「紫川十橋」について
北九州市小倉北区の中心部を流れる二級河川「紫川(むらさきがわ)」。
1990年に「紫川マイタウン・マイリバー整備事業」というプロジェクトが開始され、個性的な10個の橋が架かりました。これらを総称して「紫川十橋」と呼びます。
今回、この10個の橋をすべて散策してきました。
端から端まで歩くと片道約2kmほど。橋を渡るなどして寄り道しても、3kmほど歩けばすべて踏破できます。
初回散策では見失っていた「月の橋」

「月の橋」と名付けられた宝来橋は、紫川十橋の中では「水鳥の橋・鷗外橋」と「太陽の橋・中の橋」の中間あたりに位置しています。
月の橋は、紫川十橋の1つではあるものの、厳密には紫川に架かる橋ではありません。
そのことを知らず、初回の散策では最北の「海の橋・紫川大橋」から最南の「音の橋・豊後橋」まで、紫川に沿ってすべての橋を巡り、写真を撮ってきたのです。
散策を終えて帰宅し、写真を整理しながら記事の下書きをしている最中に気付きました。
いくら数えても、紫川十橋が9つしかない。紫川十橋なのに9つ。間違いなく北から南まで全ての橋を巡ったはずなのに、1つ足りない。
もしかして、紫川十橋のうち1つは取り壊されたのか? とも考えました。
しかし、10個目の橋は存在していました。単に場所を見落としていたというオチだったので、後日あらためて散策しに行ってきました。
宝来橋への行き方

鷗外橋の記事でも紹介しましたが、鷗外橋の東側には歩行者用信号があり、正面には小倉井筒屋の本館(左側)と新館(右側)があります。
ここを右折します。

南に向けて進みます。左手には井筒屋の新館、右手には紫川。歩いている道は通称「紫川さくら通り」と呼ばれています。
井筒屋の営業時間中は、道路の左車線に井筒屋の駐車場待ちをしている長蛇の車列ができています。駐車場から出てくる車もあるので歩行時には注意してください。

井筒屋の駐車場を通過するとすぐ、宝来橋に到着します。目の前には九州医療スポーツ専門学校のビルが建っています。元々は代々木ゼミナールだったビルです。
橋面が隆起しているわけでもなく、高欄の柵が特別高いわけでもない、普通の道路のような場所にある橋なので、言われてみないと橋だとは気付かないかもしれません。
鷗外橋の東側(小倉井筒屋の前)からは徒歩2分で着きます。
紫川の支流・神獄川に架かる橋

宝来橋は紫川十橋の1つではありますが、紫川ではなく、紫川の支流・神獄川に架かっている橋です。
初回散策時は、紫川の河川敷をひたすら歩いて橋を巡っていたため、宝来橋だけは通っていませんでした。(だって紫川十橋というくらいなんだから、紫川に架かってる橋を順番に巡っていけば10個全部通ると思うじゃないですか)
神獄川(かんたけがわ)は小倉北区足原2丁目にある池が水源らしく、三郎丸小学校、北九州メディアドーム、足立中学校、アートホテル小倉ニュータガワ、旦過市場などの横を流れながら紫川に流れ込んでいます。

宝来橋の四隅の欄干には宝船の絵が描かれています。北東の欄干の上には打ち出の小槌のオブジェが乗っかっています。
宝来橋周辺の風景

宝来橋の北側は、小倉井筒屋などの商業施設がズラリと並んでいます。
紫川の再開発により、紫川沿いにはキレイな商業施設がずいぶん増えました。

宝来橋の南側は「太陽の橋東」交差点。ここを右折してすぐの場所に太陽の橋があります。
右側に見えるのはホテルクラウンパレス小倉。

宝来橋の東側は、前述したとおり神獄川が流れています。
正面には丸和小倉店が見えています。そのすぐ横が旦過市場の入口になります。
川の右手は九州医療スポーツ専門学校が建っています。

宝来橋の西側は、少し奥に河川敷遊歩道のデッキがあり、歩行者専用の橋も架かっています。その橋の下が神獄川と紫川の合流地点になります。

歩行者専用橋から紫川の向こう岸を眺めると、(右から順に)鷗外橋、リバーウォーク北九州、小倉城、北九州市役所などの建物群が一望できます。とても良い景色。

歩行者専用橋を南に進んですぐの場所には太陽の橋があります。徒歩で1分もかからない距離です。

上の写真は、鷗外橋から撮影しています。
写真の中央付近が河川敷遊歩道デッキの歩行者専用橋。橋の下が神獄川と紫川の合流地点になります。
右手には太陽の橋が見えています。宝来橋は太陽の橋と鷗外橋の中間あたりに位置する、というのが上の写真からも分かります。