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雨の門司港レトロをウォーキング
JR門司港駅をスタート。正面口ではなく東口のロータリー側に出る。
北九州市門司区は雨。ご覧の通り空は真っ暗。
いつもなら観光客で賑わう門司港レトロも、早朝だったことに加えて雨天なので、ウォーキング参加者以外に誰もいない。
トロッコ列車の線路に沿った遊歩道を北に進む。
人道トンネルを経由して山口県下関市へ移動
ノーフォーク広場を通過。関門橋が見えてきた。
関門橋の下を通過。関門橋が開通してから今年で40周年になるんだとか。
エレベーターで地下の人道トンネル入口へと下りる。
関門人道トンネルのスタート地点。海の底を歩いて渡る。
トンネルの中にある福岡県と山口県の県境。
地上の気温が低かったせいか、トンネル内の方がむしろ暑かった。
下関側の終点に着く。早足で歩けば所要時間は10分もかからない。
エレベーターに乗り、地上(下関市)に出る。
みもすそ川公園。源平合戦を再現した源義経と平知盛の像。
今回のウォーキング大会でもっとも楽しみにしていたのは、初めて巌流島に上陸すること。しかし巌流島への連絡船に間に合うのだろうか、と不安になり始める。
不安を感じつつ、急ぐしかないので全速力で歩く。
赤間神宮。前回のウォーキング大会で立ち寄ったので、今回は立ち寄らずに通過。
唐戸市場。かなり早足で歩いたので、関門橋下の「みもすそ川公園」からここまで所要12分。あと少し。
巌流島行きの船に間一髪で乗り込む
巌流島行き連絡線の乗り場が見えた。よく見ると乗船が開始されている。やばい! と焦って小走りになる。
チケット売り場で「まだ間に合いますか?」と確認。「はい大丈夫ですよー」と言われたので、大急ぎでチケットを買い、乗り場に駆け込む。
私が船に乗り込むやいなや、船は本格的にエンジンを始動させた。どうやら最後の乗客である私を待ってくれていたらしい。本当にありがたかった。
もっとゆっくり船全体を撮影したかったのだが、せっかく待ってくれていたのに、これ以上迷惑はかけられない。乗船口の写真を1枚だけ撮って、大急ぎで船内へ。
船内の後方の座席に座ることができた。間に合ってよかった!
連絡船が巌流島へ向けて出港。いよいよ念願の初上陸まであと少しだ。ワクワクが止まらない。
関門海峡は普段から潮が速く、船には難所だとよく耳にする。この日は台風接近の影響もあったか、波がやたらと荒く、船がめちゃくちゃ揺れた。船酔いした人がいたかもしれない。幸い自分は大丈夫だった。
前回のウォーキング大会(2013年4月)で海響館付近を歩いた時には影も形もなかったのに、いつの間にやら観覧車が立っていた。
巌流島に初上陸! この日をどれほど待ち望んだか
ゆらり揺られて約10分。船は巌流島の船着場に接岸。
福岡に移住して25年、いつか行きたいと願っていた巌流島に、遂に初上陸。嬉しくてたまらない。
乗船客が全員、島の中へと歩き去った後も、自分一人だけで船乗り場から巌流島を眺め、感動の余韻にしばらく浸っていた。
今回、ウォーキング大会が「巌流島に立ち寄る」というコース設定をしてくれたおかげで、遂に上陸することができた。
ゆっくりと時間をかけて巌流島を堪能しよう。こうなったらもうウォーキングどころではない(笑)
約40分間の巌流島滞在
巌流島の正式な名称は「船島」。漫画「バガボンド」にも書いていた。
もっと雑然とした草原だらけなのかと想像していたが、とても綺麗に整備されている。
巌流島から関門橋を眺める日が来るなんて。感無量である。
作家、村上元三の小説「佐々木小次郎」の一節が記された文学碑。
海峡ゆめタワーと関門橋が1枚の写真に収まる。
歌人・森重香代子が詠んだ「この島に 二人降り立ち 闘ひし むかしの男 恋ほしかる かな」という歌碑。
島の中央付近、小高い丘状の場所にある、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘像。平成15年のNHK大河ドラマ『武蔵』放映を記念して建てられたのだとか。
丘の横には海岸が広がっている。元からあった海岸ではなく、巌流島の決闘をイメージして人工的に造られた海岸なんだとか。その当時に使用されていたのと同型の小舟が人工海岸に置かれている。
せっかくなので、巌流島の周囲を散策してみることにした。
そもそもの主旨はウォーキング大会だった。すっかり忘れていた。
門司の海岸沿いを何度かウォーキングで歩いた際、海の上に浮かぶ小島を眺めながら「確かあれが巌流島だよね」といつも思っていた。
今日は逆に、巌流島から門司を眺めている。念願が叶ったんだなという思いを再び強くする。
島をグルリと一周できるのかと思ったら、行き止まりになっていた。
Uターン開始。
途中、見覚えのある芝の広場が見えた。
同年代のプロレスファンなら誰もが知っていると思うが、1987年10月4日、ここ巌流島にプロレスのリングを設営し、アントニオ猪木とマサ斉藤が60分近い激闘を繰り広げたのだ。
プロレスを見ない人からすれば「なぜ巌流島でプロレス?」となるだろうが、説明すると長くなるし面倒くさいので省略する。
その後、馳浩(現在は国会議員 → 2022年から石川県知事)とタイガー・ジェット・シンも同じように巌流島でプロレスの試合をした。説明するのが猪木vs斉藤よりもさらに面倒くさいので省略する。
自分たちが死闘を繰り広げた場所で400年後にバーベキューを食べてる人々がいると知ったら、武蔵や小次郎は何を思うのだろう。お腹が鳴るのだろうか。
もともと「船島」だった島の名前は、ここでの闘いで敗れた佐々木小次郎の流派「巌流」にちなんで巌流島と呼ばれるようになった、と聞いた。
海の向こう、下関側には三菱重工の造船所がある。
そろそろ島を去る時間が来た。名残惜しい。
巌流島に別れを告げ、現実とウォーキング大会に戻る
ずっと巌流島に滞在したかったが、午後から仕事が入っていたので帰らなければならない。
帰りの船では前方の窓際席をゲットしたかったので、早めに船着場へ。
船がやってきた。帰りは下関の唐戸市場ではなく、門司港レトロ側に向かう船に乗る。
前方の窓際席を無事ゲット。
船が巌流島を離れる。寂しい。
海の上から関門橋を眺めるのも初めての体験。大型タンカーが往来している。
門司港レトロが近付いてきた。
船でのクルーズは終わり。イヤだ、歩きたくない。
1時間にも満たない巌流島上陸だったけど楽しかった。
そういえば今回の主旨はウォーキング大会だった、と再び思い出す。
終わりが見えない門司港駅の改修工事
海峡ドラマシップの近くに、見慣れない白く大きな建物が出来てた。「旧大連航路上屋」と書かれてる。
昔は中国など海外旅客船の国際ターミナルとして使われていた施設を改修し、今年の7月19日に新たな観光名所としてオープンした、と案内板に書かれていた。知らなかった。
2階部分は屋根付きの通路になっていた。
2階通路を進むと、国道3号線の陸橋に繋がっていた。これは移動が便利だ。
九州の玄関口・門司港駅の線路群を見下ろす。
九州鉄道記念館。展示されている蒸気機関車の前を通過。
観光トロッコ列車「潮風号」が九州鉄道記念館駅を出発するところ。
ゴールの門司港駅に到着、ってなんだこの外観は。ケーキを入れる箱じゃないか。
ウォーキングのスタート時は駅舎を見なかったから、こんな風になっていたとは知らなかった。そうか、遂に改修工事が始まってしまったか。
門司港駅の正面側に回ってみた。改修工事が本格化したらしく、やけに近代的なカバーに隠れてしまっている。レトロな茶色い門司港駅の駅舎が全く見えない。
工事が終わったらどんな外観になるのか知らないのだけど、ガラリと変わっちゃうのは寂しいな。どうなるんだろう