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【紫川十橋】勝山橋(石の橋):かつては路面電車が走った都心の橋

2023年2月13日

北九州市小倉北区の中心部を流れる紫川(むらさきがわ)には、合計10個の個性的な橋が架かっており、それら10個の橋を総称して「紫川十橋」と呼びます。

今回は紫川十橋のひとつ、勝山橋(愛称は「石の橋」)について写真と共に詳しく解説します。

なお、紫川十橋のすべてをまとめたページも作成しています。紫川十橋が誕生した由来や各橋の解説などを掲載していますので、よろしければそちらもご覧ください。

紫川十橋の全まとめ
常磐橋
紫川十橋:北九州市小倉北区、紫川に架かる10個の個性的な橋

北九州市小倉北区の中央を流れる紫川には10個の個性的な橋が架けられており「紫川十橋」と呼ばれています。10個すべての橋を徒歩で巡り撮影してきた写真と共に、各橋の周辺にある観光スポット情報も交えて紹介します。

石造りに改築された勝山橋

勝山橋(石の橋)全景
勝山橋(石の橋)全景

「石の橋」という愛称を持つ勝山橋は、紫川マイタウン・マイリバー整備事業が始まる以前から川に架かっていた、歴史のある橋です。

橋の通る道路が「勝山通り」であることから、橋の名前も勝山橋になっています。

リバーウォーク北九州のすぐ横に架かる橋
リバーウォーク北九州のすぐ横に架かる橋

歩道には石が敷き詰められ、車道の幅も広くて立派な勝山橋。

現在の橋は平成12年(2000年)8月に完成したのですが、元々は木造だったのだそうです

1911(明治44)年に九州電気軌道(現在の西鉄)の路面電車が開通した当時の勝山橋は木造で、同年9月の開通記念花電車が運行された際にはイルミネーションが点灯されました。

勝山橋は常盤橋とともに、京町・魚町地区と室町地区という旧小倉市の東西市街地を結ぶ橋梁であり、1931(昭和6)年には路面電車の増便などの理由から石造に改築されました。

引用:路面電車と勝山橋 | We Love Kokura

NHK北九州のニュースに頻繁に登場する

NHK北九州放送局が入居する薄茶色の建物
NHK北九州放送局が入居する薄茶色の建物

大型商業施設「リバーウォーク北九州」の最東端(川沿い)には薄茶色の建物があり、4階と5階にはNHK北九州放送局が入居しています。

リバーウォーク側から見た勝山橋
リバーウォーク側から見た勝山橋

特に気候関連で、北九州市に猛暑・台風・強風・積雪などが発生した際、その様子を伝えるNHKのニュースでは上の写真のような構図の映像が高い確率で流れます。

理由は簡単で、NHK北九州放送局のすぐ前だから。職場から外に出てすぐ目の前を撮影すればいいだけですから、取材に行く手間が省けますもんね。

橋の南側歩道にある太陽光発電ルーフ
橋の南側歩道にある太陽光発電ルーフ

橋の南側歩道には、屋根のついた「太陽光発電ルーフ」が設置されています。

近くにある北九州市水環境館の電力は、ここで発電された電気を使用しているのだそうです。雨天時には雨宿りもできて、なかなか便利なルーフです。

昭和期には路面電車が走っていた

勝山橋を含む道路は昔、西鉄電車の運営する路面電車が走っていました

道路の中央を路面電車が走り、線路の両脇を車が走ったのですが、その両脇ともに以前は一方通行だったのです。

私が北九州市に移住してきた頃、この道路はまだ路面電車が運行されており、勝山橋周辺の道路は怖くて走れませんでした。

勝山橋を含む砂津〜黒崎間の路線は1992年(平成4年)に廃止され、2000年(平成12年)には全線が廃止され、路面電車は北九州市から姿を消しました。

上の動画は1992年(平成4年)に撮影された映像です。

動画の4分05秒から、路面電車が昔の勝山橋を渡る様子が映っています。

まだリバーウォークも存在せず、勝山橋も現在とは全然違う形であることが映像から分かります。

勝山橋、周辺の風景

勝山橋・東側の風景

小倉井筒屋・本館
小倉井筒屋・本館

勝山橋の東側は、「勝山橋東」という交差点があります。

交差点の角に建つ茶色の建物は「小倉井筒屋」の本館

交差点の反対側の角には、2000年に開館した北九州市水環境館があります。(写真には写っていません)

勝山橋・西側の風景

リバーウォーク前の横断歩道
リバーウォーク前の横断歩道

勝山橋の西側は、道路(勝山通り)の左側に「リバーウォーク北九州」の施設群が連なっています。手前の黒い建物から、奥にある黄色の建物まで、すべてリバーウォークです。

勝山通りを直進し、「西小倉駅前」交差点で右折すればJR西小倉駅に着きます。

勝山橋・北側の風景

すぐ近くに常磐橋がある
すぐ近くに常磐橋がある

勝山橋の北側は、紫川十橋のひとつ「常磐橋(木の橋)」がすぐ近くにあります。

常磐橋の奥に見えているのは、山陽新幹線の高架です。

勝山橋・南側の風景

勝山橋・南側の風景

勝山橋の南側は、中央に白色の橋が見えます。紫川十橋のひとつ、「鷗外橋(水鳥の橋)」です。

鷗外橋の右手に見えるのは北九州市役所。左手の茶色い建物は小倉井筒屋の本館、その右隣りに建つ白い建物は小倉井筒屋の新館です。

井筒屋本館の前、川沿いに建っている白い建物群は、飲食店やスポーツ用品店などが並ぶモールのようになっており、その地下には水環境館があります。建物前の水面には水上ステージも設置されています。

市役所と井筒屋を除けば、紫川周辺の風景は30年前と比べて劇的に変わりました。

以前は猛烈に汚かった紫川の水質も整備と共に改善されました。川底の様子は水環境館で見物することができます。

平成19年度(2007年)、国土交通省による都市景観表彰の「美しいまちなみ賞」において、紫川十橋をはじめとする小倉北区の紫川エリアは「美しいまちなみ大賞」を受賞しています

「紫川十橋」散策シリーズ

常磐橋
紫川十橋:北九州市小倉北区、紫川に架かる10個の個性的な橋
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