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ミス・エリザベス:清純美人マネージャーの悲しい最期【レスラー列伝#16】

2014年1月4日

清純派な美人マネージャー

世界最大のプロレス団体、WWE。以前は団体名が「WWF」だったのですが、同じ名称の「世界自然保護基金(WWF)」と裁判して負けて、現在のWWEという名称になってます。

団体名がまだWWFだった80年代、当時はハルク・ホーガンが絶大な人気を誇ってましたが、同時期に頭角を現したランディ・サベージという選手がいました。

ランディ・サベージ
ランディ・サベージ:東京を沸騰させた天龍との名勝負【レスラー列伝#12】

亡くなってしまった名レスラーを偲び、個人的な思い出を記していく企画。今回はアメリカを主戦場に大活躍し、日本ではレスリング・サミットで天龍と名勝負を繰り広げた”マッチョマン”ランディ・サベージについて語ります。

サベージのマネージャーとしてWWFに登場し、人気となった美人マネージャーが、今回紹介するミス・エリザベス

とても美人だったけれどセクシー路線というわけでもなく、汚いことをしてレスラーを助けファンから嫌われる役割でもなく、とても「清純派」なマネージャーでした。

リング上で結婚式

サベージとエリザベスは実生活で1984年に結婚しており、WWFに登場した時点で実際に夫婦だったのですが、リング上ではただの「選手とマネージャー」という関係。リング上で恋人関係を演じる設定でもありませんでした。

サベージがベビーフェイス(=善玉)だった頃は良好だった二人の関係も、ハルク・ホーガンとサベージがエリザベスを巡って三角関係となり(あくまで「リング上での設定では」です)、やがてホーガンと決裂したサベージはヒール(=悪役)に転向。ここでエリザベスともコンビを解消してしまいます。

ヒールとなったサベージは、当時ヒールのマネージャーとして有名だったシェリー・マーテル(当時のリングネームはセンセーショナル・シェリー)とコンビを組むことになります。

1990年にWWFと新日本プロレス、そして全日本プロレスの3団体が合同開催した夢の大会「日米レスリングサミット」でサベージは初来日し、天龍源一郎と名勝負を展開。WWFを詳しく知らない日本のプロレスファンにもサベージの名は知れ渡りました。

この時、センセーショナル・シェリーもリングの外で様々な悪事を働く大暴れ。実況席にいた徳光和夫がブチギレまくってシェリーと口論するという珍場面もありました。エリザベスはたぶん日本に来てなかったんじゃないかな。

1991年、サベージはアルティメット・ウォリアーと敗者引退マッチを闘って敗れ、シェリーとケンカ別れ。

ここで救いの手を差し伸べたのがエリザベスでした。彼女の優しさで改心したサベージはベビーフェイスに再び戻り、エリザベスとのコンビも復活。

同年8月に開催された「サマースラム」という大会において、サベージとエリザベスはリング上で結婚式を挙げ、祝福されました。

とは言っても実生活ではその7年前からずっと夫婦だったんですけどね。

離婚して移籍して、復縁したけど復縁してない

リング上で結婚式を挙げたはいいんですが、皮肉なもので翌年には実生活で離婚してしまいます

この辺りから徐々にエリザベスはテレビに登場しなくなったそうです。そりゃそうですよね。お互いツライもんなぁ。

1994年、WWFの絶対的エースだったハルク・ホーガンがライバル団体のWCWに電撃移籍。

WWFが人気となる前、アメリカではNWAが巨大な権威を誇ってたのですが、WWFが徐々にシェアを拡大したことで衰退し、紆余曲折を経て誕生したNWAの後継団体がWCW。

移籍したホーガンは、後にWWFから移籍した人気レスラー、ケビン・ナッシュ&スコット・ホールと共にヒールユニット「nWo」を結成しました。

nWo:史上最大の混沌を生んだヒールユニット【レスラー列伝#22】

古き良き時代の懐かしいプロレスラーを紹介する企画。第22回は、アメリカWCWで結成され、日本を始め世界中で一大ムーブメントとなったユニット、nWo (new world order)について語ります。

横暴で荒々しいヒールユニット「nWo」の世界観と演出が大ウケして、世界中で大ブームとなりました。日本でも蝶野選手や武藤選手が中心となって「nWoジャパン」を結成。

このnWo人気が凄まじすぎて、一時はWCWの視聴率がWWFを上回り、WWFが本当に潰れてしまうかもしれないくらいヤバかったんだそうです。最終的には再逆転して、WCWはWWFに吸収合併されちゃうんですけど。

そのnWoにエリザベスも加入しました。おそらくホーガン繋がりという設定を団体側が利用したのだと思います。

ヒールユニットにエリザベスがいるという構図がどうも想像しにくいんですけど、WCW時代のエリザベスがどんな感じだったのかは知りません。悪いことをしてたのか、相変わらず清純派だったのか。

で、サベージもWCWに移籍し、最初はベビーフェイスとしてnWoと敵対していました。しかし結局はサベージもnWoに加入。

サベージとエリザベスは仲間になったことで、リング上で復縁したというストーリー展開になりました。実生活では復縁してませんよ。やりづらかっただろうな。

私が知ってるリング上のエリザベスに関しては、ここまでです。

なんとも衝撃的で哀しかった最期

久々に週刊プロレスでエリザベスの名前を見たのは2003年でした。斎藤文彦氏が連載していたコラムに、エリザベスが急死したという記事が載ったのです。

写真が1枚もないモノクロのページに文章だけで、ニュース速報的な扱いでもなく、コラム形式でサラッと書かれていただけでした。

ただコラムの内容を見ると、そうせざるを得ない配慮みたいなものがあったのかもしれません。

サベージと離婚した後、エリザベスは当時人気のあったレックス・ルガーというレスラーと交際していたそうです。

2003年5月、そのルガーの自宅でエリザベスが死亡しているのが発見されました。

コラムでは「薬物による死去」のような記述だったと記憶しています。その薬物が遺体から検出されたのか、ルガーの自宅で薬物が発見されたのか、記載があったかは忘れました。しかしルガーは逮捕され連行されたと書かれていたのは覚えています。

後に判明しましたが、死因はどうやら鎮痛剤とアルコールの過剰摂取によるものだったそうです。

ルガーと交際していることも知らなかったし、ルガーが逮捕されたのも衝撃的でしたが、何よりもエリザベスが亡くなってしまったというニュースが短い文章だけで簡潔に綴られていたのはとても寂しく、哀しかったですね。

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