折尾駅北口、暫定ロータリーがお目見え
JR折尾駅の新駅舎をようやくこの距離感で正面から撮影する日が来た。ずいぶん待たされた。
前回ここに来た時(=2022年3月)、駅の改札口から外に出てすぐの場所はロータリー工事のため柵で覆われており、今回写真を撮った場所には立ち入ることが出来なかった。
駅の正面口を出ると、以前まであった柵が撤去され、すぐ前のロータリーにアクセスできるようになった。以前は旧北口の仮駅舎(=プレハブの改札口)が建っていた辺り。
駅北口のロータリーは、ひとまず外周部分だけがコンクリート舗装され車が通行できるようになっただけで、中央部分は舗装されておらず土がむき出しになっており、まだまだ完成には程遠い状態。
ということで、ここから折尾駅をグルリと一周、反時計回りに徒歩で巡りつつ、2022年8月現在の様子を写真で紹介していく。
なお、前回(=2022年3月)に来た際の写真を過去記事にて紹介している。今回の写真と見比べてみて工事の進捗がどういう感じなのか、興味のある方は是非ご一読いただければ幸い。
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折尾駅・鷹見口が遂に閉鎖。最終日に現地を散策(2022年3月)
JR折尾駅の別駅舎として利用されていた鷹見口が2022年3月11日をもって廃止。たまたま前日に折尾駅へ行ったので、鷹見口周辺を散策してきました。
北口と旧東口を繋ぐ車道は封鎖され、現在は通行禁止
北口暫定ロータリーの東端。ここからロータリーが始まる。前回来た時、このあたりは全く舗装されていなかった。車道だけでなく、現在は降車場も整備されている。
降車場では「ここは駅の利用者を降車させる場所です」「長時間の停車はご遠慮ください」という旨の音声アナウンスが延々と繰り返し流されている。しかし停車している車はおそらく全て「誰かを迎えに来た車両」らしく、どの車両も長時間停車していた。
これでは本来の用途である「折尾駅から電車に乗りたい人をここで降ろす」車を邪魔していることになる。常態化するようなら将来的には何かしらの取り締まりが実施され、利用が厳しくなるかもしれない。
ロータリー入口のすぐ右側には暫定的な出口がある。ロータリーをグルッと一周して、ここに戻ってくる。道幅はまだ狭く、出口も狭いため、利用者は運転に気を付けなければならない。
おそらく正式なロータリーが完成したら、この出口ももう少し広くなり、利便性も向上するはずである。向上してもらわなければ困る。
ロータリー入口のすぐ左。以前はここから直進し、高架下をくぐって旧東口へと抜ける車道があったのだが、現在は封鎖されていた。北口と旧東口を車で往来するルートは消滅したことになる。
折尾駅前の国道199号線、「折尾駅北口」交差点付近。道路の拡張工事は前回来訪時から変化なし。片道2車線化はまだまだ時間が掛かりそう。
北口の外周部分はコンクリートで舗装されたが、中央付近はご覧のとおり、まだ土だらけ。
この角度から写真を撮って気付いたが、以前は「JR福北ゆたか線(若松線)」と「JR鹿児島本線」が駅舎内で立体交差していた折尾駅は、JR福北ゆたか線の高架工事が完了したことで、現在は新駅舎を中心として、左(鹿児島本線)と右(若松線・福北ゆたか線)に扇型のように広がっているのが分かる。
これが北口に建設中の駅前広場の完成イメージらしい。骨格は既に完成しているので、あとは舗装と整備待ち。
旧西口の高架下に「オリオンテラス」がオープン
折尾駅の北側、「折尾四丁目」交差点付近。折尾駅前広場の完成イメージによれば、ここには「学園大通り広場」というものが作られるらしい。現時点でそれらしき予兆は全くない。
駅舎の裏手にあたる道路。JR鹿児島本線とJR福北ゆたか線、2つの高架が並んでいるところ。
鹿児島本線側の高架下に今年、新たな公共施設がオープンした。
名称は公募の結果、「オリオンテラス」に決定した。かつて折尾駅の旧東口にあった「オリオンプラザ」という建物が折尾駅周辺のシンボルだったこともあり、「オリオン」という愛称を継承している。
2022年5月に開業し、「折尾まちづくり記念館」や図書スペース(=八幡図書館折尾分館)、自主学習が出来る会議室スペースなどで構成されている。
旧東口に車で行く唯一の方法は旧西口経由
高架下を通過して南へ進むと、折尾駅の旧西口跡地がある。改札口は廃止されて撤去され、ホームの屋根の一部だけが残っている状態。
道路の右側には東筑軒の本社がある。北九州の駅弁として有名な「かしわめし」を販売している会社で、折尾駅や直方駅に立ち食いうどん店がある。こちら本社でもうどんを食べることが出来る。
旧西口にあった線路は撤去され、現在は旧東口と往来できる連絡路が暫定的に設置されている。上の写真は歩道。
こちらが車道。北口と旧東口とを繋ぐ車道が現在は封鎖されているため、旧東口に車で行くのであれば、この連絡路が現時点では唯一のルートとなる。
ちなみに、この連絡路も将来的には廃止され消滅するのではないかと予想している。それはなぜか。
将来的な折尾駅の完成イメージ図には、北口だけでなく旧東口のイメージも紹介されている。この図には幾つか、今まで知らなかったことが記載されていた。書き出してみると、
- 北口の左上部分には「学園大通り広場」が建設される(前述したとおり)
- 旧東口には路線バスのバス停やバス待機所が建設される
- 旧西口と旧東口との連絡路は将来廃止され、「南側広場」が新設される
- 旧東口バス停から一般道への連絡路が南側に新設される
旧東口には路線バスの停留所やバス待機所が建設される
てっきり路線バスのバス停は北口に設置されるのだと思っていたが、完成イメージ図には旧東口にバスターミナルらしきものが建設されると解説されている。
北口のロータリーはタクシー乗り場と、一般車両の降車場だけになるということか。ちなみに北口は「タクシー乗降場」と書かれているのでタクシーに乗るのと降りるのと両方できるようだが、旧東口には「タクシー降車場」とあるので、こちらは降りる専用になるらしい。
つまり、旧東口からタクシーには乗れず、乗りたいのなら北口に回るということなのか。
旧西口と旧東口との連絡路は将来廃止され、「南側広場」が新設される
旧西口と旧東口とを繋いでいる「現時点で唯一の連絡路」は、直進ではなくS字のような形で敷設されているため、「これはおそらく暫定的な道路なんだろうな」と予想していたのだが、やはりその通りだった。
連絡路は将来的に廃止・撤去され、そこには「南側広場」というものが建設されるらしい。「広場」なのだから車が往来するわけはない。
なお、いろいろ調べていて分かってきたのだが、どうやら旧西口や旧東口は将来的に統合されて「折尾駅・南口」という呼称になるようである。なので「南側広場」はもしかすると「南口広場」になる可能性もある。
旧東口バス停から一般道への連絡路が南側に新設される
旧西口からの連絡路が廃止・撤去された後、バスやタクシーはどこを通るのだ? という謎が発生したものの、完成イメージ図にその答えが載っていた。旧東口は今後どうなるのだろうという予測が全然つかなかったのだが、今回完成イメージ図を見てその予測が出来るようになった。
折尾駅南口を出発したバスは、そのまま南に少し進んでから西側へ折れ、高架下を通過して国道199号線方面へと向かう新ルートが建設されるようである。
新しい連絡路の建設予定地には現在、多くの飲食店が建ち並んでいる。これらは折尾駅再開発により立ち退きとなるのは随分前から言われていることだが、飲食店群の撤去が終わった後で道路を整備するということだったのか。なるほど。
どこまでの規模で新道路が拡張・新設されるのかまでは分からないが、現時点で存在している「ねじりまんぽ(旧西鉄折尾駅高架跡、鉄道遺構)」「旧東口の自転車置き場(少し高台にある、かなり広い駐輪場)」もいずれは撤去されるのではないかと予想している。
「ねじりまんぽ」だけは遺して欲しいなあ。
折尾ロイヤルビル(高松産業ビル)が解体されていた
旧東口の改札所があった場所。かつてはここが旧折尾駅舎の正面入口だった。前回(=2022年3月)に訪問した時は、まだ高架下に柵が残っていた。今回見てみると柵は全て撤去されている。
前述したとおり、北口と旧東口とを往来できた車道は封鎖されている。左側にある歩行者専用道は残っており、歩行者は旧東口と北口とを往来できる。
今後この辺りも工事がどう進むのかは分からないが、高架下なので夜になると暗いのが難点。
高校生も通学でここを利用するし、変質者が出没するなど事件が発生しなければいいのだが、と少々危惧している。もっと明るい連絡路にしてあげて欲しい。
旧東口の改札口があった辺り、新々堀川のすぐ脇を歩いていて、「あれ?」と違和感。確かここにはビルがあり、大きな樹もあったはずなのだが…。
ちなみに大樹は上の写真だと空き地の手前の角、雑草が生い茂っている辺りにあったはず。
ここには「折尾ロイヤルビル(高松産業ビル)」という建物があったのだが、南口再開発のため2022年5月頃に解体されてしまったらしい。
旧線路、そして鷹見口の駅舎も遂に消滅した
現在の高架化されたJR福北ゆたか線が開通する前、旧線路が通っていた踏切の跡地。前回訪問時には、まだ踏切や旧線路が残っていた。
写真の正面にあるのが自転車置き場。右側には「ねじりまんぽ」の高架跡(現在はトンネル)が見える。
前回訪問から5ヶ月が経過し、「さすがに踏切の遮断機はもう撤去されているよなあ」と思ってここに来たら、遮断機どころか線路まで撤去されていた。ビックリした。
こちらは反対の「黒崎・戸畑・小倉」方面。やっぱり線路はない。
それどころか、正面少し遠くに以前なら見えていたはずの「鷹見口」の駅舎や乗り場が消えてしまっている。あちらも撤去・解体されてしまったらしい。
今回は時間がなかったので、散策はここまで。旧鷹見口がどんな風になってしまったのかは個人的にも興味あるので、また写真を撮って紹介しようと思っている。