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2014年北九州無法松ツーデーマーチ、痛みと屈辱の40kmウォーク

2014年9月29日

初日ではなく2日目にエントリーした理由

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↑ 午前7時のJR西小倉駅。電車を降り、徒歩でスタート地点の勝山公園に向かう。同じく無法松ツーデーマーチに参加する人々が大量に電車から降りてきた。

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↑ 早朝のリバーウォーク北九州。朝の6時頃に自宅を出たとき、すごく深い霧が立ちこめていたが、日が昇ると共に霧も消えた。

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↑ 朝日を浴びる小倉城。

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↑ 勝山公園に到着。受付を済ませ、もらったゼッケンをリュックに装着。

2014年無法松のコース予想エントリーで、たぶん今年は初日の西巡りコースのほうが、2日目の南巡りコースよりもラクだろう、と書いた。

今年も「ラクな」初日の西コースに申し込もうかなと考えていたけれど、よくよく考えると西コースは2012年も2013年も歩いてる。他のウォーキング大会でも同じ道や場所を飽きるほど歩いてる。高見神社で3年連続足がつるっていうのもネタとしてはイイかなと思ったが、たまには違う景色の中を歩いてみたいかな。

ってことで今年は2日目の南巡りコースに申し込んだ。スタート直後におそらく山登りがあるだろうけど、まだ序盤だし何とかなるだろうし、初めて歩く道も多いから楽しいんじゃないか、と安易に考えてた。それが今年の敗因でもあったんだけど

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↑ 長い長い開会式。お喋りを5分削って、その分を準備体操に充てたほうが大変有益だと思うよ。

前日の初日西巡りコースでは、暑さによる熱中症のため救急車で搬送された参加者がいたらしい。この日も昼間は暑くなることが予想されてた。いつも水分補給を怠りがちなので注意しなきゃ、と肝に銘じる。

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↑ 短い準備体操を終え、午前7時30分、一斉にスタート。昨年は7時と7時30分の2班に分けてのスタートだったので、最初から混雑することなくスムーズに歩けたが、やはりこれだけの数で一斉スタートは混み合う。

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↑ 一応これでも前の方でのスタートだったのだが、前が詰まりまくって超低速でしか進まない。

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↑ 旦過の交差点。歩道橋も大渋滞。この直前には、赤信号なのに無視して道路を横切る参加者が何十人もいて、「信号赤だろうが!」「マナー守れ!」と怒号が飛んでた。年齢も性別も、熟練者も初心者も関係なく、マナー守らない奴は常にどこでも守らない。

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↑ 「中津口」交差点。今大会のルールでは、この中津口交差点までは団体歩行なので先導者を追い抜かないように、と通達されていたが、交差点に到着した頃には参加者がバラけていて、スピードの速い人しかいなかった。

団体歩行は大渋滞の上に参加者の小競り合いも発生するのが大嫌いで、今回はどうなるか心配していたが、どんどん人数が少なくなっていき、私と同じスピードの人ばかりだったので歩きやすくなっていて安心した。

まだ5kmも歩いてないのに体力の大半を奪われる

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↑ 足立公園へと続く足立山の上り坂が始まる。ヒザが悪いので上り坂や階段が苦手な私。それでもまだコース序盤、なんとかなるだろうと思っていたが、想像以上に傾斜がキツい。あっという間に頭や顔、上半身から汗が噴き出す。

「足立青少年自然の家キャンプ場」の入口あたりで呼吸が苦しくなり、ああーまた過呼吸になる、危ない、と判断。ただでさえ遅いペースを更に落としてゆっくり坂を上る。小学校低学年の男の子が軽やかな足取りでサササーっと私を抜いていく。軽くショック。

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↑ 足立山の中腹付近でようやく道が平坦になる。しかし息が乱れて全くスピードを上げられない。

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↑ 最初のチェックポイント、妙見神社(北九州市小倉北区黒原2丁目)。まだ4.8kmしか歩いてないのに汗ダク。

給水テーブルで水をくれた女性に「あらー、すごく疲れてらっしゃるけど大丈夫ですか?」と笑われる。ホントその通り。まだ5kmも歩いてないのに、なんでこんなに疲れてるんだ。

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↑ 呼吸は少しずつ回復してきたが、足の筋肉が全然回復しない。無理せずゆっくり歩いて体調を整えつつ、景色の良いところで写真を撮りながら進む。こちらは小倉北区、小倉駅の方角。中央に黒く大きなメディアドーム(昔の小倉競輪)が見える。その向こう側にスタート地点だった勝山公園があるはず。

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↑ こちらは小倉南区の方角。中央少し上に小倉競馬場。その少し左側に北九州市立大学の白い高層キャンパスが見える。リタイアしなければ、後半にあの辺りを歩くことになるはず。それどころかもっともっと向こう側まで行く。

いつもなら「歩き甲斐があるなー」と思うところだけど、今回は「あんなところまで歩くのか…」と正直思った。この時点で精神的に負けている。

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↑ 上2枚の写真でお察し頂けるかもしれないが、足立山の中腹にある道路は、小倉の有名な夜景スポット。ただし車を停車できる場所が少ないため、運が悪いと夜景を見ることも出来ず山を下りるハメになる。

独身の頃はここにしょっちゅう来てた。私自身が夜景好きなのもあるけれど、ほら、女の子も夜景って好きでしょ。

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↑ ここに来るのも久々だなぁ、と懐かしんでるうちに小倉南区へ突入。

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↑ 平坦な道が終わり、安部山公園の方角に向かう下り坂が始まる。傾斜が急なのでゆっくりと坂を下りる。

2年前の無法松40kmでは、上り坂で遅れたペースを下り坂で取り戻そうと思い、下りながらドタドタとスピードに任せて雑に歩いたせいで足に衝撃を与え過ぎ、古傷のカカト痛が再発。終盤は激痛でマトモに歩けなかった。

あれ以来、下り坂は特に気を遣って慎重に歩いてる。上り坂は大嫌いだけど、下り坂も傾斜がキツいと普段使わない筋肉を使う(太ももの前面とか)ので好きじゃない。

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↑ 足立山(この辺りは安部山になるのか?)をようやく下山。体力をほとんど持っていかれた。若い頃は良い思い出もたくさんあった山だけど、今回で大嫌いになった。

足の筋肉が回復しない

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↑ 国道10号線、「安部山入口」交差点の歩道橋。JR安部山公園駅がすぐ近くに見える。ここからしばらく平坦な道。

呼吸は落ち着いて平常通りに戻った。いつもなら徐々に足の筋肉疲労も回復してスピードを速めていくのだけど、今回は全く速くならない。足が思うように動かない。

9月に入り、ウォーキング大会で10km前後のコースを何回かこなしたが、体調不良や暑さのせいもあり、毎回バテバテになってた。たかが10kmほどの距離で…、とガックリきつつ、無法松までには何とか元に戻そうと頑張った。しかし体調も体力も戻らなかったな、と考えたらまた精神的に落ちてしまった。

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↑ 農事センター(北九州市小倉南区横代東町1丁目)。ここが10km地点のチェックポイント。給水、そして飴玉とバナナ、豆乳クッキーをいただく。

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↑ 少し元気を取り戻したように思ったが、また上り坂でバテる。

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↑ 次のチェックポイントに行くためにもキツい上り坂。イヤんなっちゃうわ。

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↑ 志井の森公園(北九州市小倉南区志井)。ここが14.3km地点のチェックポイント。まだ半分も歩いてないのにバテバテ。「今回無理かな」「完歩できないかな」という思いが頭をよぎり始める。

予定では次のチェックポイントに到着してから上半身のTシャツと靴下を着替えるつもりだったが、汗の出方が尋常じゃなかったので、Tシャツだけここで着替えた。かなりスッキリ。いま思えば、靴下もここで替えておけば良かったのかもしれない。

最後の上り坂を終えて、ようやく半分歩く

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↑ なんか見たことある景色、と思ったらJR志井駅だった(無人駅)。今年の3月、ウォーキング大会で初めて来たところ。

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今年3月の志井編で歩いたのと全く同じコースをしばらく歩く。

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↑ JR石原町駅。ここもウォーキング大会で何度か来ている。

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↑ 無法松酒造(小倉南区新道寺)。今年3月、ここへ来た途端に豪雨となって笑ったのを思い出す。コースマップによれば、ここがちょうど半分の20km地点だったらしい。(歩いてる時はマップ見てないから気付いていない)

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↑ トンネルへと向かう長い上り坂が始まる。ここは2回歩いたことがあるので、上り坂の距離がどのくらいあるのか大体は把握してたから、足立山の時よりは精神的にラクだったのだけど、それでもやっぱりシンドイ。

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↑ 櫨ヶ峠(はぜがとうげ)トンネル。ここで上り坂は終了。今回の40kmウォーク南巡りコースで、キツイ上り坂はここが最後のはず。あとは今までよりラクだぞ、と自分に言い聞かせながらトンネル内を歩く。

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↑ トンネルを抜け、緩やかな下り坂を進み、少し元気を取り戻したかと思ったら、今度は日陰から日向に出て猛烈に暑い! 次から次へと拷問だらけやな今回は。

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↑ 旧道原サイクリングセンター(北九州市小倉南区道原)。ここが22.3km地点のチェックポイント。今回のコースでここが最南端にあたる。あとはゴールの勝山公園までひたすら北上するだけ。

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↑ 足のマメ防止のため、ここで靴下を履き替える。近くに座ってた集団が吐き出すタバコの煙の匂いに猛烈な嫌悪感。

作戦大失敗!全く無意味だった靴下交換

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↑ 給水を済ませ、進路を北へ。少しずつだけど歩くスピードが回復しつつあるかな、と思い始めた矢先、左足の裏側に異変発生

靴下を交換してから10分も経ってないのに、マメが出来たっぽい痛みを感じ始めた。マメ防止のために靴下を替えたのに、替えた直後にマメ発生ってどういうことだよ。不注意なのか不運なのか。テンションがダダ下がり。

靴下に穴が開いてるせいなのかと思って確認するも、穴は無し。替える前からマメが出来つつあったということなのか。何にしてもタイミングが悪すぎる。またスピードが遅くなり始め、疲労感も増す。

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↑ 春吉の眼鏡橋を渡る。今年3月に来た時は川岸まで降りて眼鏡橋を横から撮影したが、今回はそんな気分にもならず余力もない。

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↑ 暑さと疲労で頭がボーっとし始め、今どこを歩いてるのかも分からない。なるべく左足をかばわず歩こうと試みたものの、どうしても痛いのでかばってしまい、次第に右ヒザ、そして両方の股関節が痛み始める。

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↑ 長尾高野中央公園(北九州市小倉南区高野2丁目)。30km地点のチェックポイントで最後の給水ポイント。座ると余計に疲れるので座りたくなかったが、左足裏のマメを確認したかったので仕方なくベンチに座る。

マメは想像したほど膨れてはいなかった。今思えば、ここで針を使って水膨れを潰しておけば最後のトラブルを回避できたはずなのだけど、頭が全然回ってなかった。

残り10km。今さらここでリタイアするのもアホらしい。10kmなら足を引きずりながらでも気力で歩けるだろう。そう考えて出発。

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↑ 紫川の川幅が広くなってきた。ゴールの勝山公園も紫川のすぐ横。ここからゴールまではおそらく紫川沿いを延々と歩くことになるのだろう。(実際その通りだった)

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↑ 正面に小倉競馬場、その右に北九州市立大学の高層キャンパス。背後には、私の体力を根こそぎ奪いやがった憎き足立山。序盤に山の中腹から撮影した写真を今度は正反対から撮っている。

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↑ なんか見たことある気がするなぁと思ったら、15年ほど前に通勤で毎日通ってた道だった。あの頃は車通勤で、周囲の風景なんて一切見てなかったから、ほとんど記憶に残ってない。

最後の最後で新たなトラブル発生

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↑ 35kmを過ぎた辺りで、階段を降りて紫川の河川敷にある遊歩道を進む。こんな道があるとは知らなかった。これは信号待ちの心配もないから快適で良い。

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↑ 思えば2年前、2012年に初めて無法松ツーデーマーチに参加した時、残り10kmを切って板櫃川の河川敷を歩きながら、両脚のカカトが痛くて痛くて、自分自身にガッカリしながら歩いてたなぁ、と今回も足を引きずりながら河川敷を歩きつつ思い出していた。

そういえば、その2年前の無法松40kmがiPhone5でのウォーキング、デビュー戦だった。おそらく今回、2014年の無法松40kmがiPhone5と共に歩く最後のウォーキング大会になる(1週間後にiPhone6を買う予定なので)。2年間、約2,000kmの距離を一緒に歩いた。iPhone5に感謝。

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↑ 北九州都市高速の紫川ジャンクションが見えてきた。おそらく既に小倉北区に入っているのだろう。初めて歩く道だけど、周囲の景色は見覚えのある所ばかりなので、足は痛いがそれなりに楽しい。

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↑ 都市高速の下にJRの橋が架かっている。JR日豊本線になるのかな?

この写真を撮った直後、左足裏に妙な感覚。ブチッというか、ブニュッというか。

ああ、マメが潰れたな」、そう思った。今まで足の裏にマメが出来た経験も、そのマメが潰れた経験もないから、あくまで想像。しかし、左足を一歩踏み出したら激痛。痛み方が予想を超えてたのにビックリしてしまい、歩けなくなってしまった。マメが潰れると、こんなにも痛いのか。うわー、やっちまったわー。

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↑ 痛みと恐怖で一歩も歩けなくなりつつ、しっかりJRの電車は撮影。

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↑ 2〜3分ほどその場に立ち止まり、ついでだからとストレッチを済ませ、マメの部分が地面に着かないようにしながらウォーキング再開。残り1.5kmでリタイアなんて笑い話にもならん。

幼稚園児が散歩してるような、超低速スピードでしか歩けない。後方から追い付いてきた他の参加者に続々と抜かれる。ウォーキング大会は順位を競うものではないから他者は関係ない。そんなことは常に分かってるつもりでも、大勢の人たちに次々と軽々と抜かれ続けるのは物凄い屈辱感。しかしヤケになってスピードを上げられないほど足は痛む。

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↑ 国道3号線を通過し、ゴール近くの高層ビルが見え始める。あと少し。

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↑ 勝山公園の中に入った。正面には小倉城、北九州市役所、そしてリバーウォーク北九州が見える。

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↑ やっとゴール。肉体的にも精神的にも全然ダメだった40km。嬉しさのカケラもなかった。

いつもならゴール後にクールダウンのストレッチをするのに、それすら忘れたせいで帰宅してから猛烈に両脚が痛み始めた。

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↑ 歩行時間は7時間24分。歩行距離は38.99km。

総括・感想など

今回もしも納得のいくタイムが出せて自信もつけば、来年は50kmに初挑戦か、あるいは初日に10km、2日目に40kmという風に分割して歩くかしよう、と考えていた。しかし、まだ無理だなと悟った。熟練ウォーカーの方々と比較しても、全然鍛え方が足りない。

2012年の無法松40km初挑戦は、それまでの最長歩行距離が約15kmだったのにいきなり40km挑戦だったので、歩き方も下手くそで怪我を悪化させたし、何よりその後に控えてた100kmウォークの前哨戦と考えてたら40kmでこの有様。とても無理だ、といろんなことにガッカリしながらゴールした。

昨年2013年の無法松40kmはアップダウンがほとんどない平坦コースだったのもあるし、体重もかなり減らせていたし、1年間トレーニングを積んだつもりになってたので、タイム的にも納得し、大満足しながらのゴールだった。

ただ、今回歩いて良く分かった。昨年の40kmコースがラクチン過ぎただけだった。若松の一部区間で坂道があっただけ。残りの大半は平坦コース。トータル距離もiPhoneアプリの計測だと36kmしかなかった。4km短いということはタイムで約40分違う。さらに若戸渡船で1kmほど船での移動だったから歩いてない。そりゃラクだわ。

昨年調子が良かったせいで、今年はちょっと有頂天になっていたのかもしれない。今年の40kmが本当の、本来の40kmなのだろう。それでこれだけバテバテで、肉体的にはボロボロで、心を何度もボキボキ折られてるようではダメだ。

暑さ対策はなんとかなったし、水分補給も万全だったが、マメに関しては無知・無策だった。それも反省点として次回に活かさねばならない。

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完歩した、という事実以外に納得できることや誇れることが何もなかった気がする今回の40kmウォーク。

「でも、それだけカラダがボロボロになりながら、根性と気合いだけで40km歩いたんでしょ、それはスゴイことだよ、尊敬するわ」と、ゴール後に会場まで迎えに来てくれた嫁が気を遣って言ってくれた。

今は全然スゴイことだなんて思えないし、これを書いてる現在(ゴールからちょうど24時間後)は両脚がおかしくなって歩くことも出来ないのだけど、3年連続で完歩できた、という事実を自分のウォーキング人生に刻めたのは良かったんだろうな、と完歩証を眺めながら考えている。

今回のウォーキングコース地図

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