「紫川十橋」について
北九州市小倉北区の中心部を流れる二級河川「紫川(むらさきがわ)」。
1990年に「紫川マイタウン・マイリバー整備事業」というプロジェクトが開始され、個性的な10個の橋が架かりました。これらを総称して「紫川十橋」と呼びます。
今回、この10個の橋をすべて散策してきました。
端から端まで歩くと片道約2kmほど。橋を渡るなどして寄り道しても、3kmほど歩けばすべて踏破できます。
北九州市役所や小倉城に近い太陽の橋

「太陽の橋」と名付けられた中の橋は、整備事業が始まるよりも前に存在していた橋です。
「紫川マイタウン・マイリバー整備事業」を機に橋の道幅を広げる工事などでリニューアルされ、平成4年(1992年)5月に現在の橋が完成しました。

橋の西側のたもとには「洲浜ひろば」についての案内板が立っています。
古絵図によると江戸時代の末期頃は、この辺り一帯は干潟や洲が広がっていました。
そこで川の整備にあたっては、自然が感じられる親水性のある空間として、昔の姿をイメージして「洲浜ひろば」をつくりました。

太陽の橋周辺はキレイに整備されており、河川敷の散策道も広くて歩きやすく、南側には水上ステージもあり、憩いの場としても活用されています。

紫川十橋の中では「石の橋(勝山橋)」の広さが際立っているのですが、太陽の橋も勝山橋と同じくらいの広さです。車道も片道2車線あるし、なにより歩道がとても広い。歩行者にはとても助かります。
北九州マラソンのスタート地点でもある

2013年から開始された北九州市の市民マラソン「北九州マラソン」は、北九州市役所の前がスタート地点になっています。
しかし参加者がものすごく多いため、スタートを待つ列が太陽の橋を越え、旦過エリアまで伸びている光景がテレビ中継などで毎回確認できます。
ちなみに太陽の橋は、毎年1月に北九州市で開催されている「選抜女子駅伝北九州大会」でもゴール手前1km地点としてコースに含まれています(ゴール地点は小倉城)。

北九州マラソン、今年で10回目の開催となるんですねえ。すっかり市民に定着した感があります。
私はヒザとカカトが悪いせいでジョギングができず、ウォーキング専門なので、マラソン大会には参加したことがありません。
ウォーキングがOKなのなら参加したいんですけど、なんせ応募数がとんでもないと聞きます。まずは当選しなければなりません。
歩道に並ぶ「マカロニ星人」

太陽の橋・北側の歩道には、ひまわりの絵がモザイクで描かれています。太陽の橋と呼ぶにふさわしい絵ですね。
ちなみに北九州市の市花は「つつじ」と「ひまわり」です。

同じく北側歩道の高欄は、北九州市を囲む山々の稜線をイメージして作られているそうです。

太陽の橋で有名なのは、上の写真にある謎のオブジェ。
グラフィックデザイナーの福田繁雄氏が制作したオブジェで、「宇宙七曜星の精」という正式名称があるものの、ほとんどの人はその正式名称を知りません。
大半の人は、頭の形がそのまんまなので「マカロニ星人」と呼んでいます。「ペンネ星人」とか「ちくわ星人」と呼ぶ人もいるそうです。

マカロニ星人は全部で7体。いずれも北側の歩道に連なっています。

マカロニ星人は冬季になると靴下を履いたりもします。北九州市民の優しさが分かるというものです。
太陽の橋周辺の風景

太陽の橋の東側は、「太陽の橋東」交差点の南西にホテルクラウンパレス小倉、北西にマンションの小倉タワーがあります。
写真の左側、薄茶色の建物は、「代々木ゼミナール」が2015年に閉校した後、「九州医療スポーツ専門学校」がここに移転しています。
写真の右側には井筒屋が経営する巨大書店「クエスト小倉店」。その奥には、2022年に2度の火災が発生して甚大な被害を被り、復旧を目指している旦過市場があります。

太陽の橋の西側は、右手に北九州市役所、左手には勝山公園があります。

勝山公園の中央にある緑色の建物は、北九州市立中央図書館。映画『図書館戦争』のロケがおこなわれたことでも有名です。


太陽の橋の北側は、中央に「水鳥の橋(鷗外橋)」が見えています。
鷗外橋の左手にある黄色や赤色のカラフルな建物が巨大商業施設「リバーウォーク北九州」。
鷗外橋の右手にあるのが「小倉井筒屋」の本館と新館です。

太陽の橋の南側は、中央に「鉄の橋(紫川橋)」が見えています。
橋の右手に見える河川敷には無料休憩スペースがあり、お昼時には昼食を摂っている市民の方々が多数いらっしゃいました。
また、イベントなどに利用される水上ステージがここにもあります。