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旧北九州空港跡地から海上の新北九州空港までを徒歩で巡る

2013年4月20日

旧北九州空港跡地はJR下曽根駅の近くにある

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今回のスタート地点、JR下曽根駅の南口。昨年11月に参加した下曽根のウォーキング大会以来、約半年ぶり。

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下曽根駅前にある商業施設「ザ・モール小倉」。まだ北九州エリアにイオンモールがない頃、モールと言えばここか、山口県下関市にある「シーモール」だった。

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下曽根駅の反対側(北口)に移動。

ここから旧北九州空港の跡地を探す散策を始める。

史跡とは違って「ここが空港の跡地です」という石碑が立っているわけでもない。

Googleマップである程度の目星はつけたが、実際に現地に行かなければ分からないだろうと判断し、跡地がどこなのか詳しい下調べはしてこなかった。

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「下曽根二丁目」交差点を通過すると、右手に小高い丘のような斜面があった。斜面を上ってみると、あたり一面がドーンと土だらけ。

ちょうど写真の辺りに旧空港の建物があったらしい。あとで調べて分かったが、現地では何も分かっていなかった。

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道路の反対側には「九州労災病院」があった。

近くに地元住民らしき人がいたので、「ここって昔の北九州空港があった辺りですか?」と質問してみた。

「そうですよ〜」と笑顔で回答をくださった(ありがとうございました)。

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現在の北九州空港がオープンしたのは2006年(平成18年)3月16日。

2008年6月までは「新北九州空港」という名称で、それまではこちらの跡地にあった旧空港のほうが「北九州空港」という名称になっていた。

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旧北九州空港は、今から15年ほど前、仕事で東京へ出張する際に1回だけ利用したことがある。日本エアシステムのYSなんとか言う小さい飛行機に乗った。

それにしても、廃港となってから7年が経過してるのに、まだ更地が多いのは正直驚いた。もうすっかり商業施設か住宅地に変貌を遂げてるとばかり思っていた。

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「北九州空港跡地産業団地」という住宅地になるらしい。分譲開始されたのは最近ってことなのか。

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上からの航空写真を見てみると、ここが空港の滑走路だったことが大変よく分かる。

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新しい家の建築ラッシュになってるエリアもあった。今から新しい生活圏が出来上がっていくのだろう。

懐かしいはずなのだが、全然記憶に残っていない国道10号線

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曽根公園を縦断して南へ進む。静かで広い公園だった。

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県道25号線を延々と南東へ。交通量がものすごい道路なので、排気ガスのせいでノドをやられた。

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「バイパス朽網」交差点。ここは馴染みの交差点だが、風景が変わってしまっていた。

よく来ていた20年前、ここは三叉路だった。新北九州空港へ行く際の最短距離となる「朽網バイパス」まだ存在せず、上の写真だと左に進む道はなかった。

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当初は朽網バイパスを歩く予定だったが、懐かしかったので国道10号線に進むことにした。

懐かしいとはいえ、風景が昔とは全然違うので、見覚えのある景色がどこにもなかった。知らない街のような感覚で、なかなか新鮮でもあった。

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TOTOの小倉第二工場。ここは何度か仕事で来たことがあった。数少ない「記憶に残っている風景」だった。

苅田町の工場夜景は独身時代によく見ていた

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九州自動車道と北九州空港を結ぶ「東九州自動車道」。これも昔よく来ていた頃には存在しなかった道路。

この辺りで北九州市を抜け、京都郡苅田町(みやこぐん・かんだまち)に入る。

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苅田町の工場夜景で有名になった工場群が見え始めた。

とにかく夜景が大好きで、北九州市門司区の「関門橋」、若松区の「高塔山」と並んで、ここ苅田町の工場夜景は通った回数のトップ3に入る。

おそらく苅田町に最も多く来ていた。毎月来ていたかもしれない。

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トヨタ自動車九州・小倉工場。

福岡県は宮若市にトヨタの巨大工場があるのに加え、この苅田エリアにも小倉工場と苅田工場があり、トヨタ自動車の一大生産拠点となっている。

なお苅田町には日産自動車の巨大な工場もある。

周防灘を眺めながら連絡橋へと向かう

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周防灘(瀬戸内海)が見えてきた。ここからだと、まだ新北九州空港は見えない。

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工場群や倉庫群のエリアも通過し、風景に変化がなくなってきた。ただの1本道。

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海の向こうに空港が小さく見え始めた。肉眼で小さく認識できるくらい。デジカメ写真だと全然分からない。

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空港まで4kmもあるらしい。

連絡橋が強風で揺れまくり、恐怖を感じる

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空港と陸地を繋ぐ海上の橋「新北九州空港連絡橋」の始点。まだ名称に「新」が残っている。

橋だけでも2,100メートルあるらしい。長い。

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車道は上り坂になっているが、歩道は平坦な直線。行き止まりになる予感がムンムン漂っている。

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やっぱり行き止まり。

しかし前方に階段があった。なるほど、ここから車道と同じ高さまで上るということか。

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階段を上り、橋の上に出る。広場のようなスペースがあり、鉄製のベンチもいくつか設置されている。

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しばらく歩き続けるが、景色が全く変わらないので「自分は進んでいるのだろうか?」という不安感が漂い始める。

前方に見えている空港も全然近付いている気配がない。これが長距離ウォーキング、特に海や川など変わり映えしない景色の中を歩くときに襲われる精神的な問題。

ウォーキングに慣れていない人なら「いくら歩いてもキリがない、もう無理や〜」となりがちだが、慣れてくると考え方でコントロールできるようになる。

今回は歩きながら「いつまで歩くんやろ(笑)」と笑っていた。全長4kmと距離も分かっているのだし、歩いていればいつかは到着するのだ。

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橋の横をボートが通過していく。

海の向こうは、「新門司」と呼ばれるエリア。かすんでしまって良く見えない。

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橋の始点からの距離が書かれている。

始点からたったの156メートルで、残りが1,944メートルということらしい。歩行者の心を折る仕掛けが満載だが、ウォーキング愛好者はそんなことで心を折られない。

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緑色のアーチみたいな部分が近づいてくる。あそこが橋の中間地点になるのだろうか。

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始点から980メートル、残り1,120メートル。だいたい半分なので、中間地点ってことで正解みたい。

このあたり、風がとても強かった。海の上で遮るものがないのに加え、強風の注意報も出ていたくらいだから、自分も飛ばされてしまうのではないかと恐怖を感じるほどだった。

さらに、トラックが通過するたびに路面がグワングワンと大きく揺れ、これもなかなか怖かった。

あんなにフワフワと地面が浮き上がるウォーキングは初めてだった。とても気持ち悪い。

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空港周辺の建物が次第にハッキリと見え始めるが、まだまだ遠い彼方。

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橋も終盤。左にカーブを始める。

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空港の埋立地に入ってきた。

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連絡橋の終点に着いた。2,100メートル完了。

ここで摩訶不思議な現象が発生。

橋を歩いている時には「ハリケーンかよ!」と思うほどの猛烈な風に吹かれていたのだが、上の写真の「終点」地点を通過した直後、その風がピタッと止まった。

連絡橋を徒歩で渡ろうとする人を妨害してやろうと、強風を吹かせる仕掛けでも発動していたのだろうか。それとも魔物が棲んでいたのか。

橋を渡り終えた瞬間に風が止む奇跡に笑うしかなかった。

北九州空港エリアを歩く

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スタートから15km通過。信号より先が、再び北九州市になるらしい。

途中の部分だけが苅田町だってことか。初めて知った。

そういえば北九州市に再び入った途端、風がまた強くなり始めた。

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海の反対岸からずーっと見えていた「背の高い建物」の正体は「ホテル東横イン」。

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気温17度で風速9メートル。

潮風が気持ち良く、暑さは感じなかったが、連絡橋を歩いている時の暴風は本当にすごかった。

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さっきまで歩いていた連絡橋をホテル横から眺める。

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ようやく空港ビルが視界に入ってきた。

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空港の広い駐車場。平日昼間なのに半分以上は埋まってた。

ここに初めて来たのは、開港してから4ヶ月くらい経った頃。もう開港フィーバーも落ち着いた頃かなと思って初訪問したが、駐車場が満車で停めるまで時間がかかったのを覚えている。

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空港ビル前では鯉のぼりが舞っていた。

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ビル入口から中に入る。北九州空港に来るのは2年ぶり3回目。

過去2回は当然ながら車で連絡橋を渡った。「近い将来、徒歩でこの橋を渡ることになる」なんて夢にも思っていなかった。

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入ってすぐのところに立っている「銀河鉄道999」のメーテル。来る度に顔がやつれていってる気がする。

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チェックインカウンター。福岡空港で見る人数の多さとは比較にならないが、それなりに人がいた。

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2階展望デッキに行って休憩。

スターフライヤーの黒い機体が停まっている。しばらく待ったけど離陸も着陸も全然なく、バスの時間が来てしまったので帰ることにした。

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帰りには空港前のバス停からバスに乗り、

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JR朽網駅までバスで15分ほど。

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朽網駅からJRで下曽根駅まで駅1つ。乗ってる時間は3分ほど。徒歩だとあんなに遠かった空港までトータル20分ちょっとで着く。便利でラクチン。

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下曽根駅のモールに戻ってきた。

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下曽根駅から新北九州空港まで、歩行時間は3時間8分。歩行距離は16.61km。

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