上村敏行商店は期間限定でラーメンスタジアムに出店している
福岡市博多区の大型商業施設「キャナルシティ博多」、その5階にある「ラーメンスタジアム(愛称:ラースタ)」は全国各地のラーメン店が出店し、様々な味を楽しむことができます。
今回は「上村敏行商店」というお店に立ち寄ってみました。
福岡でラーメン関連の記事を執筆され「ラーメンライター」としても有名なライター・上村敏行さんと、福岡の有名豚骨ラーメン店「らーめん二男坊」がコラボした店舗で、2012年3月16日にオープン。当初から期間限定での出店だと発表されています。
訪問する前、上で書いた「コラボ店」であることや、その他の情報を全く知らない状態でした。単純に「油そばというものを食べてみたい!」という欲だけで、予備知識もなく訪問しています。
この記事後半で店長・梅本二郎さんへのインタビューを載せていますが、そのあたりの事情も含めてお読みいただければ幸いです。
福岡ではまだ馴染みが薄い「油そば」
上村敏行商店は、ラーメンスタジアムでは四代目となる特別区画「ラーメン特区」として出店されています。
「汁なし麺は自由」というコンセプトのもと、福岡の麺類における新ジャンルとして油そばを定着させるべく、福岡初のNO SOUP専門店として出店されたと解説に書かれていました。
油そばは、まだまだ福岡では馴染みの薄い食べ物です。これは前述した解説にも書かれていますし、また店長の梅本さんご自身もそうおっしゃってました。
豚骨ラーメンの人気店が、あえて「汁なし」の専門店で福岡のグルメ界隈に宣戦布告したわけですから、これは食べないわけにはいきませんよね。
上村敏行商店は店長さんも女性店員さんも元気がよくてフレンドリー
上村敏行商店の店舗前に到着し、券売機で食券を買おうと思ったのですが、ラーメンスタジアムにある他店舗の券売機とは仕組みや表示が少し異なっていて、買い方が分からず戸惑ってしまいました。
すると店内から女性店員さんが出てきて、食券の買い方を明るく丁寧に教えてくれました。助かりました。
店内に入ると、先ほどの女性店員さんと、厨房で料理を作っている店長さんらしき男性から「いらっしゃいませえ!」と元気な声。もうこれだけで「食べに来て良かった」と思えます。
元気満点の接客、大好きです。単に大きな声を張り上げるだけではなく、しっかりお客さんの顔を見て、元気にあいさつしながら満面の笑顔で迎えてくれる。これだけで味への期待度がアップします。
今回訪問したのは平日の夜、ラーメンスタジアム全体が閉店する1時間ほど前でした。そのため、上村敏行商店の店内にはお客さんが一人もおらず、私ひとりだけ。
忙しい時間帯がようやく終わり、閉店間際でリラックスした頃だったのかもしれず、そんなところに入店しちゃったのは少し申し訳なくもありました。
しかし、他にお客さんがいない時は店長さんや店員さんとコミュニケーションが取れるチャンスでもあったりします。
店内の席に案内され、厨房の中にいる店長さんを見たら、めちゃくちゃ笑顔だったんです。
もうその笑顔にやられてしまいまして、おもわず唐突に「店長さんの写真、撮らせてもらっていいですか」と、料理の注文よりも先に撮影をリクエストしてしまいました。大変失礼いたしました。
店長さん(以降「梅本さん」と表記します)、「いいですよ〜」と笑顔で快諾してくださいました。
私の横にいた女性店員さんも笑いながら「撮ってあげてください!」と後押し。店員さんから撮影を後押しされるとは思わなくて、笑ってしまいました。
お二人のやり取りが大変明るく、それが接客にも出ていて、とても心地良かったです。
店長・梅本さんを撮影した流れで、横にいた女性店員さんにも「写真いいですか?」と依頼。
「ええ? 私もですか!」と高い声を出してビックリされてましたが、すぐに快諾をいただきました。お二人ともありがとうございました。
写真撮影だけでなく、当ブログへの写真掲載も許可をいただいています。
油そばのおいしい食べ方、三箇条
今回注文したのは、油そばの肉増し。700円。
券売機で食券を買う際、女性店員さんに「大盛りもありますよ!」と元気よくオススメされたのですが、初めてなので様子見ということで、今回は普通の量にしました。
油そばのおいしい食べ方が紹介されていました。
- 器の底から、よく混ぜる!混ぜる!
- たっぷりタレをからませて、どんぶりの底から麺を食べる!
- 「食べる豚骨」を溶かしながら、味の変化を楽しむ!
3つめにある「食べる豚骨」については、後ほど写真つきで紹介します。
店長・梅本さんへのインタビューというか雑談、前編
料理の到着を待つ間、作業の迷惑にならない範囲で、梅本さんにインタビューしました。
インタビュー内容も当ブログへの掲載許可をいただいています。
3ヶ月限定出店とのことですが、具体的にはいつまで営業されるのですか?
ここは6月いっぱいまで営業してます
3ヶ月で卒業(閉店)されるというのは残念であり、寂しいですね。
もともと「上村敏行商店」という店舗をどこか別の場所に構えてらっしゃるんですか?
いや、私はジナンボウなんですよ
ん? ちょっと会話が噛み合っていないぞ。事前に情報収集をしていなかったのもあり、この話を聞いて
「オーナーさんが上村敏行さんで、この人は息子さん(次男)という意味かな」
と頭の中で考えていました。
そこでも営業してるんですけどね
梅本さん、そう言ってからラーメンスタジアム中央フロアの方向を指差しました。
その先にはラーメンスタジアムに出店している「らーめん二男坊(じなんぼう)」のお店が。
ああ!らーめん二男坊のことですか!
はい、そっち(二男坊)の店長もやってるんですよ
そうだったんですか! 知りませんでした
二男坊のほうもよろしくお願いしますね!
二男坊さんは2回行って食べました、おいしかったです
おお〜!ありがとうございます
油そばというジャンル、実際に営業してみてどんな感じですか?
やっぱり普通の豚骨ラーメンと違って、油そばはそれほど浸透してないというか馴染みがないとは思いますね
いろいろ新しいことにチャレンジしたい気持ちがあって、今回は油そばをやってみよう、ってことになったんです
「油そば肉増し」を実食!
油そばが到着しました。「肉増し」を注文したこともあって、上に乗ってる具が盛り沢山。
麺の上に乗ってる2個の固形物が「食べる豚骨」になるんですね?
はい、もともとラーメン用として仕込んだ豚骨スープを固めているものです
器の中で一緒にかき混ぜると、麺の温かい温度で溶けて、麺や具材にスープが馴染むようになってます
ここで女性店員さんが「こちらに無料でトッピングできる具材も用意しておりますので、よろしかったらどうぞ~!」と教えてくれました。
カウンター席の右端に無料トッピングのコーナーがありました。これはなかなか面白い。自分好みに味をカスタマイズできちゃうんですね。
紅しょうが、おろしニンニクなど定番トッピング品の他に、マヨネーズ、かつお節、柚子胡椒、なんとカレー粉まであります。
今回私がチョイスしたのは、「柚子コショウ」「かつお節」「紅しょうが」の3つ。結果的にこのトッピングは大正解でした。
「おいしく食べる3箇条」に書かれていたとおり、まずは麺をひたすら混ぜます。
麺の太さは普通。スープがないのもあるし、食べごたえという意味でもこの太さがちょうどイイと感じました。
夢中で混ぜていたら、固形スープの「食べる豚骨」も完全に溶けて、なんとも言えない食欲をそそる香りが漂い始めます。
一口目、最初に食べた感じは、少し炒めた焼きそばという感覚。少し甘めのしょうゆダレが主張しています。
食べ進むにつれて固形豚骨スープの味が効き始め、つけ麺のような食感に変わってきます。そしてトッピングした柚子胡椒が豚骨スープにめちゃくちゃ合います。
一口、また一口と食べる度に、大げさではなく本当に味覚が「感動!」とうなり始めます。これは旨い。
夢中で食べ続けていたため、店長さんにインタビューすることをすっかり忘れていました。
店長・梅本さんへのインタビューというか雑談、後編
黙々と油そばを食べていたら、店長・梅本さんから逆に質問されてしまいました。
北九州のラーメン店、どこがお好きですか?
ん〜、たくさんあります、たとえばA店とか
梅本さん、A店のことはご存知なかったみたいです。
最近だとB店も好きですね、ご存知ですか?
B店、私も大好きなんですよ、最近行って食べてきました
でも、もう少しで閉店されちゃうんですよ、あのお店
そうみたいですね、私もウワサを聞いて、どこかのブログ記事で確認しました
む? どこかのブログ記事。もしかして、うちのブログだったりして。
そのブログ、どんなブログでした?
忘れちゃいましたけど、『B店 閉店』で検索してすぐ出てきました
もしかすると、そのブログ、私のだったりして(笑)
え〜? B店の記事書かれたんですか?
はい、実は今けっこうアクセス多い記事なんですよ
そうなんですか! 私が見た記事、そうかもしれないですね
このとき、そのB店のレビュー記事はGoogle検索で3位でした。梅本さんが読まれた記事、うちのブログの記事だったら嬉しいんですけどね。
梅本さん、そして女性店員さんとお喋りしながらも箸は進み、油そばを完食しました。どんぶりの「NO SOUP」という文字が良いですね。
店内の雰囲気、店長さんや店員さんのお人柄、そしてもちろん油そばの味、すべてに大満足しました。お礼を言って店を出て、満たされたお腹と心で北九州に帰りました。ごちそうさまでした。
公式サイトらーめん二男坊
「上村敏行商店」「らーめん二男坊」のトリコになりました
以前から「らーめん二男坊」の豚骨ラーメンも数回いただいていたのですが、「上村敏行商店」の初訪問で店長・梅本さんとお話しをさせてもらったことで、お人柄も含めてお店が大好きになりました。
以降、「上村敏行商店」と「らーめん二男坊」には何度も足を運び、いくつか記事を書いています。
ステルスマーケティングでもありませんし、店舗側の回し者でもありません。単なるファンとして紹介しています。
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【閉店】上村敏行商店:今回はジャンキーな「まぜそば」をいただく
キャナルシティ博多のラーメンスタジアムに期間限定でオープンした「上村敏行商店」。前回訪問時は「油そば」を食べたのですが、今回はもうひとつのおすすめ品「まぜそば」を食べてきました。
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【閉店】上村敏行商店:3ヶ月期間限定営業、最終日が迫る
キャナルシティ博多の「ラーメンスタジアム」で3ヶ月限定営業中だった「上村敏行商店」。6月10日をもって閉店と発表されました。1ヶ月ぶりに通院で博多に行けたので今回も立ち寄ってきました。
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らーめん二男坊 博多王:最強の油そばと店長さんの言葉に感動@ラースタ
今回紹介するのは、ラーメンスタジアム内にある「らーめん二男坊 博多王」。店舗リニューアルしてから初訪問となったのですが、以前に別店舗で提供されてた油そばがメニューにあったので歓喜。店長さんとも1年ぶりの再会となりました。
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【閉店】西江商店+らーめん二男坊:まぜそばコラボ店が博多デイトスに進出
今回紹介するのは、2014年7月末にオープンした「西江商店+二男坊」というお店。キャナルシティ博多のラーメンスタジアムで堪能した絶品まぜらーめんを博多駅でも食べられるようになりました。
追記:上村敏行商店は閉店しました
上村敏行商店は当初の告知のとおり、2012年(平成24年)6月10日でラーメンスタジアムを卒業(閉店)しました。
私の住む北九州市にはラーメンの有名店が多数あります。その中でも特にオススメできるお店を厳選し、別記事にまとめました。参考にしていただければ幸いです。
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福岡グルメで代表的な物の一つが「豚骨ラーメン」。私の住む北九州市にも美味しいラーメンを提供してくれる名店が多数あります。県外出身ながら北九州市に移住して30年を超えた私が、これまで食べ歩いてきたラーメン店の中でも特にオススメな店舗を紹介します。