賀川沿いにある遠賀川水源地ポンプ室です。
世界遺産と言いつつ、この施設は現役として稼働しており、八幡製鉄所に送られる水の7割はここポンプ室から送水されているのです。
同じタイミングで世界遺産に登録された「官営八幡製鉄所旧本事務所」(八幡東区「ジ・アウトレット北九州」のすぐ近くにあります)と共に、中間市のポンプ室にもたまに立ち寄るのですが、いつ行っても自分以外に誰ひとりいません(笑)
皆さん、たまにでいいから世界遺産のことを思い出して、訪問してみてください。
遠賀川水源地ポンプ室にもっとも近い駅は、筑豊電鉄・希望が丘高校前駅です。駅から徒歩約15分で着きます。
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ユネスコ登録決定の翌日、北九州市と中間市の世界遺産に行ってきた
日本時間2015年7月5日(日)の夜、「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録されることが正式に決定されました。北九州市と中間市の候補施設も無事世界遺産に認定されたことを受け、発表翌日に再訪。現地は多くの笑顔で溢れていました。
唐戸市場、海響館
今回の公共交通1日無料デーでは関門汽船も無料対象ですので、北九州市門司区の対岸にある山口県下関市の「唐戸市場」にも無料で船に乗って行くことができます。
唐戸市場には新鮮な魚介類を提供してくれる飲食店が多数あります。今回の1日無料デーを利用しておいしいものを食べに行くのもいいですね。
また唐戸市場のすぐ近くには水族館の「海響館」もあります。関門海峡の雄大な景色をバックにしたイルカショーは最高ですので、まだ見たことのない人はぜひ行ってみてください。
門司港側からと同じく、下関側からも関門汽船は無料で乗れます。下関市の方々もこれを機に門司港レトロへと遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
とても残念なのは、巌流島に行く航路が無料ではないこと。今回の1日無料デーで関門汽船が無料対象だと知り「よし!巌流島に無料で行ける!」と歓喜したのですが、対象外だと分かってガックリしました。
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宮本武蔵も佐々木小次郎もアントニオ猪木も闘った巌流島に初上陸
2013年10月19日、ウォーキング大会の流れで巌流島に初上陸してきました。(JR門司港駅→関門人道トンネル→唐戸市場→巌流島→九州鉄道記念館→JR門司港駅)
まとめ
JRが無料対象に含まれていればもっとインパクトのある企画だったのですが、そこだけ残念ですね。しかし、西鉄バスが北九州市内のほぼ全域をカバーしていますので、だいたい全部の場所を無料で行けるのではないかと思います。
今回紹介した以外にも北九州市には魅力的なスポットが多々あります。1日無料デーを活用し、いろんな場所に遊びに行ってみましょう。