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JR折尾駅の新駅舎が遂に出現、東口と西口の閉鎖も決まる(2020年12月)

2020年12月22日

新駅舎のお披露目は2021年1月2日

2012年から旧駅舎の解体及び駅周辺の再開発が本格的に始まった、北九州市八幡西区にあるJR折尾駅周辺。

折尾駅旧駅舎さよならイベント」が開催されたのは2012年10月。あれから8年が経過し、いよいよ駅舎のリニューアル工事も最終盤に差し掛かっている。

そして、新しい駅舎の営業開始が2021年1月2日(土)となることが公式に発表された。

新駅舎のお披露目まで1ヶ月を切っており、現時点での折尾駅周辺を見ておきたいと思い、現地に行ってきた。

当ブログでは今から10ヶ月前、2020年2月に現地で撮影した写真を掲載したエントリーも載せている。折尾駅及びその周辺がどのように変遷しているのか、10ヶ月前の写真と比較して頂ければ幸いである。

新駅舎が建築開始、オリオンプラザ閉鎖など折尾駅再開発が進む(2020年2月)

2012年に旧駅舎の営業が終了し、7年以上も再開発工事が続いているJR折尾駅周辺。2020年2月現在、変わりゆく風景を撮影してきました。

オリオンプラザが解体されていた

今回、折尾駅・東口にある駐車場に車を停めてから写真撮影を開始したのだが、到着してまず驚いたのは、オリオンプラザの解体工事が始まっていたこと。

オリオンプラザ跡
オリオンプラザの解体工事が開始されていた

いつも見ていた馴染みの茶色い建物が視界になく、代わりに緑のヴェールが目前にあったので、最初は事態がうまく飲み込めず、違和感しかなかった。解体工事だと気付き理解するのに数秒かかった。

オリオンプラザ跡
もう茶色の建物は存在しない

折尾駅に来た際は必ずそこにあった茶色い建物、オリオンプラザ。駅周辺の再開発に伴い解体されるのはニュースで知っていたものの、実際に眺めるとやはり寂しい感情が湧いてくる。

オリオンプラザ跡
現在も重機で解体作業中

自分は年に数回しか折尾駅を利用していなかったが、通勤や通学で旧駅舎を毎日利用していた以前の人々はもっともっと思い入れが深いだろう。

オリオンプラザ跡
線路に面した側の壁だけが残っている

2020年12月時点で、オリオンプラザ跡は鷹見口の線路に面した側の壁だけがかろうじて残っている状態。完全に消滅してしまうのは時間の問題だと思われる。

以前の正面玄関、東口は封鎖される

折尾駅・鷹見口
折尾駅・鷹見口も将来廃止される

オリオンプラザの横にある、折尾駅の別ホーム・鷹見口。

JR福北ゆたか線の線路が完全に新駅舎対応となったら、この鷹見口も廃止され解体される。駅員に確認したところ「廃止は数年後の予定」と教えてくれた。

折尾駅東口
旧駅舎時代の正面玄関、東口

折尾駅・東口。旧駅舎時代、この東口が正面玄関だった。折尾駅周辺は高校が多く、こちら東口は東筑高校に最も近い。

風景としては旧駅舎が消滅してから数年、特に何も変わらない。しかし最近になって大きな動きがあった。

折尾駅東口、閉鎖の告知

新駅舎が2021年1月2日(土)から営業開始となるのは冒頭で書いたとおり。同じタイミングで、こちら東口は閉鎖されることが発表された。

1月2日以降、東口方面の連絡路がどうなるのかは不明だが、東筑高校の生徒たちは気の毒である。駅反対側の北口から外周を回り込むようにして東口まで徒歩移動しなければならない可能性もある(駅構内の連絡路がなければ、の話だが)。

東筑高校に在学中の親族がいるのだけれど、東口が閉鎖されると「ものすごく困る!」と憤慨している。

松本零士氏の絵
松本零士氏の絵は現在も飾られている

2012年10月の旧駅舎「さよならイベント」の時、松本零士氏(北九州市出身)が自身のヒット作「銀河鉄道999」をモチーフにした絵を寄贈されていた。

当時の駅舎及び周辺の建物は全て解体・撤去されてしまったが、この絵だけは現在も東口に飾られている。

折尾駅北口と東口を繋ぐ連絡路
折尾駅北口と東口を繋ぐ連絡路

折尾駅の北口と東口は現在、車両専用と歩行者専用、2つの連絡路を経由して往来することができる。

歩行者専用の連絡路は駅舎と直接繋がっているわけではなく、北口の駅改札を出て、駅前ロータリーの外周をグルリと回り、高架下の連絡路(上の写真)を通過して東口、という遠回りなコースを歩かねばならない。

将来的に現在の連絡路がそのまま整備されて残るのか、駅舎から東口へと直接繋がる連絡路が新設されるのかは分からない。東筑高校の生徒たちのためにも、駅舎から東口への直通コースをぜひ建設してあげてほしい。

高校生たちによる絵画展
最寄りの高校生たちの絵画展

北口と東口を繋ぐ暫定連絡路には、折尾駅の最寄りにある高校の生徒たちによる絵画作品が展示されている。

「折尾駅の最寄り」で少々脱線するが、春夏の甲子園に出場する高校野球大会で、最近の福岡県代表は北九州市の高校が大躍進中なのである。

直近10年の甲子園出場校を見てみると、

  • 2010年・春 … 自由ヶ丘
  • 2011年・春 … 九州国際大付属
  • 2011年・夏 … 九州国際大付属
  • 2013年・夏 … 自由ヶ丘
  • 2014年・夏 … 九州国際大付属
  • 2015年・夏 … 九州国際大付属
  • 2016年・夏 … 九州国際大付属
  • 2017年・夏 … 東筑
  • 2018年・春 … 東筑
  • 2018年・夏 … 折尾愛真

上記全てが北九州市の高校。もっとも多いのは九州国際大付属で、この高校は八幡東区。他の3つの高校は全て八幡西区で、しかも最寄り駅が折尾駅。つまり折尾駅周辺には強豪野球部を持つ高校がひしめき合っているのである。

いよいよお目見えした新駅舎

折尾駅北口のロータリー入口
折尾駅北口のロータリー入口

東口との連絡路を経由して北口へ。

折尾駅北口の仮駅舎
折尾駅北口の仮駅舎

折尾駅・北口。先ほど紹介した「折尾駅周辺の高校」でいえば、自由ヶ丘高校の生徒達は北口を利用している。他に九州女子大学や九州共立大学の学生たちも北口を利用する。折尾の街は高校だけでなく、大学も複数ある学園都市なのである。

この数年で折尾駅を利用するようになった人々にとって日常である、この光景。しかし1ヶ月後にはおそらく消滅する。

北口の仮駅舎は撤去され、新駅舎の営業開始と共に駅前広場が拡張されるらしい。そして駅の改札口は北口の1つだけに集約される。

上の写真、仮駅舎の右横にチラリと見えている建物にお気付きだろうか。

折尾駅新駅舎
8年の歳月を経て新駅舎が遂に出現

遂に新駅舎を見ることができた。10ヶ月前(=2020年2月)に来た時はまだ赤い鉄骨しか建っていなかったので、新駅舎そのものを見るのは初めて。実に感慨深い。

事前にメディアで報道されていたとおり、新駅舎は旧駅舎のデザインを踏襲し、昔からの利用者にとって懐かしい風貌になっている。

新駅舎の前に並んでいる緑色のフェンスのようなものは、以前JR筑豊本線(若松方面)の線路があった場所。このあたりも2021年1月2日の新装オープンの頃には整備され、新しい駅前広場となっているはずである。

若松方面への線路跡
若松方面への線路跡

JR筑豊本線・若松方面への線路が敷かれていた跡。前回来た時は、なんとなく線路跡と認識できるような跡がまだ残っていた。現在は駅前広場にするための整備が進められている。

折尾駅再開発の説明図
折尾駅の高架化に関する案内図

駅前広場となるエリア(現在は工事中)に、航空写真を用いた折尾駅の高架化に関する案内図が貼られていた。これを見ると、新旧のJR福北ゆたか線(筑豊本線)がどう延びているかがよく分かる。

「新・折尾駅舎」と赤文字で書かれた箇所の上が、1つ前の写真で紹介した辺り。現在は高架化されたので、踏切は消滅している。

折尾駅上空からの航空写真
折尾駅上空からの航空写真

こちらの航空写真はさらによく分かる。2015年(平成27年)12月に撮影されたものらしい。

白い点線で描かれている部分が「新しいJR福北ゆたか線(筑豊本線)」の線路。

折尾駅周辺の航空写真

将来的に廃止される「古いJR筑豊本線」は、写真上部の「国道3号」と白い文字で書かれた箇所からまっすぐ下に延び、折尾駅を経由して「若松方面」と白い文字で書かれた箇所に抜けていく線路。

さらに、写真のちょうど中央部分から、左下のオリオンプラザへとカーブしている線路が「古いJR福北ゆたか線」。こちらもいずれは白い点線で描かれた線路に統合されて廃止となる。

東口だけでなく西口も閉鎖となる

折尾駅西口
折尾駅・西口

折尾駅・西口の改札口。折尾駅周辺の高校でいえば、折尾愛真高校の生徒達が利用している。

折尾駅西口
西口も閉鎖される

こちら西口も東口と同じく、2021年1月2日の新駅舎オープンと共に閉鎖され、折尾駅の改札口は北口に統合される。

折尾駅近くの踏切
正面にオリオンプラザの茶色い残骸が見える

見慣れた風景が消滅していくのは寂しくもあるが、利便性が高くなるのは歓迎。折尾駅周辺に多数あった踏切もやがては消えていく。

折尾駅東口の飲食店
折尾駅東口に並ぶ飲食店

折尾駅東口といえば、堀川に沿ってズラリと建ち並ぶ飲食店も名物だった。2012年に旧駅舎が閉鎖された時点で「再開発により飲食店群もなくなる」と聞いていたが、あれから8年経った現在も風景は変わっていない。

ただ、今回オリオンプラザの解体が始まり、2021年の新駅舎開業と共に東口が閉鎖され、いよいよこの一帯も再開発の波に呑まれていく。

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