「紫川十橋」について
北九州市小倉北区の中心部を流れる二級河川「紫川(むらさきがわ)」。
1990年に「紫川マイタウン・マイリバー整備事業」というプロジェクトが開始され、個性的な10個の橋が架かりました。これらを総称して「紫川十橋」と呼びます。
今回、この10個の橋をすべて散策してきました。
端から端まで歩くと片道約2kmほど。橋を渡るなどして寄り道しても、3kmほど歩けばすべて踏破できます。
かつては陸軍の連絡橋だった

「鉄の橋」と名付けられた紫川橋は、北九州市小倉北区の中では大手町エリアと馬借エリアの間に位置する橋です。

紫川橋は以前まで「陸軍橋」という名称でした。
紫川マイタウン・マイリバー整備事業により陸軍橋はリニューアルされ、平成10年(1998年)10月に完成。その際に「鉄の橋・紫川橋」と名付けられたようです。

「陸軍施設の連絡のための陸軍橋が架けられている」と記された文献が残っているそうです。
小倉城の周辺には、明治・大正時代に使われたという大砲(四年式十五珊榴弾砲)や、「第十二師団司令部」の正門も残っています。
その司令部に武器弾薬などを運ぶために、ここ陸軍橋が架けられたのかもしれませんね。

「鉄の街・北九州」「ニューインダストリアル」というテーマで紫川橋はリニューアルされました。
弓状に曲がったアーチがとても印象的。曲げ加工や溶接など、この橋には鉄に関する様々な技法が用いられているのだそうです。だからこその「鉄の橋」なのです。
紫川橋周辺の風景

紫川橋の東側は、風景としては特別何もありません。
道路を直進すると、左手に北九州市立医療センターがあります。さらに直進すると、北九州モノレールが頭上を走る県道266号線に繋がります。

紫川橋の西側は、道路の右手に広大な勝山公園が広がっています。
道路の左手奥に見える白い建物は小倉北区役所。ちょうどその正面あたりには、勝山公園の敷地内に開通させたトンネルがあり、北九州市役所や小倉城があるエリアに最短距離で移動できます。
そのトンネルが無かった頃の車は、勝山公園の周囲をグルリと遠回りしない限り小倉城方面には行けなかったので、かなり不便だったでしょうね。

紫川橋の北側は、中央に「太陽の橋(中の橋)」が見えています。紫川橋とは少し距離があります。
太陽の橋の左手には、リバーウォーク北九州や北九州市役所、さらに小倉城の天守閣も見えています。
太陽の橋の右手にはマンション「小倉タワー」やホテルクラウンパレス小倉が建っています。

紫川橋の南側は、中央に「風の橋(中島橋)」が見えています。
左手にはTOTO本社工場群、右手には北九州都市高速があります。