北九州市小倉北区の中心部を流れる紫川(むらさきがわ)には、合計10個の個性的な橋が架かっており、それら10個の橋を総称して「紫川十橋」と呼びます。
今回は紫川十橋のひとつ、中の橋(愛称は「太陽の橋」)について写真と共に詳しく解説します。
なお、紫川十橋のすべてをまとめたページも作成しています。紫川十橋が誕生した由来や各橋の解説などを掲載していますので、よろしければそちらもご覧ください。
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紫川十橋:北九州市小倉北区、紫川に架かる10個の個性的な橋
北九州市小倉北区の中央を流れる紫川には10個の個性的な橋が架けられており「紫川十橋」と呼ばれています。10個すべての橋を徒歩で巡り撮影してきた写真と共に、各橋の周辺にある観光スポット情報も交えて紹介します。
北九州市役所や小倉城に近い
「太陽の橋」の愛称を持つ中の橋は、整備事業が始まるよりも前から存在していた橋です。
「紫川マイタウン・マイリバー整備事業」を機に橋の道幅を広げる工事などでリニューアルされ、1992年(平成4年)5月に現在の橋が完成しました。
橋の西側のたもとには「洲浜ひろば」についての案内板が立っています。
古絵図によると江戸時代の末期頃は、この辺り一帯は干潟や洲が広がっていました。
そこで川の整備にあたっては、自然が感じられる親水性のある空間として、昔の姿をイメージして「洲浜ひろば」をつくりました。
中の橋周辺はキレイに整備されており、河川敷の散策道も広くて歩きやすく、南側には水上ステージもあり、憩いの場としても活用されています。
紫川十橋の中では「勝山橋(石の橋)」の広さが際立っているのですが、中の橋も同じくらいの広さです。
車道も片道2車線あり、なにより歩道がとても広い。歩行者にはとても助かります。
北九州マラソンのスタート地点でもある
2013年から開始された北九州市の市民マラソン「北九州マラソン」は、北九州市役所の前がスタート地点になっています。
しかし参加者がものすごく多いため、スタートを待つ列が橋全体を埋め、さらには橋を越えた旦過エリアまで伸びている光景がテレビ中継や新聞の写真などで毎回確認できます。
ちなみに中の橋は、毎年1月に北九州市で開催されている「選抜女子駅伝北九州大会」でもゴール手前1kmの地点としてコースに含まれています。
ゴール地点は小倉城天守閣の前にある「小倉城 歴史の道」です。
先頭を走る選手がゴールを目指してラストスパートをかけ、中の橋を疾走するシーンは毎年テレビで放送され、テレビ観戦している自分自身も熱狂しています。
福岡市の市民マラソン「福岡マラソン」も大人気で、参加の抽選倍率がとんでもないことになっていると聞きます。
こちら北九州マラソンも開催が10回目を数え、同じく抽選倍率が高いため、参加するための壁もかなり高いそうです。
私はヒザが悪いこともありウォーキング専門なので、ジョギングやマラソンとは縁がありません。
ただ、市内のいろんな道を占有して走ることができるのは大変羨ましい。マラソンの特権ですね。
歩道に等間隔で並ぶ奇妙な「マカロニ星人」
中の橋・北側の歩道には、ヒマワリのモザイクアートが描かれています。「太陽の橋」と名付けられた理由のひとつでもあります。
ちなみに、北九州市の市花は「ヒマワリ」と「ツツジ」です。
北側歩道の高欄は、北九州市を囲む山々の稜線をイメージして作られているそうです。
中の橋で有名なのは、上の写真にある謎のオブジェ。
グラフィックデザイナーの福田繁雄氏が制作したオブジェで、「宇宙七曜星の精」という正式名称があります。
しかし、正式名称を知らない人は相当数いると思います。私も知りませんでした。
多くの北九州市民はそのオブジェを、頭の形から連想される「マカロニ星人」と呼んでいます。「ペンネ星人」とか「ちくわ星人」と呼ぶ人もいるそうです。
マカロニ星人は全部で7体。いずれも北側の歩道に等間隔で連なっています。
マカロニ星人は冬季になると靴下を履いたりもします。
誰が着せてあげているのかは知りませんが、北九州市民の優しさが分かるというものです。
中の橋、周辺の風景
中の橋・東側の風景
中の橋の東側は、「太陽の橋東」交差点の南西に「ホテルクラウンパレス小倉」、北西に分譲マンションの「小倉タワー」があります。
写真左手、薄茶色の建物は「九州医療スポーツ専門学校」。当初は「代々木ゼミナール」でしたが2015年に閉校し、その建物に移転しました。
写真右手に写っている黒っぽい大きな建物は、井筒屋が経営する書店「クエスト小倉店」。小倉北区に住んでいた頃は大変お世話になった本屋さんです。
クエスト小倉店の奥には、2022年に2度の火災が発生して甚大な被害を被り、現在復興中の旦過市場があります。
中の橋・西側の風景
中の橋の西側は、右手に北九州市役所、左手には勝山公園があります。
勝山公園の中央にある緑色の建物は、北九州市立中央図書館。映画『図書館戦争』シリーズ2作品でロケがおこなわれたことでも有名です。
中の橋・北側の風景
中の橋の北側は、中央に紫川十橋のひとつ、「鷗外橋(水鳥の橋)」が見えています。
写真左手にある黄色や赤色のカラフルな建物は、大型商業施設「リバーウォーク北九州」。
写真右手にある白い建物は小倉井筒屋・新館。奥にある茶色い建物は小倉井筒屋・本館です。
中の橋・南側の風景
中の橋の南側は、中央に紫川十橋のひとつ、「紫川橋(鉄の橋)」が見えています。
橋の右手に見える河川敷には無料休憩スペースがあり、お昼時にはお弁当を食べている市民の方々が多数いらっしゃいました。
また、イベントなどに利用される水上ステージがここにもあります。