50年ぶりに世に出た映像集
2021年、映画『ザ・ビートルズ: Get Back』が映像集として初めて世に出ました。
公式映画としては1970年の『レット・イット・ビー』以来となるので52年ぶり。ビートルズの本物の映像を使用したドキュメンタリー作品となると、『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK – The Touring Years』が2016年に劇場公開されていますから、5年ぶりとなります。
今回公開された『ザ・ビートルズ: Get Back』は、全世界のビートルズファンから熱狂的な歓迎を受けました。その理由の1つは「未公開映像が山盛りだったから」なんですけど、その他にも大きな理由があったのです。古くからのファンなら大半が知っている理由なんですけどね。
この記事では、『ザ・ビートルズ: Get Back』という映画に対し、特に古くからのファンが大喜びした理由について解説します。
解説の前に予告編を見て、体内の熱を上げておいてください。
ビートルズの活動期間中に制作された映画作品は5本
ビートルズがメジャーデビューしたのは1962年。そして解散を発表したのが1970年。活動期間は9年ほどです。
この活動期間中にビートルズが出演し、公開された映画作品は全部で5本あります。
ハード・デイズ・ナイト
1作目は1964年に劇場公開された『ハード・デイズ・ナイト』。日本での邦題は当初『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』という映画本編とは全く関係のないもので、これは有名な映画評論家・水野晴郎氏の勘違いから来たものでした。
その後も日本では長い間、このヘンテコな邦題で通っていたのですが、2001年に劇場で再上映された際、邦題も原題に近い現在のものに変更されています。
世界中でビートルズファンの大熱狂が始まっていた頃ですが、映画業界ではどうなるか未知だったための様子見か、1本目は白黒のモノクロ作品です。本国イギリスだけでなく日本でも映画は大ヒット。
ジョンやポールが映っていたスクリーンの部分をファンがハサミでカットして持ち帰ってしまうという意味不明なエピソードもありました。「最近の若いもんは」と言いますが、昔の人も大概だったことが分かります。
ヘルプ!
2作目は1965年に劇場公開された『ヘルプ!』。1作目はモノクロでしたが、大ヒットにより予算が大幅に増大したおかげで、この作品はカラー作品となっています。
1本目と同じく、こちら2作目も当初の邦題は『ヘルプ!4人はアイドル』と、余計なものが付いてました。この辺りの映画業界における邦題のセンスは50年前から現在に至るまで変化ありません。2007年にDVDが再リリースされた時、余計なものが削られて現在のものが正式タイトルとなりました。
1作目での演技が絶賛されたリンゴ・スターが2作目では主演扱いとなり、悪の組織に狙われたリンゴを他の3人が助けるというストーリー構成。コメディー作品としても大変素晴らしい完成度となっています。
予算増大によりビートルズのワガママが通り放題となり、メンバーが行きたいと希望を出した世界中のいろんなところでロケがおこなわれています。
マジカル・ミステリー・ツアー
3作目は劇場公開作品ではなく、本国イギリスでの「テレビ映画」として1967年に制作・放送されました。
ポール・マッカートニーが原案を考え、正式な脚本を作らず、出演者を1台のバスに乗せて各地を旅するという内容で、良く言えばドキュメンタリー風、悪く言えば支離滅裂な内容となっています。ファンは楽曲の演奏シーンなど楽しめる要素が沢山あるのですが、ファン以外は全く面白くないと思います。
ちょうどこの時期は「サイケデリック」がブームとなっており、作品自体も様々な色彩にあふれたカラフルな映像となっていたのですが、最初に放送されたイギリスBBCの映像は白黒のモノクロ放送でカラフル具合がゼロだったことも拍車をかけ、当時のイギリスでは酷評の嵐となってしまいました。いま観てみると楽しめるんですけどね。
イエロー・サブマリン
4作目は1968年に劇場公開されたアニメーション映画。ビートルズの4人は出演しておらず、登場するメンバーのキャラクターもプロの声優たちが演じています。ビートルズは楽曲を提供しているのみ。前年の1967年に死去してしまったマネージャーのブライアン・エプスタインが持ち込んだ企画で、ビートルズの面々はこのアニメ作品にあまり乗り気ではなかったのだとか。
大成功とは言えなかったものの、前作『マジカル・ミステリー・ツアー』の失敗の反動もあってか、映画『イエロー・サブマリン』は現在も高い評価を受けており、イギリスやアメリカでは子供たちが観るアニメ作品として愛され続けているそうです。
有名なエピソードとしては、ビートルズが解散した後、ジョン・レノンとオノ・ヨーコとの間に生まれたショーン・レノンがまだ子供だった1979年、この『イエロー・サブマリン』を観たショーンが父ジョンに「パパが歌っていたよ。パパはビートルズだったの?」と質問し、ジョンが「うん、そうだよ」と認めたという話があります。
ショーンの誕生後に「専業主夫」宣言をして音楽活動を停止していたジョンが、ショーンとのやり取りを経て音楽活動の再開を決意し、翌年の1980年に傑作「ダブル・ファンタジー」を生み出したのもファンの間では周知の事実となっています。
レット・イット・ビー
5作目は1970年に劇場公開された『レット・イット・ビー』。今回の記事の本題とも言うべき作品です。
映画『レット・イット・ビー』は現在観ることができない!
1作目から4作目はVHSビデオも発売されましたし、時代の変遷と共にいろんなテクノロジーが進化・発達して、映像も音声も楽曲も綺麗に加工され、後にBlu-rayやDVDも発売されたことで、最近ビートルズが好きになった新しいファンの方々でも50年前の映画を楽しむことが出来ます。素晴らしい世の中です。
しかし、5作目の『レット・イット・ビー』だけは観ることが出来ない!
それはなぜか。理由は単純明快で、Blu-rayやDVDがリリースされていないのです。
私自身、ファン歴は長くなりましたが、この『レット・イット・ビー』をフルで鑑賞したことは一度もありません。そもそもソフトがないのです。
実は昔、1980年代に『レット・イット・ビー』のVHSビデオが一度はリリースされたのだそうです。ビートルズ活動期の末期、マネージャーのブライアン・エプスタインが死去した後に就任したアラン・クレインという人がいて、この人が経営していた「アブコ・レコード」という会社がリリースしています。
しかし、このVHSなどの映像集はビートルズ自身の会社「アップル・コア」の許諾を得ていなかったため、すぐ販売中止となり、市場から姿を消したのだそうです。その後に市場で出回っていた『レット・イット・ビー』は海賊版だということになります。
昔々、1987年か1988年頃だと思うのですが、私が鳥取県から福岡県北九州市に移住して間もない頃、住んでたアパートの近くにあったレンタルビデオ店にフラリと入って映画を探していたら、『レット・イット・ビー』を見つけたことがありました。
その頃は上で説明した「VHSは出たけど販売中止になって海賊版がうんぬん」ということを知らない時期でしたから、もう素直にビックリ仰天でした。鳥取では1度もお目にかかったことがないのに、北九州ではレット・イット・ビーがレンタルされてる。さすが都会。北九州ってスゲー!
1週間後、『レット・イット・ビー』をレンタルしようと思ってお店に行ったら、なんとそのお店、閉店して消えてました。前回を遙かに凌ぐビックリ仰天でした。
その後、北九州市内のレンタルショップをいろいろ巡って探したのですが、『レット・イット・ビー』はどこにもありませんでした。「あの時にレンタルしておけば!」とめちゃくちゃ悔やんだのですが、その後に「あれは海賊版だったらしい」ということを知り、それなら仕方ないや、とあきらめていました。
『レット・イット・ビー』はネガティブなイメージばかり
まだ一度も観たことがない映画『レット・イット・ビー』ですが、概要は知っています。
1966年以降、一切のコンサート活動を停止したビートルズが1969年、久々にライブをしようということになり、そのために新曲を作ることになり、どうせなら楽曲を作詞作曲してリハーサルしたりする過程を撮影して、映画にしちゃおうぜ、という企画から生まれたのが映画『レット・イット・ビー』です。
映画監督はマイケル・リンゼイ・ホッグ。ドキュメンタリーとして撮影開始されたものの、いつものレコーディング・スタジオではなく、広くて閑散として陰鬱で無機質な映画撮影スタジオに長時間拘束され、作詞作曲したりアレンジを話し合ったり口論したりする様子を全て映画のカメラで撮影され続けることで、メンバーのストレスはどんどん溜まり、大きくなっていきます。
同時期にソロ活動も並行しており、そちらのほうが面白くなってきていたジョージ・ハリスンは、元々この企画(=楽曲作りを撮影したりライブを再開したりする案)に全く乗り気ではなく、やがて不満が爆発してしまい、ビートルズからの離脱を宣言するまで状況が悪化してしまいます。(その後、条件付きで戻ってきましたけれど)
このようにネガティブな要素もあり、映画本編の編集に笑える場面や明るい様子は少なく、陰鬱で暗い雰囲気が作品中に漂いまくっていたそうで、ドキュメンタリー作品ですから仕方ない側面もあるのですが、1970年に公開された際には散々な評価だったらしく、この年にビートルズが解散してしまったこともあり、
「ビートルズの解散ドキュメンタリー」
「ビートルズという巨大な船が沈没していく様子を見せつけられる」
「作品全体が暗くて物悲しい」
「オノ・ヨーコが5人目のビートルズのように振る舞っている」
「オノ・ヨーコのせいでビートルズは解散した」
などなど、ネガティブな印象ばかりが世間に広がってしまい、それは現在に至るまで語り継がれてきた『レット・イット・ビー』に対するイメージでもあります。
撮影箇所は、大きくまとめると3箇所ありました。
- トゥイッケナム・スタジオ(映画撮影所)
- アップル・コア内のレコーディング・スタジオ
- アップル本社の屋上(ルーフトップ)
メンバーがストレスを溜めている多くのシーンは「トゥイッケナム」での撮影時が多く、マイケル・リンゼイ・ホッグ版『レット・イット・ビー』はそのトゥイッケナムでのシーンに尺を多く取っているため、ネガティブな印象がとても大きいのではないかと想像しています。(実際に映画を観ていないので、あくまで想像です)
1995年に「アンソロジー・プロジェクト」が立ち上がり、ビートルズのメンバーや関係者たちがインタビューに応えてビートルズの活動期を振り返る映像集が制作されました。1995年の大晦日にテレビ朝日系列で放送され、その後「アンソロジー」というDVDボックスセットが発売されています。
この「アンソロジー」の中に、マイケル・リンゼイ・ホッグ版『レット・イット・ビー』の幾つかのシーンが収録されています。ジョージとポールの口論シーンや、メンバーがライブ会場について議論する様子、そして伝説の「ルーフトップ・コンサート」も一部だけですが観ることが出来ました。
というわけで、「1970年の劇場公開時に映画館で観た人」「1980年頃に一瞬だけリリースされたVHSビデオを観た人」、そして「アンソロジーのDVDボックスセットを買った人」、この人たち以外のビートルズファンは延々と『レット・イット・ビー』のシーンを観ることが出来ませんでした。
なぜマイケル・リンゼイ・ホッグ版『レット・イット・ビー』がDVDやBlu-rayでリリースされないのかは長年に渡りメディアでも取り上げられていましたし、ファンの間でも様々な議論がありました。
- ポール・マッカートニーがリリースに反対している説
- 生前のジョージ・ハリスンが猛反対していたという説
- オノ・ヨーコが反対している説
- ジョージの奥さん(=オリヴィア・ハリスン)が反対している説
いろーんな説があります。どれが本当なのかは知りませんが、「もうすぐリリースされるかもしれない」という飛ばし記事が出たと思ったらいつの間にか消え、ファンは無駄に期待しながら何十年という歳月を積み重ねたのです。
ピーター・ジャクソンがネガティブなイメージを覆した
何十年にもわたり延々と封印されていた、マイケル・リンゼイ・ホッグ版『レット・イット・ビー』。その封印を解いたのが映画監督のピーター・ジャクソンでした。
ピーター・ジャクソンといえば、『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』を作った名監督で、アカデミー賞の作品賞や監督賞も受賞しています。
そんなピーター・ジャクソンがいきなり、『レット・イット・ビー』のお蔵入り映像集を再編集して、新しいドキュメンタリー映画として公開するとメディアで発表した際、世界中のファンたちは狂喜乱舞しました。
特に古くからのファンは「長年ずっと観たいと願っていた、あのレット・イット・ビーの映像を遂に観ることが出来るんだ!(しかも未公開映像もある!)」と大喜びしたのです。これが今回の『ザ・ビートルズ Get Back』のリリースを知ってファンが大喜びした、もう1つの大きな理由です。
マイケル・リンゼイ・ホッグ版『レット・イット・ビー』が2020年に劇場公開50周年となるのを記念して、秘蔵映像などをドキュメンタリー作品として公開するのはどうかという案がアップル・コア社から出ており、ピーター・ジャクソンは2016年に、アドバイザーとして呼ばれたのだそうです。
しかし、自身も大のビートルズファンだったピーター・ジャクソンは、アドバイザーではなく「自分が監督をしたい」と申し出て、最初は断られたもののアップル・コア社からOKをもらい、倉庫で何十年も眠っていたマイケル・リンゼイ・ホッグ版『レット・イット・ビー』のために撮影された映像集、ボツにされたものも含めて150時間以上あったそうなのですが、これら全ての映像を1週間かけて全部観たのだとか。
ピーター・ジャクソン自身も当初は(他のファンと同じように)マイケル・リンゼイ・ホッグ版『レット・イット・ビー』に対してネガティブな印象を持っていたそうです。しかし秘蔵映像を観たことで、その印象がガラリと変わった、とメディアに語っています。
メンバー間でケンカばかりしていたり、いつも誰かが怒っていたり、オノ・ヨーコが悪目立ちしていたり、陰鬱な空気ばかりが漂っている、そんなウワサばかり聞いていたのに、全然そんなことはなかったと。
ネガティブな印象がどうしても強い『レット・イット・ビー』の空気感を踏襲するのではなく、編集でカットされていた映像を活かし、これまで持たれていた「ビートルズ末期は険悪だった」というイメージだけではない、解散直前でも彼らが団結していた事はあったし、ユーモアあふれる笑えるシーンもあったのだということを示すべきだ。
ピーター・ジャクソンはそう考え、解散直前でさえ彼らはこれほどまでに輝いていたのだというポジティブな側面を世界中に発信してくれた、それが『ザ・ビートルズ Get Back』なのです。
制作が完了した後、ピーター・ジャクソンはビートルズのメンバー本人たちから公開の承諾を得るため、ポール・マッカートニーとリンゴ・スターに映像を見せたのだそうです。ポールもリンゴも当然ながら公開を快諾したのですが、後にメディアで語った話によると「レット・イット・ビーにはネガティブな印象を持っていたから、今回の新作には驚いた」みたいなコメントを出しています。
出演していた本人たちがポジティブなシーンのことを忘れてたというのも面白い話ですが、それだけ『レット・イット・ビー』のネガティブなイメージは本人たちにも強烈に残り続けたのでしょうね。
延期!延期!中止!
2019年1月に「ビートルズの新しいドキュメンタリー映画が制作される」と発表され、翌年の2020年3月には、配給がディズニーになったこと、2020年9月にアメリカとカナダで先行して劇場公開されることが発表されました。
しかし、全世界で流行が拡大した新型コロナウィルスの影響により、ディズニーは2020年6月に「劇場公開を1年延期する」と発表。当初の予定だった2020年9月から、2021年8月公開予定となりました。
ところが2021年6月、ディズニーは驚愕の発表をします。あと2ヶ月後に迫ったビートルズ映画の劇場公開を取り止め、代わりに自分たちの配信サービス「ディズニープラス」で2021年11月に独占配信すると。
元からディズニープラスに加入していた人たちはきっと喜んだことでしょう。この発表を機にディズニープラスと契約した人もいるでしょう。
しかし、私はあくまで「映画館の大画面でビートルズの映画を観たかった」のです。配信サービスなんて知ったこっちゃない。猛烈に怒りました。同じように「劇場公開してから配信でいいのに、なぜ中止だ!」などと怒ったファンがSNSに多数いました。
ディズニープラスはディズニーやピクサーのアニメ作品だけでなく、マーベルのシリーズ作品群もあれば『スター・ウォーズ』シリーズの権利も獲得するなど、映画ファンには魅力的な配信サービスであることは認めます。ただし、ビートルズの劇場公開を中止したことだけは絶対に許さない。
ファンの怒りが届いたからなのかどうかは知りませんが、新作映画のうち「ルーフトップ・コンサート」の部分だけを抜き取った65分間の映像集が『ザ・ビートルズ Get Back : ルーフトップ・コンサート』というタイトルで劇場公開されました。
当初は全国のIMAXシアターのみで、2022年2月9日から2月13日までの5日間のみ限定公開という予定でした。私の住む福岡県では福岡市のキャナルシティ博多にあるIMAXシアター、ここ1箇所のみで上映されました。
これが大好評だったらしく、劇場公開の期間は何度か延長され、3月10日まで延長された映画館もあったし、キャナルシティ博多の映画館はさらに長く 3月17日まで延長上映されていました。
ルーフトップの映像を映画館の大スクリーンで観られる機会なんてもう無いでしょうから、絶対に観に行くぞ! と当初は思っていたのですが、やっぱり密閉された映画館、新型コロナの感染がどうしても怖く、結局は断念してしまいました。
DVDやBlu-rayも延期に次ぐ延期、そして…
配信サービスに加入しないならどうするか。これはもうBlu-rayのリリースを待つしかありません。配信サービスがあるからDVDやBlu-rayはリリースしないのではないかという気もしていました。
しかし2021年になって、Blu-rayとDVDの発売が発表されました。ひとまず安堵はしましたが、最初にAmazonで掲載された商品が「すべての特典が込みの超高額な価格設定」だったため、Amazonのコメント欄が「ふざけんな!」「こんな値段で買えるか!」といった罵詈雑言で大炎上。その後、基本的な特典のみ付いてる値段の安い通常版も発表されて沈静化はしました。
Blu-rayの発売も、確か当初は2021年の年末だった気がするのですが、2022年2月に延期。さらに2022年6月に延期。さらに何の発表もなく2022年7月に延期と、なんかもう延期ばかりで慣れちゃってました。
2022年7月に入り、「どうせまた延期なんでしょ?」とあきらめ境地でいたのですが、
7月12日、突然我が家に『ザ・ビートルズ Get Back』が届きました。発売日の前日だというのに。正直、ビックリしました。大喜びじゃなくて、ビックリ。
パッケージ写真にはニヤリとしました。これはニクい演出。ファンの方々なら間違いなく嬉しい画像になってます。
シングルのヒット曲を集めたベスト盤で、前期の「1962-1966(通称:赤盤)」、後期の「1967-1970(通称:青盤)」という、2種類のベスト盤があります。レコードもめちゃくちゃ売れたけど、同じパッケージデザインでCDも出ています。
映画『ザ・ビートルズ Get Back』Blu-rayとDVDのパッケージ写真は、前述したベスト盤「赤盤」と「青盤」の合成写真になっています。どちらもイギリス・ロンドンに当時あったEMI(=ビートルズが契約していたレコード会社)の本社ビルで同じ場所、同じ構図から撮影されたもの。
赤盤のほうは1963年、デビューアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」のジャケットで使用するため撮影された写真。青盤のほうは1969年、未発表アルバム「ゲット・バック」のジャケットのために同じ場所で撮影された写真です。
中にはBlu-rayの3枚セットと特典が入っています。
ひとまず中身はここまで確認しました。仕事が忙しすぎて映画本編を鑑賞する暇がなく、特典で何が入っているのかすら見ていません。
鑑賞したらまた何か記事を書こうと思っています。