紫川十橋:小倉北エリアに架かる10の橋
今回のスタート地点、JR西小倉駅。小倉北区の大型商業施設「リバーウォーク北九州」の最寄り駅である。
個人的には西小倉駅というと、駅前にあるライブハウス。ちょうど自分がバンドを組んでいた学生時代にオープンし、何度かライブをしたことがある。30年以上経った現在も営業しているらしい。
リバーウォーク北九州の横、国道199号線を東に進む。
リバーウォーク北九州を通過し、紫川に架かる勝山橋(石の橋)を渡る。
小倉北エリアの紫川には10個の橋が架かっていて「紫川十橋」と呼ばれているらしい。今回のウォーキング大会ではそのうち3つの橋を渡る。
「石の橋」から見える南側の景色。紫川に架かっているのは鴎外橋(水鳥の橋)。橋の左に建っているのは「小倉井筒屋」。左側の茶色い建物が本館で、中央の白い建物が新館。
本館と新館の間にある通路では、西島秀俊が主演したドラマ版『MOZU』の市街地爆破シーンが撮影されている。
映画ロケ地の多い北九州市
「勝山通り」と呼ばれる国道199号線、井筒屋の前を通過。
この道路は昔、路面電車が走っており、しかも一方通行だった。免許を取ったばかりの若葉ドライバーにとってこの周辺を運転するのは難易度が高く、いつも相当の緊張感を強いられたのを思い出す。
鍛冶町の飲食店街を巡った後、堺町公園から進路を西に変える。
堺町公園前の道路「小文字通り」は、水谷豊や反町隆史が出演した映画『相棒 -劇場版IV-』のロケ地としても有名。映画撮影のため300メートルの道路を12時間封鎖し、3000名のエキストラと共にパレードのシーンが撮影された。
北九州市は「北九州フィルム・コミッション」という団体のご尽力により、多くの映画ロケ地誘致に成功。「映画の街」として業界からの評価も高いと言われている。
北九州モノレールの線路に沿って南下し、香春口三萩野駅を通過。
「三萩野」交差点で右折し、国道3号線を西へ進む。
この辺りもずいぶんと風景が変わった。黄金市場(こがねいちば)の外れには「餃子の王将」がオープンしていた。(調べてみると2020年7月にオープンしたらしい)
TOTO本社の横を通過。敷地内には「TOTOミュージアム」が建設され、2015年8月にオープンしている。
TOTOミュージアムの隣りにはTOTOショールームが移転。以前のショールーム跡には現在「福岡トヨタ北九州本店」が建っている。
「貴船橋東」交差点を右折し、紫川に沿って北上した後、「紫川橋(鉄の橋)」を渡る。
紫川橋から見える風景。前方に見える橋は「中の橋(太陽の橋)」。後ほど渡る。
勝山公園の芝生広場を西へ向かって横断。正面には北九州市立中央図書館が見える。
北九州市立中央図書館は、岡田准一や榮倉奈々が主演した映画『図書館戦争』のロケ地となっている。
城郭と近代施設が混在する風景。右から順に「北九州市役所」、「リバーウォーク北九州(黄色や赤や黒の建物群)」、そして「小倉城」。
勝山公園の一角にある、原爆犠牲者慰霊平和祈念碑(慰霊碑)。右側には長崎県の浦上天主堂にあった「長崎の鐘(アンジェラスの鐘)」の複製がある。
1945年(昭和20年)8月6日の広島に続き、8月9日には長崎に原子爆弾が投下され、多くの戦争犠牲者を出した。当初、8月9日に原爆を投下する第一目標は、とても巨大な兵器工場や製鉄工場を有していた小倉市(現在の北九州市)だった。
しかし8月9日当日の小倉市上空は悪天候のため視界不良で、投下直前になって第二目標の長崎に変更されたという史実がある。
このため北九州市には慰霊碑が建立され、毎年8月9日には原爆犠牲者を慰霊する平和祈念式典が開催されている。
小倉城前から進路を東に変え、中の橋(太陽の橋)を渡る。北九州マラソンのスタート地点でもある。
中央に見えるベージュっぽい建物は以前「代々木ゼミナール」だったはずなのだが、知らぬ間に「九州医療スポーツ専門学校」という名前に変わっていた。
調べてみたら2016年4月にこちらへ移転したとのこと。もう6年も前だった。
今回、紫川に架かる橋を3度も渡っていることからお察し頂けるかもしれないが、小倉北区の土地勘がある人なら今回の写真を順番に眺めていて「どこを歩いてんだ?」と思われるかもしれない。
今回は東へ西へ行ったり来たりで、大変ややこしいコース設定となっている。
旦過市場の火災現場は規制解除された
「旦過交番前」交差点で右折し、旦過市場の南側入口へと迂回する。
2022年4月19日の未明に発生した旦過市場の大規模火災により、市場北側・約40店舗が被災し、営業不能となった。
火災被害のなかった市場南側の店舗は火災の数日後から営業を再開している。
今回のウォーキング大会は、火災が発生する以前からこの日にコース開催が発表されており、旦過市場の中を歩くコース設定になっていた。
火災発生により旦過市場を通ることはないと思っていたが、ちょうどこの日の午前9時から火災があった区画の通行規制が解除されたので、我々ウォーキング参加者も旦過市場の中を歩けるようになった。
旦過市場の南側は営業を再開しており、ウォーキング参加者が多数訪れたこともあって以前と変わらない風景だった。
ただ数回ほど、なんともいえぬ焦げ臭い匂いを感じた。
市場の半分を過ぎた辺りから、市場通路の右側、火災被害の大きかった店舗前に銀色の柵が設置され、立入が出来ないようになっていた。
この辺りから通路の右側はすべて被災したのだと思われる。通路の左側は被害を免れ、営業している店舗もあった。
全焼で建物内部が焼失したところもあったり、アーケード天井部分が黒く焦げている箇所もあった。
何度もテレビのニュースで見たから知っていたとはいえ、実際に現場を眺めてみると衝撃が大きかった。歩くのを中断し、呆然と火災の爪痕を眺めていた。
100年以上も続き、「北九州の台所」として市民や観光客に親しまれた旦過市場の一部が、こんな風に焼失したというのは信じられない。
この旦過市場は火災が発生する前から再開発計画が進行中だった。どのくらいの期間が必要なのかは分からないが、今回被災した店舗を含め、より一層発展した旦過市場が市民を迎えてくれるよう、心から祈るしかない。
そんなことを考え、気を取り直してウォーキング再開しようと北側入口へ向かおうとしたら、ものすごい至近距離からテレビカメラに撮影されていた。めちゃくちゃビックリして、焦って逃げた。
上の動画はRKB毎日放送で、至近距離から撮影していたのは確かNHKのカメラ。どちらにも写っていなかった。良かった。
小倉北区でオフ会があった際に何度か訪れたことがある「角打ち丸和前ラーメン」も今回の火災で被害に遭っていた。店舗屋上にある大きくて黒い看板が何度もニュース映像に写っていた。
現在は屋台で臨時的に営業されているとニュースで見た。店舗が再開されたら必ず訪れて、またあの味を堪能したいと思っている。
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角打ち丸和前:旦過市場横、お酒の後にも満足の本格豚骨ラーメン
今回紹介するのは北九州小倉北区にある「角打ち丸和前ラーメン」。夜の小倉でラーメンと言えば旦過の屋台が有名なのですが、今回はすぐ近くにある店舗に行ってきました。
北九州市民の一人として、旦過市場の復興を心から願ってます。
コレット閉店からセントシティ開業へ
旦過市場を抜け、道路の反対側にある魚町銀天街を進む。
そういえば、魚町銀天街でも少し前に大きな火災があったな、と思い出した。2014年に発生し、11店舗が被災した、と当時のニュース記事に書かれていた。
魚町銀天街から1本東側の路地。アーケードはないけれど、様々な飲食店が建ち並んでいて好きな区画。
JR小倉駅の南口。20年くらい前までの小倉駅しか知らない人たちは、現在の小倉駅の全容を見たらブッたまげるのではないだろうか。そのくらい小倉駅も変わった。
元々は1993年に「小倉そごう」として開業したが、そごうの破綻により閉店し、以後「玉屋」「伊勢丹」「井筒屋」「コレット」と変遷。
コレットが2019年2月に閉店し、2021年4月からは「セントシティ」として営業が開始されている。
そのセントシティのすぐ前、小倉駅の横にドーンとそびえ立つのが「ガーデンシティ小倉」。2019年9月に開業し、地上8階から24階まではマンションとなっている。
小倉駅のコンコースを抜けて南口から北口へ移動。
小倉駅北口のペデストリアンデッキ上にあるキャプテンハーロック像。近くには「銀河鉄道999」のメーテルと鉄郎の像もある。
商業施設「あるあるCity」の1階広場がウォーキング大会のゴール地点だった。ウォーキング総距離は8.3km。