8年前は存在しなかった「夢の大橋」
今回のスタート地点、JR鯰田駅。読みは「なまずた」。
鯰田駅をスタートするウォーキング大会に参加するのはとても久しぶり。帰宅してから調べたら、前回歩いたのは2014年。8年前だとは驚いた。そんなにも時間が経っていたとは。
JR鯰田駅のすぐ前に、遠賀川河川敷へ下りる階段がある。河川敷を歩いてゴールのJR新飯塚駅まで歩くというコース設定は8年前と変わっていない。
遠賀川河川敷をしばらく歩くと、前方に橋が見えてくる。8年前、2014年にここを歩いた時、あの橋はまだ建設中のため架かっていなかった。
2014年2月の鯰田ウォーク記事に、建設中だった当時の様子を写真に収めている。
2014年ウォーキング大会開幕、快晴の飯塚市街地を散策【鯰田ウォーク】
2014年2月22日、飯塚市を歩いてきました。(JR鯰田駅→旧伊藤邸→本町商店街→嘉穂劇場→麻生大浦荘→JR新飯塚駅)
8年前には存在しなかった橋を渡る。名前は「夢の大橋」というらしい。
橋の上から遠賀川を撮影。右手の河川敷にはウォーキング大会参加者が連なっている。
上の写真、右上の方角にスタート地点のJR鯰田駅がある。
「夢の大橋」は片側2車線の広くてキレイな橋だった。直進すると自衛隊の飯塚駐屯地や笠城ダム、さらには宮若市の千石峡や力丸ダムへと続いている。
朝ドラ「花子とアン」放送時の賑わいが懐かしい
旧伊藤伝右衛門邸に到着。
明治・大正・昭和初期に炭坑で財を成した豪商、伊藤伝右衛門(いとう・でんえもん)の邸宅跡。庭園は国の名勝に、邸宅は国の重要文化財に、それぞれ指定されている。一般公開されているので中に入ることが出来る(有料)。
2014年にNHKで放送された朝ドラ『花子とアン』で、吉田鋼太郎が演じた嘉納伝助は、伊藤伝右衛門がモデルとなっている。
8年前に参加したウォーキング大会は、まさにその『花子とアン』が放送中だった時期で、旧伊藤伝右衛門邸も大変賑わっていた。聞いた話では2014年の観光客は例年の3倍に増えたらしい。
朝ドラ「花子とアン」で超有名になった旧伊藤伝右衛門邸を再訪問【鯰田ウォーク】
2014年10月26日(日)、飯塚市を歩いてきました。(JR鯰田駅→旧伊藤伝右衛門邸→納祖八幡宮→本町商店街(旧長崎街道)→千鳥屋本家→東町商店街→白蓮歌碑→芳雄橋→JR新飯塚駅)
旧伊藤伝右衛門邸を通過し、再び遠賀川の河川敷に下りる。
飯塚市は遠賀川に架かる橋がとても多い印象。河川敷を歩いていると次から次へと橋が来る。
前方に見えているのは川島橋。今回渡った「夢の大橋」が完成していなかった8年前は、この川島橋を渡って遠賀川の反対岸に移動したのを覚えている。
夢の大橋と川島橋の中間付近に、柳原白蓮の歌碑がある。刻まれている碑文は白蓮の直筆なんだとか。歌碑の左側には解説が刻まれた別の石碑もある。
おもひきや 月も流転の かげぞかし わがこしかたに 何をなげかむ
晩年に、わが身をふりかえり、月の満ち欠けと自分の一生を思い合わせて「わがこしかたに何をなげかむ」と強く生きる覚悟を表した歌です。
柳原白蓮は、元は伯爵令嬢で、25歳の時に政略結婚のような形で「筑豊の炭鉱王」伊藤伝右衛門に嫁ぎ、東京から筑豊・飯塚に来ている。伝右衛門は当時50歳。25歳差。
朝ドラ『花子とアン』で仲間由紀恵が演じた葉山蓮子は、柳原白蓮がモデルとなっている。
飯塚市の市街地が徐々に近付いてくる。
前方に見えるのは「新飯塚大橋」。国道200号線飯塚バイパスが通っている「飯塚大橋」とは別の橋。とにかく橋の多い街である。
ちなみに、すぐ脇を流れる川はこの辺りから、遠賀川ではなく穂波川になっている。穂波川は上の写真より少し手前の地点で遠賀川と合流している。
新飯塚大橋と芳雄橋の中間辺り(芳雄橋に近い方)に、再び柳原白蓮の歌碑がある。
遠賀川 小暗き中に 銀色の 光りは長く 夜は明け染めぬ
遠賀川は、うす暗い中にも川面は銀色に輝き、夜が明けていく風情を詠った歌です。
飯塚市には今回紹介した2つ以外にもう1つ、柳原白蓮の歌碑がある。穂波川の河川敷をさらに南下し、芳雄橋、東町橋を通過して、木製の橋がある付近に3つめの歌碑がある。
2014年10月に参加したウォーキング大会の記事では、3つめの白蓮歌碑を紹介している。
芳雄橋の横にある階段を上り、堤防上の道路に出る。
「筑前六宿」すべてを訪れてみたい
市街地に入る。右に見える大きな建物は「西鉄飯塚バスターミナル」。8年前のウォーキング大会参加時は旧飯塚バスセンターが取り壊され、何もない状態だった。
長崎街道のルートをそのまま継承している「本町商店街」と「東町商店街」を進む。
小倉と長崎を結び、江戸時代の主要幹線路だった長崎街道。その宿場町跡は福岡県内に6箇所ある。
- 黒崎宿(北九州市八幡西区)
- 木屋瀬宿(北九州市八幡西区)
- 飯塚宿(飯塚市)
- 内野宿(飯塚市)
- 山家宿(筑紫野市)
- 原田宿(筑紫野市)
これら6つの宿場町は「筑前六宿(ちくぜんむしゅく)」と呼ばれている。
黒崎・木屋瀬・飯塚の3つはウォーキング大会で何度も歩いている。しかしあとの3つ(内野・山家・原田)は訪れたことがない。
残り3つの宿場町跡を訪れ、筑前六宿を制覇したいという願望は数年前から持っている。実現させねば。
毎年3月、飯塚市は「ひいな祭り」と言って、各地で伝統あるひな人形を展示する催しがある。こちら「千鳥屋本家」も奥にある別館でひな人形が展示されている。
穂波川と遠賀川の中州となる「中ノ島」の遊歩道を北に進む。
中ノ島から芳雄橋に繋がる階段を上り、橋の上へ。
芳雄橋からの風景。左が遠賀川で、右が穂波川。右奥には「飯塚のシンボル」と呼ばれるボタ山も見える。
麻生グループが開業した飯塚病院。
ゴールのJR新飯塚駅に到着。鯰田駅から新飯塚駅まで約7.8km。