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北九州無法松ツーデーマーチ40kmウォーキング闘歩記(前編)

2012年9月26日

あくまで位置づけは「100kmウォークの前哨戦」だった

10月初旬に開催される「行橋~別府100kmウォーク」の参加申込をした際、郵送されてきた書類に同封されていたのが、今回参加してきた「第6回北九州無法松ツーデーマーチ」の参加申込書。

北九州市の市制50周年と、長崎街道開通400年を記念したウォーキング大会とのことで、5km、10km、20km、40km、そして50kmと5つのコースが設定されていた。

最初は50kmに挑戦しようかとも思ったが、最終的に申し込んだのは40kmコース

100kmウォークに挑戦するんだから、事前に長距離を歩いておかなきゃ、という前哨戦的な気持ちで参加を決めたのだけど、これまで私が参加したウォーキング大会の中で最長距離は18km

それがいきなり50kmってのはちょっと無謀な気がしたので、少し控えめに40kmを選んだ。いきなり100km挑戦ってのが一番無謀だとも思ったし。

ただ一つだけ気になってたのは、足の状態。

4年ほど前から両足のカカトに持病を持っていて、長時間立ちっぱなしだったり歩き続けたりすると痛みがヒドくなり歩けなくなる。

衝撃を吸収してくれるクツを普段から履くように心がけ、最近はウォーキングをしててもそれほど気にならなくなったのだけど、ここ1ヶ月ほどウォーキングで10km以上を歩く度にカカトが痛むようになってきてた。

2日前に福岡市街を歩き回った時も、実は帰りの電車でかなり痛んでた。そこだけが気がかり。

大群の中に混じってスタート

この日は朝4時起き。家を出ると、まだ外は真っ暗。最寄りの駅には駅員がまだ来ていなかった。

JRで小倉駅まで行き、バスでスタート地点の勝山公園まで移動。

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↑到着したのがAM6:30。スタートが7:30なので、まだ余裕がある。

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↑この大会は22日だけでなく、翌日の23日も開催された。私は22日だけの参加だったけど、配布された参加者名簿を見ると両日とも50kmを歩くという人が結構いた。スゴイわ。私には考えられん。

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↑事前申込完了済みの参加者が連なる列に私も並ぶ。参加者の皆さん、みんな体型がすごくスマート。かなりの距離を歩いてらっしゃるんだろうなー。それに比べて私のデブっぷりときたら……。

皆さんの体型や姿勢を見るだけで「歴戦のツワモノ」的なオーラが出まくっている。

渡されたゼッケンに氏名と参加距離をマジックで書き込み、リュックにピンで留める。いろんな人のゼッケンを見ると「22日50km、23日50km」って人が本当にいる。しかもその人たち、行橋~別府100kmウォークの対策を互いに話し合っている。

2日で100km歩いて、2週間後にまた100km歩くんだよ。バケモノだよね。しかも1人や2人じゃなくてワンサカいるんだから。私もその領域まで行ければいいのだけど、足が…。

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↑朝日が昇って間もない時間帯の北九州市役所と小倉城。

受付が終わり、ひたすらストレッチに励む。トイレに行ったが特に便意を催さなかったので手だけ洗って出た。後で再び行こうとしたらトイレ前が大行列になってた。

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↑ステージで開会セレモニーが始まった。終盤の準備運動タイムで様々なストレッチを教えてもらった。勉強になった。

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↑AM7:30、いよいよスタート。大群衆が一斉にアーチをくぐっていく。私は人混みが嫌いなので最後尾で準備運動しながらノホホンと待ってた。

歩道が参加者で埋め尽くされる異様な光景

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↑スタート直後は群衆の中に混じりながらノロノロと歩く。参加者が多過ぎて追い抜くことなど出来ない。

これまで参加してきたウォーキング大会はいずれも、厳密なスタート時刻は設定されてなくて、好きな時間に行って受付すれば良かった。大勢の人と同じタイミングでスタートすることもあったけど、ここまで大群衆なのは経験したことがない。

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↑狭い歩道になると完全に参加者だけで埋め尽くされてしまう。他の通行人には迷惑だったろうな…。

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↑3kmを過ぎた辺りから、ようやく少しずつ集団状態が崩れてきた。遅い人、普通の人、速い人、各々の速度に応じた小さなグループが形成されていく。やっと自分のペースで歩けるようになった。

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↑いつも参加しているウォーキング大会は、参加者が「速い人1:普通の人2:遅い人7」という感じの割合(あくまで私の主観)。でも今回は私と同じか、私よりも速い人が大勢いた。

自分の速度に合ったペースメーカーになり得る参加者がワンサカいたのが、とてもありがたかった。後ろについて歩き、遅いようなら抜いて次のペースメーカーを探す。これを繰り返すことでペースが保てる。自分より速い人を無理に追いかける必要はない。

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↑ペースメーカーどころか、ちょっと油断していると集団に置いていかれる。いつもの大会だと、ペースメーカーを探しつつ追い抜き続けるといつの間にか自分だけ、ってのが多いから、今回の前半は歩きやすかった。

大勢が同時スタートする大会は初めてだったので、自分のペースが乱されるかもな~と予想してたが、最初の数キロを過ぎれば全然そんなこともなく、むしろペースに合った人さえ見つければ快適に歩ける。

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↑スタートから8km地点。「いのちのたび博物館」や「スペースワールド」などがある八幡東区の東田エリアに入った。

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↑こんなとこにも「長崎街道」として整備された歩道があるのかー。

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↑8.3km地点に第1チェックポイントが設置されていた。目の前には「東田高炉記念広場」の高炉が見える。

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↑右側にはスペースワールドの観覧車なども見える。

AM9:10、チェックポイントでスタンプを押してもらい、バナナを1本貰ったので食べる。朝から何も食べてないし、何も飲んでなかったのでちょうど良かった。

マイカップ持参の人に水を支給していた。マイカップを持ってくるなんて全然知らなかったので、水はスルー。まだノドもそれほど乾いてないし、疲れてもいない。足のストレッチを少しだけしてから出発。

八幡西区は馴染みの道が多かった

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↑市立八幡病院の横を通過。左手には皿倉山の雄姿が見える。

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↑八幡西区に入る。私自身、スピードをかなり上げていたので一人旅になってしまい、ペースメーカーが誰もいなくなってしまった。一人になるとペースが落ちてしまうので、なんとか次の集団に追い付こうとして、さらにペースが上がる。

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↑ここは今年春の黒崎編で歩いた道だ。この道も旧長崎街道。

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↑「くまで商店街」を抜ける。ここも黒崎編の時に歩いた旧長崎街道。

黒崎エリアを歩いている時、ソフトバンクショップの店員から電話が入る。前日に機種変更したiPhone5のプラン説明が間違ってましたというお詫びと訂正の電話。説明がサッパリ分からなくてイライラ。その間に後ろから大勢の集団に追い付かれた。

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↑「曲里の松並木」をひたすら進む。集団のスピードに合わせて一緒に歩こうかとも思ったが、少々ペースが遅かったので一人一人抜いていく。人数多かったので、ちょっと大変だった。

前回の黒崎編では「曲里の松並木」を抜けてから黒崎駅方面へと折り返したのだが、今回はそのまま直進。北九州市の端っこに向けてひたすら進む。

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↑15km地点を通過。八幡西区の交通拠点ともいえる「引野口」。西日本の各地に行ける高速バスの停留所があり、都市高速の入口がある。私も以前、引野口から高速バスで通勤してた。JRなどの鉄道が近くにないのだけ残念。

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↑片道2車線への拡張が進む旧200号線(現:国道211号線)の下り坂。歩道が広いので歩きやすい。

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↑19km地点を通過。都市高速の小嶺インター近く、ボウリング場の前に延びる上り坂を進む。

AM11:20、第2チェックポイントである八幡西区の「上石坂公園」に到達。ここで距離は20.8km。今回のコースでは北九州市の最も西の端にあたる場所で、ここが折り返し地点となる。

スタンプを押してもらい、ここでもバナナを1本貰った。ノドが渇いたけどマイカップを持ってないので水はスルー。

とても小さな公園の至るところに参加者が座り、休憩をしている。私も石階段に座り休憩。

クツを脱ぎ、靴下を新しいものに履き替える。汗でムレたままの靴下で歩き続けると水ぶくれになる、と某サイトに書かれていたので、折り返し地点で履き替えようと決めていた。

靴下を脱ぐ時点で、両足のカカトが痛い。脚の他の箇所は全く問題ないのだが、カカトだけが痛くて仕方ない。入念に何度もストレッチしたりマッサージしたが、痛みは取れない。

歩いた距離は既に20kmを越え、自己最高も更新。この折り返し地点に来るまで、「あと何km」という残り距離の事は一切考えないようにしていた。

距離の表示板を見ても、「まだ何km残ってる」ではなく「よっしゃ、何km歩けたぞ」とだけ考えた。

しかし、足が痛すぎて「まだ半分か…」「あと20kmも歩けるんだろうか…」と心がどんどん弱気になっていく。

正直、リタイアを考えた。嫁に電話して車で迎えに来てもらおうかとも。

立ち上がり、また足のストレッチをしながら、邪念を振り払うよう努める。さあ後半だ。あと20km歩けばゴール。ここまで20km歩けたんだから、同じことをもう1回くり返せばいいじゃないか。

公園で30分近く休憩してから、後半に向けて歩き始めた。前半とは比較にならないほど苦しくて辛い道中になるかもな、と覚悟しつつ。

実際、その通りになったんだけど。

後編へ続く

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